大阪シニア自然カレッジ

11期生11月2日講座報告

開催日2016年11月2日(水) 快晴
講座名奈良公園の巨樹観察①
講師中村先生、米澤先生、重栖先生 (グリーンあすなら)
場所奈良公園、興福寺、春日大社周辺(奈良市)

まさに感慨にひたる「巨樹巡礼」の1日でした。巨樹・巨木を求めて、あすなら会の中村先生の話を聞きながら、奈良公園から興福寺、春日大社裏山へ歩けば、いくら歩いても話題は尽きません。言葉の端々の「生命力~生きるための知恵」を耳にし、はっと立ち止まることも度々。

午前中は、奈良公園内の樹木の観察。大きく傾いた南円堂斜面のスダジイの幹と露出した根の広がりが人間の仕業だと知ると心が痛みます。ヤドリギの秘密が分かり、巨木黒松の高さの測定(幹回り3.6m高さ22m)にもチャレンジ。竹に幹を貫かれたムクロジ(無患子)は公園の名物樹木らしいけど、竹は「すまない!」ムクロジは「大丈夫だぞ!」と思うと、竹もムクロジもどちらも痛々しく感じます。

午後は、飛火野から春日大社周辺の人の通らない細道へ入っていきました。まずはせせらぎ沿いの主幹が殆どなく、表皮で生きるクスノキの生命力に言葉を探しました。空洞から見上げると飾り気を捨てた幹が青い空を力強くさし「生きているぞ」。公園内最大のイチイガシを見て、春日大社のご神木のナギの堅い幹に触れる。クライマックスは雄大なスギを目にする。「今まで人に切られずに生きているわけを考えてごらん。」と中村先生。

激しい歴史の波は春日の森を幾度も切り倒してきたことを思うと、春日の巨樹たちは私たちに人間の営みをしみじみと考えさせているようにも思える。巨樹の幹や露出した根に心を惹かれました。

*奈良公園の芝生と見晴らしが美しいのはシカのおかげ。シカの食べない草木はナンキンハゼ、ナギ、イヌガシ、アセビなどは、雑木林になり生き続けている。

*植物から学んだ知恵~ムクロジ(皮は石鹸、実は数珠玉・羽子板の羽根の黒い玉)サイカチ(実は入浴剤棘は武器)トウカエデ(種子の落下の様子からプロペラ)ナギ(切れない葉はお守り代わり)クスノキ(葉や枝は虫よけ)スダジイ・エノキなどの実は縄文時代からすでに保存食。

*樹木の年齢は年輪で推測するが、切らないとわからない。スギ類は幹回り1mで100年。歴史書簡で分かることもある。

*春日大社参道沿いの巨木スギは秀吉時代に植林されたもの。

*数種類のドングリの大切な視点は葉や実の形、大きさ葉の裏の色、鋸歯の有無、葉脈樹皮の色や硬さ

(活動報告書作成2班)

クスノキのエネルギーを背に受けて
秋空のもと足取り軽く
巨木クロマツの高さを測る
ムクロジの幹から竹が?