吟行部会 4月活動報告
例年より長く咲き誇っていた桜もついに葉桜となり、平常を取り戻してきた4月19日、天王寺動物園へいざ吟行、16名の参加で行って参りました。
春の日差しに恵まれ多くの動物たちが青空の下に出てて気持ちよさそう!やっぱり動物たちも外が好きなんだな~土曜日でもあり園内は子供連れ、園外はテンシバイベントに湧く若者で大にぎわい。
シニアにはまだ慣れない暑さと人の多さで少しハードだったかも…でしたが、それぞれに散策、動物たちの行動に目をみはったり、また癒されたりとふれあいの時間を楽しみました。(M.M)
会員代表句
- ちちははに会いたし墓に白き蝶 (白流子)
- 橋渡るウェディングドレス風光る (尚文)
- 独り行く鈍行の旅風光る (たけみつ)
- ショートパンツ駆ける少女や風光る (洋々志)
- ザック軽く大和三山青き踏む (まさこ)
- 終活に漁る本棚菜種梅雨 (ゆき雄)
•剣道に行く娘の袴桜東風 (みえこ)
- 奉納の剣士演武に蝶舞ひて (豊年)
- 手をかざす空のまばゆさ風光る (河笑流)
- 目も膝もつるつる仏なたね梅雨 (流以)
- 王陵の谷を潤す菜種梅雨 (都史子)
- 木ノ芽時木々の隙間に海光る (楠子)
- うつうつと世間けぶらす菜種梅雨 (万未知)
- 遅桜ぽつんと一軒主なく (佐都)
- 遅桜大宇陀まさに暮れんとす (行行子)
- 立ち漕ぎで追い越す背中風光る (さんご)
- 風光り芽吹く草摘今が好き (宗孝)
【当日句】 特選2句/入選なし
- 百獣の王も形無し目借時 (都史子)
- ああ見えて河馬は凶暴水温む (行行子)
吟行部会 3月活動報告
今回は九度山の語り部の一人「大川 久仁子」さんに九度山駅から真田のみちを通って道の駅~慈尊院~丹生官省符神社等歴史を語っていただきながらの吟行でした。当日は「春に三日の晴れなし」と言われる通り、前日のぽかぽか陽気とはうって変わり曇天の寒い一日でした。慈尊院では表門から入り手水場で清め、願いながらみろく石を撫で弥勒堂をお参りし多宝塔などひと通り説明を受けた後、119段の階段を説明を聞きながらゆっくり登り丹生官省符神社へと。空海はここで出会った猟師(神様が姿を変えていた)に高野山に導かれたとか。歴史探訪の充実した吟行でした。午後からは九度山町役場に隣接する「ふるさとセンター」の会議室をお借りし句会を和やかな雰囲気のもと進行出来ました。(K.T)
会員代表句
- のどかなり母に抱かれし子の寝息 (白流子)
- 寝ながらに季節の移ろい鳥帰る (尚文)
- 摘草やスキップする子駆け出す子 (たけみつ)
- 湖畔に座し周航の歌春浅し (まさこ)
- ハルカスをはるか眼下に鳥帰る (ゆき雄)
- 伝言板まだある駅の長閑さよ (みえこ)
- 川釣りの釣り竿置きて野蒜とる (豊年)
- シベリアの居心地如何鳥帰る (河笑流)
- 駄菓子屋の店番は婆春火鉢 (都史子)
- のどけしや池泉の橋に花嫁御 (ふじ乃)
- 入り彼岸牡丹餅五個の昼餉なり (楠子)
- おつ野蒜これは酢味噌でぬる燗で (万未知)
- 長閑かな友と朝ドラロケ地旅 (佐都)
- 流れ来て流れゆく水土筆摘む (行行子)
当日句
特選
入選
- 九度山の六文銭や風光る (豊年)
- 奉納の乳房あまたや春の風 (行行子)
- 高野目指す巡礼の背に枝垂梅 (白流子)
119階段
慈尊院
吟行部会 2月活動報告
先日来の寒気が少し緩み青空の下、バスで堺の伝統産業、匠の技術を伝える(伝承する)堺伝統産業会館「堺伝匠館(さかいでんしょうかん)」を訪れ 刃物の展示、仕様の説明や堺の地場産品の即売場りを回り、そこから徒歩で妙国寺へ ボランティアガイドの熱心な説明、案内を頂き各自当日句を胸に秘め 妙国寺を後にし駅前で昼食、後の句会場所に移動しました。(M.T)
会員代表句
- リハビリの妻薔薇の芽に語りおり (白流子)
- 寒明けや雨しとしとと硝子窓 (尚文)
- 雨水流れ大地のゆるみて草生す (たけみつ)
- そろそろと農具揃える雨水かな (洋々志)
- 囀りや古墳の杜の円舞曲 (まさこ)
- 囀や仁徳の杜膨らませ (ゆき雄)
- 音もなく大地膨らむ雨水かな (みえこ)
- 山解けて田んぼ潤ふ雨水かな (豊年)
- いばらの芽ほどける日待つ香り待つ (可笑流)
- 厚き手の小さき黒文字うぐいす餅 (流以)
- 鶯餅どこから食べむどこ抓まむ (都史子)
- 薔薇の芽の色に誘はれ旅支度 (ふじ乃)
- 遠き日や父の土産の鶯餅 (楠子)
- お水取り終わるまではと母が言い (万未知)
- 点々と雑草青々雨水かな (佐都)
- 薔薇の芽や洋館の門閉じたまま (行々子)
- 鶯餅懐紙にのりて時ゆるり (さんご)
当日句
特選
入選
吟行部会 1月活動報告
冬とは思えない、抜けるような青空とポカポカ陽気に恵まれ、絶好の吟行日和。まずは水無瀬神宮に参拝して、府下唯一の「名水百選」の清水を味わいました。桜井駅跡公園では、明治天皇御製歌碑や楠公父子訣別の石碑、楠公父子別れの石像などを見て、中世の歴史に思いを馳せました。町ふれあいセンターでの句会は、新春とあって、めでたい気分に浸って、和やかに進行。終了後は大阪・梅田で有志による新年会を開き、今年の健吟を誓い合いました。(Y.W)
会員代表句
- 寒月を眺め急いで内に入る (尚文)
- 寒の月露天の湯気が我を呼ぶ (たけみつ)
- 寒月や湖の水面を漂へり (洋々志)
- 悴めど煌めく星のエール受く (まさこ)
- 鶴啼くや天上天下揺るがせて (ゆき雄)
- 風花や猿さるさるの猿団子 (みえこ)
- 風花や竹葉に乗りて降りてゆく (豊年)
- 寒月に寄り添う星も凜として (河笑流)
- 風花や無人駅過ぐ石油貨車 (流以)
- 吹抜の窓一幅の寒の月 (都史子)
- 寒月やメタセコイアの梢照る (ふじ乃)
- 風花は夢千代の住む町からか (楠子)
- 寒月や無音の庭にひとり立つ (佐都)
- 一脚の凍鶴脚を替えもせず (行行子)
- 風花や風に吹かれてボブディラン (さんご)
当日句
特選
- 寒晴や離宮の水に人集ふ (豊年)
- 石碑から浮かぶ先人冬散歩 (さんご)
吟行部会 12月活動報告
JR玉造駅から徒歩15分の地に旧陸軍将兵の墓石が整然と林立しています。明治初期に設置された日本で最も古く大規模の墓地です。維持会の方から案内と説明を受け、長い年月の戦争の経過も学ばせていただきながらの見学でした。見学終了後、近隣のビストロで食事、そして句会を開催しました。(M.M)
各人の選出句 15人
- 明日の種子抱くもありて枯葎 (白流子)
- 立ち位置を探し押し入る枯葎 (尚文)
- 数え日の山仕舞い終え山降りる (たけみつ)
- 閑かさを独り占めして寒椿 (洋々志)
- 残照や我が住む街の枯葎 (まさこ)
- 明石の門凪いで光りて冬ざるる (ゆき雄)
- 巡り来てポインセチアの鉢二つ (河笑流)
- 今の俺ポインセチアの赤を着る (豊年)
- どんよりと子午線の街けふ冬至 (都史子)
- 父祖の地の海の光や蜜柑山 (ふじ乃)
- 年新た昭和でいえば百年目 (楠子)
- 数え日の何することもなく過ぎて (万未知)
- 片思いポインセチアの並ぶカフェ (佐都)
- 赤信号ポインセチアと待ちにけり (行々子)
- ポインセチアいくつ飾れば戦火止む (さんご)
当日句
特選
- ざくざくと陸軍墓地に枯葉踏む (洋々志)
- 朽ちし墓碑の奥はタワマン冬ざるる (ゆき雄)
吟行部会 11月活動報告
俳句の季節では「冬」ですが、当日は秋の延長の暖かさ。吟行の場所は新世界界隈。ここでもインバウンド状態で、外国語が飛び交う中、串カツ屋や、射的場がならぶ中を部会員は句種を求めて、うろ付き回りました。その後、昼食は各自テンシバのお店で。途中雨も降りましたが短時間で上がり、再集合後にチンチン電車で北畠に移動し、広い北畠会館のホールで句会を行いました。(Y.M)
会員代表句
- 茜背に老婦は大根背負い行く (白流子)
- 池一周頑張り歩く小春かな (尚文)
- 大根菜間引いて食す握り飯 (たけみつ)
- 母に似た小春の庭の暖かみ (洋々志)
- 小春日の猫の駆けづる一日愛ず (まさこ)
- ぽこぽこと神官の沓小六月 (ゆき雄)
- 肩上げを下ろし仕舞の七五三 (みえこ)
- 小春日の階段に座の読書人 (豊年)
- 穭田は生命力を持て余し (河笑流)
- 日短かに背中押されてつく家路 (流以)
- 禅寺の二畳茶室や小六月 (ふじ乃)
- 変顔やこれも記念か七五三 (万未知)
- 小春日やそろそろ昼にしませうか (行行子)
- 緑地フェス老若弾む小春の日 (さんご)
当日句
特選
- 長い列通天閣の冬ダイブ (さんご)
- 神の留守何でもありの新世界 (行行子)
- 時雨など取るに足らぬと新世界 (流以)
吟行部会 10月活動報告
酷暑もやっと過ぎ、実りの秋の一日。あいにくの曇り空でしたがJR信太山駅から、遊歩道に導かれ、弥生文化博物館、池上曽根遺跡へ、「卑弥呼」と「弥生時代の遺跡」を巡り、太古の土木技術の凄さに驚かされました。午後は人権文化センターに移動して句会をしました。(MT)
会員代表句
- 見渡せばコスモス見事我ひとり (尚文)
- コスモスに広角レンズ近づけり (たけみつ)
- 吊るし柿ジャンプで通る園児たち (洋々志)
- 特選に新米五キロ古都句会 (ゆき雄)
- 幼子のリュックコスモスあふれけり (みえこ)
- コスモスの風に色添へ気品かな (豊年)
- 声よりも先に姿の色鳥よ (可笑流)
- 幼子の声のみ弾む秋桜畑 (せせらぎ)
- 気が付けばまた探しもの秋の風 (都史子)
- 日本晴どさりと届く豊の秋 (楠子)
- コスモスやスカイラインを流れゆく (万未知)
- 炊きたての仏飯光る今年米 (佐都)
- 色鳥や先ずは一羽が庭に降り (行行子)
- 十月やオレンジ色に百貨店 (さんご)
当日句
特選
佳選
- 身に入むや人面土器の和む唇 (ゆき雄)
- 律の風太古の井戸に龍静か (たけみつ)
吟行部会 9月活動報告
連日残暑厳しく今日も暑いが風がありまだましであった。今日は16名と参加人員が多く、昼食後句会実施。本日より15期の嶋富子様が入会された。終了後今後の句会運営につき意見交換し15時30分に終了した。
会員代表句
- 石鎚に雲噴き昇る残暑かな (白流子)
- 裏庭に虫の住処を残しつつ (尚文)
- 枯芒風のうねりを身に纏い (たけみつ)
- 最終バス発ちて残りし虫の聲 (洋々志)
- 道沿ひの芒の叢の傾ぎ来て (まさこ)
- 甘樫に西を望みて愁思かな (ゆき雄)
- 青き穂や真直ぐのびて案山子立つ (みえこ)
- 筆を止めぼんやり窓を見る秋思 (豊年)
- 秋雷に隠しかの名を大声で (流以)
- 暗闇をほのかに照らす銀芒 (せせらぎ)
- 賢治ならオロオロ歩ク秋旱 (都史子)
- 蹴出しより零るる色香阿波踊 (ふじ乃)
- 花野道ちちはは越せず逝きし義兄 (楠子)
- 爪伸びて常より伸びて残暑かな (万未知)
- ゆけどゆけどすすきすすきの峠かな (行行子)
- 野の芒風寄す毎に身を伏せる (さんご)
当日句
特選
- 秋澄むや二上金剛指呼の間 (ゆき雄)
- リス園で暮らす一生秋の風 (行行子)
吟行部会 7月活動報告
梅雨明けを目前の猛暑日、南海・美加の台駅から国道を渡り坂道を上り石仏寺(いしぼとけでら)へ、空海が彫ったとされる素朴な石仏を拝観して「チクリンの小屋」へ徒歩で向かう。「チクリンの小屋」で休憩をして 加賀田神社へ向かう予定が暑さでダウン!休憩後、急遽予定変更。早目の昼食、「チクリンの小屋」亭主 井上光司氏と仲間たち手作りの流し竹で、流しそうめんを楽しんで(ご馳走様)昼食後は涼しい部屋での句会となりました。(MT)
会員代表句
- 鳴き尽くし亡き骸軽き法師蝉 (白流子)
- 憂い事麦酒で流す今宵かな (尚文)
- 魂祭母のしぐさを真似る子ら (たけみつ)
- 押入れの奥に水盤母の影 (洋々志)
- 炎昼や女子大生のへそピアス (ゆき雄)
- 水盤の丸きが宇宙めだかかな (みえこ)
- 魂祭供え上手の母は亡き (豊年)
- 水盤の涸れたる隅に種一つ (流以)
- 神の瀑入りて蛭に血吸はれけり (都史子)
- 法師蝉尼寺けふは観音講 (ふじ乃)
- 義父送る精霊舟や過疎の村 (楠子)
- 水盤を前に思案の鋏かな (万未知)
- 二時間に一本のバス法師蝉 (行行子)
当日句
- 峰雲や古道名残の煙出し (ゆき雄)
- 本尊は円らか石や夏深し (流以)
吟行部会 6月活動報告
浜寺公園のバラ園では、池の睡蓮や、時折吹く風、小川を流れる水の音に、ほんの少し暑さを忘れつつ散策することができました。また、噴水プールではしゃぐ子どもたちの声を聞きながら、惜松碑に刻まれた万葉仮名を鑑賞し、公園の松林の歴史を学びました。その後バスで大鳥大社へと移動し、参拝の後、旧熊野街道である鳳商店街を通り抜け、句会会場へと向かいました。(S.A)
会員代表句
- 薄昏て代田おのおの月一つ (白流子)
- 古の海の思い出葭簀張り (尚文)
- 葭簀張り祖母がコツクリ昼寝する (ゆう一)
- 天地や田の字つらなり代田なる (たけみつ)
- 田植え待つ田の多きこと能登岬 (洋々志)
- 亡夫と往く産土の地のゆすらうめ (まさこ)
- 億万の光生ましめ代田風 (ゆき雄)
- 菓子紐の一人あやとりゆすらうめ (みえこ)
- 生物の気合が入る代田かな (豊年)
- 貴船には屋根にも葭簀涼を食う (河笑流)
- 葭簀張り命澄みゆく老いてこそ (流以)
- お稽古の今朝の席入り葭障子 (都史子)
- 鬼遊び鬼も子も摘むゆすらうめ (ふじ乃)
- 雨ごとに嵩む紫陽花まだみどり (楠子)
- 水鏡あすは総出の代田かな (万未知)
- 代田より流るる風と大合唱 (佐都)
- なんとなく一日が過ぎ葭簀巻く(行行子)
当日句
特選
- 「グレイス」の名札残して薔薇の散る (みえこ)
- いにしへの高師の浜の松落葉 (楠子)