10期生12月14日講座報告
冷え込んだ朝、森の工作館の工作室には早くもストーブに火が入っていて、冷えた身体を暖めた後、久保館長の自然解説とガイドウォーク。
むろいけ園地は市街地の近くに森、湿地、ため池等の豊かな里山の自然が残っていて、様々な植物や動物が観られ自然好きにはとても楽しい場所。館長が力説するのが、むろいけ園地は現在ナラ枯れ病の真最中で、被害はコナラ・クヌギからスダジイ・ツブラジイにまで広がっている。そして枯れた木には猛毒のカエンタケが多く発生する。しかし枯れる前のコナラが大量のドングリを落とし、それが芽生えた実生が多くみられたのに少しほっとした。
館長が焼いてくれた手作りピザの昼食後は、本日のメインイベントの土鈴作り。この時ばかりは先生の説明を熱心に聞き、工夫を重ねて意欲的に粘土との格闘を楽しんだ。
これはなんでしょうか?
指差す先には何が…???
これらは何を表現しているの?
10期生12月7日講座報告
早くも師走。1年の終わりがやってきた。子供の頃、この時期になると必ず、祖母が大根を軒先につるし、冬の、そして正月の準備を始めていた。あの大根の美しい白さを思い出す。
今日は大根の収穫と大根からし漬け体験。大根の中でもくらま大根は大きく育ち、みずみずしく、柔らかく、甘味もあって、とてもおいしい。3月に一度戴いて以来、皆大ファン。この収穫の日を楽しみにしていた。畑に入り、収穫。かつて大きくて抜くのに四苦八苦していたのに、今日はンンン・・・?!簡単に抜けた。
9月の長雨で種が流れ、その後の日照不足で生育も悪い。常に自然の影響を受ける農業の苦労を思った。小さめの大根は、水洗いし、数本ずつ束ねてたくあん用に吊した。大きめはレシピにしたがってからし漬けにした。そして残りは家庭での食用にいただいた。きっと煮物に、漬け物に、生食用に家庭で大活躍しているに違いない。収穫後の畑に馬糞の堆肥をまき、畝に生えた草を抜いた。来年は良い作物ができますように!!
力強く、頼りになる10期男性達。収穫後の土作りに働く。空は青く樹木先端にはチョウゲンボウが光る
良く気がつき、働き者の女性達。力を合わせて大根の収穫。たくあん用大根干し。並んだ真っ白な大根:いつか見た風景。
大きな大根はからし漬け用に。みんなで力を合わせ、洗って、切って容器に並べ、調味料を入れ、重しをして完成。2週間もすればきっとおいしいからし漬けに!!
10期生10月19日講座報告
集合場所に集まった我々をヘリコプターが出迎えてくれた。対岸の中腹から五條林道の広場に材木を吊り下げて運んでいるのだ。その運搬作業を横目に講座をスタート。
係員の指示に従ってその場を通過して、幕末に天誅組が五條代官所を襲撃するために千早峠越えた歴史的道、五條林道へ。以前の雨の影響で荒れた道や土砂で谷が塞がれ道に溢れた水が流れる部分を通り過ぎると、比較的平坦で歩きやすい静かな道が続く中での観察となった。
9月の長雨、10月の高温のためか、虫の発生が多いらしく葉がほとんど喰いつくされた樹木の葉や草花が目立つ中、秋の花々は終わりに近づいて、ミカエリソウ、サラシナショウマ、アケボノソウの花は何とか残っていて観ることができ、他にはキク科の花が多く観られた。また、コウライテンナンショウやハダカホオズキ、ツルシキミ等の赤い果実も多く、我々の目を楽しませてくれた。
先生を先頭に檜林の林道を楽しく歩く
ウツギ、コウツギ、マルバウツギの区別について…??
柄の先についた小さな花が集まっているサラシナショウマ。柄がなければイヌショウマ
トリカブトの仲間と聞き、近くにいた受講生が思わず飛退いたカワチブシ
先生から「これ何の葉?」と問われ、誰も答えられずよく観たら別の株に咲いていた季節外れのエイザンスミレ
10期生9月28日講座報告
ウミホタルは海に棲むミジンコの仲間、大きいもので3mm、暖流が流れる海域で塩分濃度(約3.5%)が保たれている浜辺に生息。ウミホタルが大阪湾に生息するようになったのは大阪湾の水質が良くなってきたことの証。昼間は砂の中で生活、夜間エサを求めて活動、魚の死骸など食べる海のお掃除屋さん。発光物質(ルシフェリン)は体内では黄色であるが、上唇腺から海水中に放出されると酸素と反応し鮮やかな青色に発光する。発光目的は求愛と捕食者からの回避である。・・・等々、山田先生のパワーポイントを使った講義で沢山のことを学んだ。
各自手作りで用意したガラス瓶やペットボトルにソーセージや竹輪などの餌をいれ、仕掛けの準備完了。少し腹ごしらえをしてウミホタル捕りにいざ浜へ。仕掛けの容器を海底に沈め、約20分。それとなく仕掛けの紐を引き上げると青く光るものが、容器を揺らすと更に光る。容器の海水を地面に撒くと辺りが満天の星空の様。しばらく鮮やかな青い光芸術を楽しんだ。
だが、これって我々にはそのように楽しめてもウミホタルにとっては全く迷惑な話、ウミホタルには申し訳ない。心配された天気も浜に出るころには雨も上がり、ウミホタルの観察も上首尾に終わった。
座学(於:青少年海洋センター)
仕掛けの設置完了
何に見えますか
満天の星の様
「乾燥ウミホタル」にします
10期生9月21日講座報告
阪神タイガースの本拠地、甲子園。台風一過の秋晴れとはならず、今年のタイガースの成績を表わすような、どんよりとした曇り空の下での海辺の野鳥観察。
甲子園駅から講座をスタートして、定番のスズメ、カラス、ハトなどを観察しながら鳴尾浜公園へ、遊歩道に出ると上空を飛んでいる数羽のツバメを確認。海の方に目をやると海面のあちこちでジャンプしているボラと、海面に浮かんでいるブイそれぞれに1羽づつとまっているアジサシを観察できた。鳴尾川河口付近の岩場や波けしブロックにアオサギ、ダイサギ、カワウが多く観られ、砂浜にはカルガモに交じって気の早い冬鳥のカモ類を多く観察できた。
期待していたミサゴ、シギチドリはイソシギ以外に現れなかったが、鳥合わせではカモ6種を加えて27種となった。
アジサシ、カワウ、ウミネコを観察する受講生
ブイにとまるアジサシ湾内に集まるのは珍しい。台風の影響か?
ササゴイ幼鳥 喉の白い線が目立つ
砂浜でくつろぐカルガモ、コガモ、マガモ、ヒドリガモ、スズガモ達
岩の上で佇むアオサギとコサギ