大阪シニア自然カレッジ

10期生講座報告

10期生9月7日講座報告

開催日2016年9月7日(水) 晴れ
講座名大和川の自然観察と秋の昆虫
講師松下 宏幸先生
場所サンスクエア堺(堺市立勤労者総合福祉センター)(堺市)
大和川、浅香の千両曲がり周辺(大阪市)

子供の頃誰もが歌った童謡“虫の声”。♪あれマツムシがないている・・・♪♪。草むらで遊べば必ず出会ったバッタやイナゴ。秋の虫たちにかなりの親近感を抱いていたはずなのに、バッタとキリギリスはどう違う??? この機会にしっかり観察したい。

大和川河川敷での観察となった。空は真っ青な秋空。飛び交うトンボたちには目もくれず、網をもって草むらの昆虫採集。あっという間に虫かごは一杯になった。トノサマバッタ、クルマバッタモドキ、ツチイナゴ、エンマコオロギ、・・・など。松下先生はしっかりと虫たちを掴んで、外見の特徴、触角、前翅・後翅の様子、鼓膜、産卵管など細かく丁寧に教えていただき、多くの初耳、初見を得た。最後に虫たちの運動会。後ろ肢を蹴ってジャ〜ンプ→飛翔。滞空時間をストップウオッチ計測。トノサマバッタ♀が飛行時間7秒4で一等賞

大和川河川敷。網を広げて採集開始。網より手で採る方が簡単という人も。
虫かごはすぐに昆虫で一杯。トノサマバッタ、クルマバッタモドキ、ショウリョウバッタ、キアゲハなど。
バッタの形(松下先生スライドより一部改変)後肢が発達。後翅は前翅の下に扇子のように折りたたまれている。耳は腹部に。触覚は短い。産卵管:短い。一方、キリギリス、コオロギは耳:前肢に。触覚:長い。産卵管:長い
バッタの観察。左:前翅の下に後翅。扇状に開き、透かして見える模様が美しい。右:胸部との境界近くの腹部に耳(鼓膜)がある。近くに気門も
ショウリョウバッタのオス(♂ )とメス(♀)。メスがオスの数倍も大きい。飛ばしてみると、♂が♀よりはるかに長く飛行。♂は小粒でもぴりりと辛い?!!

10期生7月27日講座報告

開催日2016年7月27日(水) 曇り
講座名伊吹山、高山植物観察と醒ヶ井、梅花藻観賞
講師ガイド:藤井 文雄先生(伊吹山もりびとの会)
場所伊吹山、醒ヶ井

JR関ケ原駅から伊吹山登山バスに乗車し、45分程で一気に高度差1000メートルを駆け上がり、スカイテラス駐車場到着。平日とはいえ、ハイシーズンのこの時期、多くのお客さんでいっぱいであった。

伊吹山は石灰岩質の山であり、草本がどの山より種類が多いとか。「いぶき」の名を冠する植物も30を優に超えるという。薬草も多い。しかし何といっても伊吹山といえば「シモツケソウの群落」。だが今はかつての面影がない。フジテンニンソウの繁茂やシカなどの食害・踏圧、温暖化も影響しているようだ。ガスがかかり少しひんやりとする外気、しかしウォークにはちょうど快適。

藤井ガイドの案内で西コース~東コースの約3時間の植物観察を堪能し、帰りのバスに滑り込んだ。帰路、醒ヶ井に立ち寄り、地蔵川の清流に咲く可憐な梅花藻を観賞した。湧水で手や顔を洗い、「きれいになった?」と語りかけてくる女性、梅花藻にも負けない可憐な女心。「青春18きっぷ」の旅、復路の車中は一段と盛り上がった。気持ちだけは今なお青春真っただ中のカレッジ生である。

スカイテラス駐車場にて
コオニユリ
オニユリより小型で葉の付け根にムカゴをつけない
フジテンニンソウ等の除草や獣害柵設置により保護されたシモツケソウの群落(シモツケソウ再生試験地)
クガイソウ
葉が輪生(類似のルリトラノオは葉が対生)
イブキフウロ
花びらの先が3つに分かれているのが特徴
地蔵川の清流に可憐に咲く梅花藻

10期生7月20日講座報告

開催日2016年7月20日(水) 晴れ
講座名キノコ観察
講師下野 義人先生(関西菌類談話会)
場所烏帽子形公園(河内長野市)

梅雨が明けた晴天の下、前回のふれあいの森でのキノコ入門以来、2回目のキノコの講座。

今回の観察場所は河内長野市の烏帽子形公園。先生からキノコの観察の仕方(傘の形や色、表面の状態、柄の形や色、つば、つぼがあるか等々)採取方法(根元に注意)の説明後観察スタート。先生を先頭にキノコを探して歩き、あちらこちらでキノコを見つけて丁寧に採取、やはり気になるのは食べられるのかということ、キノコをゲットする度に質問する受講生に先生は、「自分自身で試してみてください、明日には答えが出るでしょう」。

午前1時間、午後1時間、森の中を観察・採取した後、キノコを分類して、先生に同定して名札を付けてもらった。キイロアセタケは食べると汗が出る。ニオイワチチタケはカレーの匂いが、アシナガニガイグチは少し噛んでみると苦い味がする等の説明を受け、実際に試して確認した。今回採取したキノコは70種を数えた、中にはかなり珍しいキノコも。

最後に先生から「今日採れたきのこで私が食べてもいいと勧められるのはウスヒラタケだけです」。

森の中でキノコを探す
採取したキノコを前に先生の説明を受ける
烏帽子形山頂から河内長野市街の眺望

10期生7月6日講座報告

開催日2016年7月6日(水) 晴れ
講座名マクロ写真入門
講師阿倉 薫先生
場所ラブリーホール(河内長野)

講座の都度、植物に、動物に、レンズを向け、多くのシャッターを切る。植物を愛らしく、美しく。虫たちの表情を活き活きと、迫力ある物に!! どうしたら先生のような迫力ある写真が撮れるのだろう。愛用スマホで鮮明なマクロ写真を撮りたい。

午前のお話では、デジタルカメラの仕組み、そして手持ちのカメラでマクロ写真を撮るための工夫などを学んだ。百均のレンズをうまく使うことで、スマホでも大きくアップした写真が撮れるらしい。まずは一万円札で実験。年老いた私の肉眼ではとても見えない文字が、スマホで撮れた!スマホでいけるぞ!!

午後は近くの神社で生きている虫たちに挑戦。虫はじっとしてくれない。あっという間に視野から消える。フォーカスが対象上にうまく合わない。やはり道具が大事か!阿倉先生によると、ヒトは虫にとって何百倍もの大きな巨体。いきなり近づくと驚いて逃げてしまう。先ずは離れて一枚、少し近づいて一枚、虫との対話を心がけながら。先生の写真帳にある虫たちの表情が大変魅力的で、再度チャレンジしよう。

アオクサカメムシとの出会いがきっかけでマクロ写真を始められたとか。ピンクの縁取りと背中のワッペンが可愛い。画像:soyokaze-jp.cocolog-nifty.comより
お札の鮮明マクロ画像を撮そう!上:どうしたら撮れるかな?虫眼鏡を使って・・下:スマホにクリップ付きルーペ(矢印)を固定して撮影。千円札の非常に小さな文字(*印)がくっきりと写った(10期生、H.Mさん作品)
やった!! 肉眼で見えなかった一万円札の文字が、iPhoneとルーペではっきりと写せた。NIPPONGINKOは一万円札のどこに描かれている?探してみよう!!
神社で虫に挑戦。動きまわる虫に、写真は急にレベル アップ。難しい!! 右:プーンプーン♬ プーンプンプン♬ 「あ~ お腹が一杯。もう動けないわァ~。それにしても、今日の血は不味かったわねぇ」美食家の「西代蚊蚊」嬢の呟き(10期生、T.Mさんの作品、文)
ムラサキシジミ。閉じた翅はシミが浮かんだような茶色。美しい表側のムラサキが見たかった。
右:翅を広げたムラサキシジミ(http://www.geocities.jp/gauss0jp/murasaks.htmより)
阿倉先生写真帳の虫たち

10期生6月22日講座報告

開催日2016年6月22日(水) 曇りのち時々小雨
講座名水田の生き物観察
講師伊藤 ふくお先生(やまと自然と虫の会)
場所大阪市立鶴見区民センター、鶴見緑地自然体験観察園

伊藤先生の初めての講座、昆虫写真家で専門は蝶々であるとのことだが、何でもこなされる。

午前はパワーポイントを使っての座学。田んぼに水が引き入れられるとすぐやってくるのがシュレーゲルアオガエル。田んぼで生きる甲殻類の仲間も多い。アカトンボもたくさんいる。最も赤いショウジョウトンボ、赤くないアカトンボ・ナニワトンボもいる。中でもアキアカネの不思議な生態には興味がわく。羽化したアキアカネは暑さを避けるためすぐに標高の高い山へ移動、体を充分に成熟させて秋に田んぼに戻ってくるという。
 
鶴見緑地へ移動し、午後は自然体験観察園の水田周辺にてフィールド学習。ヌマガエルやオタマジャクシ、ザリガニ、スジエビ等々、それにカワニナやモノアラガイも観察され、ゲンジ・ヘイケボタルが生息していることが想像できる。トンボだけでも、ショウジョウトンボ、シオカラトンボ、シオヤトンボ、コシアキトンボと4種が観察された。

水田は日本人にとっての原風景。小さな水田であっても、水があるだけで多様性がこんなにも増すことを改めて認識した。

座学、区民センターの調理実習室にて
カルガモ君、水田の入り口で我々を出迎えてくれた
モノアラガイ、ヘイケボタルの餌
ショウジョウトンボ、白地に赤が更に映えます
将来のシニアカレッジ生、体験受講?
ヤマトヌマエビ(左上・ペットとして人気とか)、スジエビ、オタマジャクシ

10期生6月15日講座報告

開催日2016年6月15日(水) 晴れ
講座名農業体験③
講師四日 克彦先生(ゴールドファーム代表)
場所ゴールドファーム、北阪農園

梅雨の晴れ間での3回目の農業体験。

まずは金ごまの種蒔き、マルチ(ビニールシート)の穴に水をやり、封筒と爪楊枝を使って5粒の種を播き軽く押さえて種を固定、15畝の種蒔きが終わる頃には皆汗びっしょり。

次は、篩に乾燥したネギ坊主をのせて揉みながら種だけをコンテナに落とす、難波ネギの種採り、そして待望のじゃがいもの収穫。それぞれスコップ、備中鍬で芋掘り。大きい芋や小さい芋、鍬で傷ついた芋など、ジャガイモが出てくるとどれも愛おしい。掘り出したジャガイモを天日で干して午前の作業は終了。

午後は、ごんべぇ(手押し式種蒔き機)でのゴマの種蒔き体験と、午前に種蒔きした畝溝に、受講生が持ち寄った古新聞で防草マルチを施して作業は終了。蒸し暑さや腰の痛みと闘いながら、農業の大変さを実感した講座となった。最後によく頑張ったご褒美にじゃがいものお土産を頂き、皆満足。

金ゴマの種蒔き。マルチの穴に5粒づつ
ジャガイモの収穫。この作業が一番たのしい
仲良くごんべぇで種蒔きする、およねと松っあん?

10期生6月1日講座報告

開催日2016年6月1日(水) 晴れ
講座名里山の間伐体験
講師田淵 武夫先生(富田林の自然を守る会代表)
場所滝谷、奥の谷(富田林)

今日の目的は滝谷、奥の谷でひのきの間伐体験をすること。

地球上には多様な沢山の生態系が存在し、それらが互いに繋がり合い、影響し合って豊かな生態系を作っている。里山を守ることは豊かな生物多様性の維持に繋がることを学んだ。日本における植生遷移の極相である照葉樹林に、間伐により林床に光りを取り戻す。草が生え、雑木が育つ豊かな森がよみがえる。

危険を避けるため、ヘルメット、スパッツ、革手袋を装着し、靴にはアイゼンを付け、腰にのこぎりを付けて、いざ、間伐へ!間伐する木を見定め、倒れる方向を考え、木にロープをかけ、のこぎりを入れた。受け口、追い口の作り方。つるを残すなど、田淵先生や富田林の自然を守る会、カレッジ里山保全部会メンバーのサポートを受けて、何とか無事間伐成功。小枝を切り落とし、幹を2〜3mに切り分け、皮をはいだ。白いつるつるの木肌が、何とも美しい。

完全装備で細心の注意を払って間伐へ。
密生した暗いひのき林(矢印)の間伐木を選ぶ。間伐の済んだ場所(*印)では陽が差し込み、草や雑木が育ちつつある。
檜にロープをかけ間伐準備完了。方向を見定めて注意深くのこぎりを入れる(受け口)。
次に追い口を入れて倒す。左:間伐・枝打ち!(現地実習)、北杜市役所産業観光部林政課発行を改変。右:倒した檜の切り口。
ロープで倒れる方向をコントロールしつつ、木を倒す。やったー!!
2〜3mに切断。皮を剥ぐ。現れた檜木肌は白く光り、美しい。皮剥道具はオリジナル手作り。

10期生5月25日講座報告

開催日2016年5月25日(水) 曇り
講座名京都深泥池の自然観察と京都府立植物園見学
講師竹門 康弘先生(京都大学 防災研究所准教授)、柴田先生(京都府立植物園協力会)
場所京都深泥池、京都府立植物園

地下鉄「北山」駅より、鞍馬街道を北へ歩を進めると程なく深泥池に到着。ここは「深泥池生物群集」として国の天然記念物に指定され、保護が図られているところである。生物群集の天然記念物指定はここだけ。厳格に言うと池の水コップ一杯持ち帰るにも規制がかかるという。

この深泥池には浮島があり低層湿原と高層湿原が共存、驚異的な生物多様性が見られる。トンボだけでも68種がいるというからその多さがわかる。枯れ葉などの植物遺体は完全に分解せずに泥炭化して堆積し、その上にミズゴケ等が生育、分解の際に発生するメタンガスで浮き上がり浮島を形成、季節で上下動するというから驚きである。また深泥池は湿地として驚異的に長寿。流入河川がないため、土砂で埋まることもなく14万年前の歴史が刻まれている。一時、上水道配水池からの漏水で水質が変わり、ジュンサイ等の水草がダメージを受けたが、その後の漏水のポンプアップ実施により改善された経緯もある。深泥池の保全には貧栄養・酸性水質が必須である。水面全面にジュンサイの葉、ヒメコウホネが黄色い花を、カキツバタは白い花を可憐に咲かせていた。大都会にある貴重な自然の宝庫に感謝!

午後は京都府立植物園の見学。協力会のガイドさんに1時間のガイドをお願いしたが、甲子園球場6個分あるという園内を回るにはあまりにも時間が短くガイドさんの好意で時間延長、メモや写真が追い付かないくらいの多くの植物を観察、最後はバラ園へ。比叡山を背景に咲き誇る花々は確かに絵になる。

水面いっぱいのジュンサイと後方は浮島
深泥池を背にして集合写真
水面いっぱいに浮かぶジュンサイを分断する割れ目、それが鹿の通り道。この道を通って岸から浮島へ。鹿はジュンサイが嫌いとか、
植物園北山門前からガイドツアースタート
さすが、ご本家!色とりどりのエキウムは立派です。実は花の文化園にあるエキウムはここの種子を譲り受けて育ったと聞く
不思議!引き裂かれた葉がつながっている?杜仲の葉から白色乳液が出てゴム状のものに・・・

10期生5月18日講座報告

開催日2016年5月18日(水)
講座名シダ類植物の観察
講師辻井 謙一先生
場所ファインプラザ大阪(堺市)、光明池緑地

“高校の生物部に入った時、シダ類の数が種子植物と較べて少なくて、調べるのが楽そうだなと思った。”なぜシダ植物の研究に進んだかとの受講生の問いに、辻井先生は謙遜しながら答えられた。

しかし私達にとって、とてもシダの分類が楽とは思えない。シダ類は花が咲かない。葉の姿と分岐、根茎の形、鱗片の有無と形、胞子嚢をいれる包膜の形、色、葉に付く部位。これらによって細かく分類。とにかく関係する用語がとても多い。見分けるなんてとても無理・・・・葉の形で、ぱっと見てわかるカニクサ、イノモトソウ、ノキシノブ、スギナ、ミズスギなど数種と、食用として馴染みのある、ワラビ、ゼンマイ。そして正月飾りのウラジロなどは何とか同定。

光明池緑地で多く見られたベニシダの仲間は聴いているだけで頭がこんがらがって。一生懸命、沢山教えていただいた先生には、ごめんなさい!!思えば、ン(?)十年前の高校生の頃。生物部顧問、大学出たてのイケメン先生につれられて植物採集に行き、シダ植物はとっても種類が多いんだよと言われて、よし、シダ植物を集めてみよう!と思ったんだけど・・・

シダ植物の各部位の名称。ベニシダ(右)とミドリベニシダ(左)。包膜の色に違い
春の山野草の代表:ワラビ(右)とゼンマイ(左)。ワラビは羽片先端が真っ直ぐ長く伸びるのが特徴(矢印)。
緑地雑木林のけもの道を歩きながら、シダ植物を観察。
ノキシノブ。緑が美しく、鉢植えにも用いられる。
光明池緑地に見られたいろいろなシダたち。
光明池緑地のシダたち。クマワラビはふわふわした感じがいかにもクマらしい。ウラジロは葉身が八の字様にのび、末広がり。

10期生5月11日、12日講座報告

開催日2016年5月11日(水)曇り、12日(木)晴れ
講座名西はりま天文台 一泊研修
講師各施設担当者
場所1日目:耐震工学研究センター、SPring-8、西はりま天文台
2日目:丹波竜化石工房、人と自然の博物館

10期生初めての一泊研修、ワクワクしながらスタート。今回のメインは星空観察、天気予報では雨のち曇り、星が観られるか心配。「夜は晴れてくれ」と祈りながらのバス旅行。

まず、耐震工学研究センターで実大三次元振動破壊実験施設(E­-ディフェンス)見学、振動台に実物大(最大1200ton)の建物を載せ、兵庫県南部地震等を再現して破壊過程と新しい耐震技術を検証して今後の耐震技術に活かし、より地震に強い建物を建てるのに役立てるための実験を行っている世界最大の実験装置。

次に向かったのは、スプリング‐8と、SACRA。放射光を使って原子の世界を観察できることにより新しい技術・製品を生み出す研究施設。正直、どんなことが行われているのかよく解らないが、すごい実験や研究をしている施設だとは実感できた。

そして、西はりま天文台日が暮れ、いよいよ観望会、曇っていて星が観えないのでレクチャー室で太陽系、春の星座、夏の星座について解説のところで晴れてきたとの連絡を受け、4階の望遠鏡のもとへ。口径2mのなゆた望遠鏡は迫力満点。望遠鏡や天井が動くと、自分自身が動いているような気分になる。その間にも空は晴れたり曇ったりとめまぐるしく変化していたが、惑星では木星と2個の衛星まではっきりと見ることができた。また当日の月は三日月だったが、クレーター観るには丁度いいと月に合わせてくれたがあいにく雲がかかり一部の人だけが観ることができたところで終了。皮肉にも施設出た直後、一気に空が晴れ満天の星空になり皆で星を眺めていると、担当者も出て来てくれてミニ観望会になり北斗七星、北極星、さそり座、木星、火星、月など春の天体を大いに楽しんだ。

二日目は最初に化石工房見学、丹波竜発見者の村上さんに館内を案内してもらいながら、発見時の様子や今後の計画についても話してもらった。その後発掘場所も案内してもらった。今は丹波竜の発掘場所はコンクリートで埋め戻しているが、すぐ近くで恐竜の卵が見つかりその親も見つかる可能性があると村上さんの夢は広がる。最後に訪れたのは兵庫県立人と自然の博物館、入館料の割には展示が充実していて、兵庫の自然誌のコーナーのガイドツアー後各々で自由見学し今回の講座を修了した。

E-ディフェンス、重さ800tonある振動台と加振機の模型
SPring-8の実験ホール
日本国内最大、公開望遠鏡としては、世界最大のなゆた望遠鏡
なゆた望遠鏡で観た木星と2個の衛星
天文台から見た、佐用町名物の朝霧
丹波竜発掘地の模型を見ながら発掘時の話を聞く
丹波竜発掘場所(コンクリートで埋め戻されている)と恐竜の卵が発見場所(写真左上の白い楕円)
獣のはく製の前で兵庫県の自然について説明を受ける