大阪シニア自然カレッジ

10期生講座報告

10期生7月22日講座報告

開催日2015年7月22日(水)
講座名アウトドアでの安全
講師平木 祐治先生
場所栂文化会館

あいにくの雨模様の日となったが、幸い講座は終日室内での講義・演習。

先ずは先生にご持参戴いたシーツをもとに即製の三角巾作り、そのあとその使い方・仕舞い方の基本を習得。次に心肺蘇生法訓練機器「あっぱくん」を使って心臓マッサージの基本練習。「もしもしカメよ」の歌に合わせて、100回/分のリズムを体感。これが結構難しい。

午後は、心臓マッサージ研修用人形・お馴染み「ジミー君」登場、AEDと合わせ、よりリアルに救護の手当の処方を体験。人が目の前で倒れると時間との競争、救命率は1分ごとに10%下がるという。人が倒れて意識がなければ救急車がくるまで(平均8.5分)は、とにかく心臓マッサージ、そしてAED。非常に分かりやすい。

そのほか、マダニ・スズメバチ・熱中症等々の対策についても説明頂いた。予防が第一。最後に先生から安全講習の受講証を戴き、何かパワーをもらった気分である。先生は受講者数1万人を目標に安全講習を続けられている由。地道な活動に頭が下がる。

タネも仕掛けもありません
「あっぱくん」相手に“もしもしカメよ・・・”
料理レシピ?いや、平木先生愛用の熱中症対策水
擦り傷を乾かさずに治す新しい絆創膏。傷跡残らず、痛くなく、治りが早い。ただ高価なのが玉にキズ?
今度は「ジミー君」相手、よりリアルに“もしカメ”
「ジミー君」、通電中

10期生7月15日講座報告

開催日2015年7月15日(水)
講座名両生類と爬虫類
講師木下 裕美子先生、和田先生
場所堺自然ふれあいの森

実は私、爬虫類、特にヘビが大の苦手。道に落ちている小枝を見ても“きゃー”と一目散。実際に出会ったらどうしよう。ドキドキの思いで講座に臨みました。

午前中は両生類、爬虫類の生態と題して、木下先生による講義。両生類、爬虫類の構造および生態における両者の相違点について、クイズを交えながら楽しくお話をしていただいた。なるほど、知識を持ってカエルやヘビを見ると、可愛いかも!!

午後は網をもって、いざ実戦。カエル、ヘビを見つけるぞ!前回まむしに出会った時、冷静な対処を見せてくれた和田先生も一緒で心強い。すぐにニホンアカガエルを捕まえた。素手で。さすが生き物大好きの仲間。間をおかず、ニホンカナヘビも。形、模様が実に美しい。滑り出し順調。その後、水を求めて移動し、とのさまがえる、ぬまがえる、オタマジャクシ、ヤゴを捕獲。講座でいただいた資料片手にじっくり特徴を観察した。

残念ながらヘビには出会えず(内心ほっとしました)。こんな暑い日中、変温動物のヘビは涼しいところでお昼寝かもね。ところで私。大はしゃぎしただけで一匹も捕まえませんでした。ごめんなさい!!

両生類、爬虫類のちがいは?
あった、あったニホンアカガエル。かわいい!!
ニホンカナヘビ
ヘビと言ってもドカゲの仲間。トカゲには眼が三つ。わかるかな?
オタマジャクシからとのさまがえるへの変態
オタマジャクシ→後肢がでて→前肢右→前肢左→とのさまがえる。成長したオタマジャクシから以降には背中に黄色い線がみえる
ヌマガエル
おなかぽっくり。少々メタボ?
両生類の住む湿地に咲くヌマトラノオ

10期生7月8日講座報告

開催日2015年7月8日(水)
講座名ビオトープ入門
講師木村 進先生(大阪自然環境保全協会理事)
場所栂文化会館、府立泉北高校

本日の講座はビオトープ入門。

ビオトープとは「bio(生命)」と「topos(場所)」との合成語、「多様な生物の生息空間」を意味する言葉という。10年前、泉北高校に造成されたビオトープ池を例にその造成と以降のその管理について写真やデータを交えながら分かりやすくレクチャーを戴いた。

午後はあいにくの雨となったが、泉北高校に移動して実地学習。先ずは何十年ぶりになるのか顕微鏡を使ってプランクトンの観察、皆懐かしく真剣に見入った。

そのあと、フィールド学習へ。自然に近い状態に維持されたビオトープ池では、ヒメガマ・ヨシ・オオミクリなどの水草やメダカなどの多くの生物が生育しているのを観察でき、又、童心に返ってメダカ・ザリガニ採取等も楽しんだ。自然の生態系を維持して行くことの重要性を体感できる身近な場であった。

ビオトープとは・・
ウン十年ぶりの顕微鏡、懐かしいでも真剣
さあしっかり観察・採取しましょう
ガマかヒメガマか。さて、どっち?
童心に帰って・・・
これは想定外の収穫

10期生7月1日講座報告

開催日2015年7月1日(水)
講座名緑化入門
講師北野 敦美先生、井上 先生、池田 栄子先生(NPO法人グリーンカレッジ大阪)
場所堺市都市緑化センター

早朝から大雨強風のあいにくの天気となったこの日の講座、幸い午前中は室内での座学からのスタート。

先ず、グリーアドバイザーの北野敦美先生によるお話。今年は梅の木は買わない方がいい。ウメ輪紋ウィルスに感染している可能性があるとか。トマトを甘くするのに水をやるなというのはウソ。骨粉が一番効くとか、園芸ソムリエの口からは、意外な話が次から次へ展開、当方の頭の整理も追いつかないくらいに。

次に井上先生の指導でカラーサンドつくり体験。思いのままに模様作りに挑戦、各人各様の「カラーサンドのテーブルヤシ」を作り上げた。結構、楽しい実習であった。

午後は予想通り雨も上がり池田先生に園内を案内頂いた。植物のエピソードを交えての楽しい話を聞きながら、時間いっぱい園内散策を満喫。こんないいところとは知らなかった。また来てみたいと多くの受講生が語っていた。

園芸ソムリエのお話
カラーサンド体験
まんざらでもない出来栄え?
カリン
なぜか木肌がキリンに似ている
吉祥の庭
縁起のいい植物勢揃い
シマトネリコ
大きくなりすぎて家がみすぼらしく見えるとか。我が家に植えなくてよかった
フルーツのトンネル、実りの季節に又来ます

10期生6月24日講座報告

開催日2015年6月24日(水)
講座名ネイチャーゲーム
講師井上 健太郎先生、田中 利男先生
場所堺市栂文化会館、西原公園

久しぶりに栂文化会館での講座。ありがたいことに今回も梅雨の中休みの中、今日の講座はネイチャーゲーム。

最初に、室内でカードを使った親子合わせゲーム。一枚ずつ写真カードを引き、樹木や生き物の親と子を合わせるゲーム。チョウやカエル等の名前も分からず右往左往しながらもなんとかペアを見つける。先生の解説を交えた答え合わせでは、解っていたのか勘が良かったのか、なんと全問正解。

その後、公園に移り、「色合わせ」鹿になっての「プロジェクトワイルド」「袋の中はなぁに」「カモフラージュ」「私の樹」等のゲームを体験して、生物の多様性を学び、それが微妙なバランスで保たれていること、視覚、聴覚、触覚を集中することにより今までとは違う形で自然に触れて、改めて自然の面白さ、不思議さが実感できた。

最後に公園で拾ってきた色とりどりの葉っぱを使った森のステンドグラス作り。思ったより美しく仕上がり、皆満足。今日も一日楽しく学べました。

何ていうカエル?これ蛇みたいやけど、これでええんかなぁ
いっぱい集めたけど、同じ色ないわ
「もっと落として」 帽子の中は?
プロジェクトワイルド
すみか、食べ物、水、どれも充分ですか
先生、荷物いっぱいです
きれいにできた葉っぱのステンドグラス

10期生6月17日講座報告

開催日2015年6月17日(水) 曇り
講座名浜辺の植物観察
講師木村 進先生
場所せんなん里海公園

ぐずついた天気が続くこの季節、なぜか水曜日だけは天候に恵まれるという週の巡り。この日も天候に恵まれ、ここせんなん里海公園をフィールドとして浜辺の植物観察を行った。淡輪からせんなん里海公園を通り箱作までの海岸林、海浜植物を先生の楽しい話を聞きながらのフィールド学習。

海岸林では、海岸後背地にウバメガシのほか、トベラ、マサキ、等々を観察。この日は昼過ぎが干潮でしかも大潮と重なり、絶好の海浜植物観察のタイミングとなった。先生から海浜植物としてまず覚えるようにといわれたコウボウムギ、しっかり頭に刻み込んだ。ハマヒルガオ、ハマボウフウ・・・、満潮時には海水につかるというハマサジも観察できた。人工の埋め立て地にあっても自然が少しずつだが再生しているのが見て取れた。途中珍しいダンチクやヒトモトススキ(阪南市天然記念物)も観察して、箱作駅到着。

手元の歩数計は1万歩を超えていた。天気にも恵まれ、潮風を体に感じながらの浜辺の植物観察、有意義な楽しい一日を過ごすことができた。

先生の話を熱心に聞き入るカレッジ生
海岸後背地斜面に生えるウバメガシの群落
コウボウムギ
こんな筆では字が書けんわ!いや、弘法筆を選ばず?
ハマボウフウ浜防風
浜の植物の打たれ強さが伝わってきます
ヒルサキツキミソウ
昼に咲いて月見?
ヒトモトススキ(阪南市の天然記念物)
ススキと付くが、カヤツリグサの仲間

10期生6月10日講座報告

開催日2015年6月10日(水)
講座名昆虫入門
講師鈴木 真裕先生
場所堺自然ふれあいの森

梅雨空が続き心配された空模様も10期生の晴れ女、晴れ男のパワーで雨雲を撃退。今日だけ?晴天に恵まれた昆虫入門講座。

ふれあいの森は里山入門に続いて今回が2回目。午前中は室内で生物の歴史、生物の多様性、昆虫の形態や分類。また、生き物多様性の3つの危機プラス1、つまり、開発・乱獲、人間活動の縮小、外来種+気候温暖化等について講義と、昆虫採集の方法を教わり、午後は採取網を持って野外での昆虫採集。

チョウやトンボ、バッタを追いかけ、最後に捕った昆虫の名前を悪戦苦闘しながら図鑑で調べて終了。何十年ぶりに子供の頃に戻って、とても楽しい一日を過ごすことができた。

網の使い方の説明
準備完了、いざ出陣
これかな?いや!こっちやろ
ハラビロトンボ(シオカラトンボよりかなり小さい)
黒地に黄色の斑点が美しいビロードハマキ(蛾)

10期生6月3日講座報告

開催日2015年6月3日(水)
講座名哺乳類入門
講師早川 篤先生
場所ノバティホール、長野公園

早朝からの激しい雨も、10期生の講座日となると急に勢いを失い、曇り〜小雨。まあ、今日はこれで良しとしよう!

午前中は“文化で語る動物たち”と題して、人と動物たちとの関わりについてのお話。狂言や、落語に登場する動物達の話を通じて、動物に対する見方、関係性が時代とともに変わってきていると話され、お話が楽しく、ワッハハ・・・と笑っているうちに、肝心のお勉強は???

最後に、生態ピラミッドの、特に下層を支える生物が崩れると、上層全体にゆがみが生じるとのこと。深刻に受け止めました。自分たちの都合で駆除されて良い生物、生かすべき生物なんてないんだと。先生のすべての生物に対する“愛”を感じました。

午後は長野公園で動物、特に哺乳類の痕跡(フィールドサイン)探し。大雨のあとということもあって、収穫ゼロ。先生が道中ずうーっと携えてきた哺乳動物コレクションを観せていただき、機能による骨格の違いに頷き、毛一本一本に生きるための意味があることに感動しました。

“文化で語る動物たち”早川先生の話に聞き入る
雨上がりの長野公園へ。あじさいが美しい
一つでも哺乳類のフィールドサインを見つけようと。この孔、動物の通路違う?? !
りすのフィールドサイン。松ぼっくり・くるみ 丈夫な歯がうらやましい!!
見事なアカネズミ頭部の毛。ぴんと伸ばし、毛に触れることによって孔の大きさを測る
富山で獲った、東北野ウサギ。耳の先端が黒いのが特徴。環境によって体毛が白かったり、茶色かったり

10期生5月27日講座報告

開催日2015年5月27日(水)
講座名鳥類入門
講師石井 正春先生
場所南港野鳥園

まだ5月だというのに30度を超える真夏日。今回の講座は南港野鳥園での鳥類入門。

午前は展望塔内で野鳥園の概要説明を受けた後、熱中症対策も万全に干潟へ出て生き物の観察。干潟は水質を浄化してくれ、様々な生物が生まれ育つのに重要な場所。この干潟には沢山の生き物が生息、1平方メートル中にざっと5万の生き物はいるとか。土を掘ったり、石を動かせば必ず生き物がいる。でも観察した後は動かしたものは元に戻してやるのは当然の思いやり。

シギやチドリが水辺でゴカイなど小さな生き物を啄んでいる姿も見かけた。ウスベニツユクサやヨシなどの塩生植物もしっかり根付いている。大阪市内に作られたこの人工干潟も30年以上を経過した今は自然に近いものとなっている。

午後は展望塔内で鳥類の学習や双眼鏡の使い方から野鳥観察実習。また蜃気楼も見ることができた。限られた時間の中で盛りだくさんのことを学んだ。この野鳥園・干潟には自分(人間)以外の生き物がたくさんいる。相手の身になって生き物を見つめてほしい、と冒頭に先生が言われた言葉が印象的であった。

干潟での小さな生き物も顕微鏡があれば・・
ゴカイなどを啄むキアシシギ
右脚ハサミを再生中のタカノケフサイソガニ、これは♂♀どちらかな
池の周辺の塩生湿地に生えるヨシ原
鳥類の基礎知識の学習
昼食後の講座ですがしっかり聞いて・・・
双眼鏡・望遠鏡を使っての野鳥観察実習、見える!見える!

10期生5月20日講座報告

開催日2015年5月20日(水)
講座名植物入門(木本)
講師栗谷 至先生
場所ファインプラザ大阪、光明池緑地

朝から快晴のいい天気の中で講座スタート。

樹木とは?生存戦略、構造、植生などについて、随所にユーモアを交えた栗谷先生独特の語り口調で、樹木について分かりやすく説明して頂いた。

午後はファインプラザから植物を観察しながら散策。まず、庭のケヤキについて、シュート(主軸)には大きな葉がつき、小枝には小さい葉、種のつく枝の葉は独特で、葉を羽根の代わりに種のついた小枝ごと飛ばす等、多くの説明を受けた。樹木だけでなく、道端や草地の草花もじっくり観察。緑地の森ではキビタキの美しいさえずりも。

ケヤキの説明を聞く
切られた痕を修復中
ナンテン、これ全体で一枚の葉?
ダンゴムシ
この方がいないといい堆肥ができない
地、まずイネ科の植物がはびこる、続いて……