大阪シニア自然カレッジ

11期生講座報告

11期生3月28日講座報告

開催日2018年3月28日(水) 晴れ
講座名午前:そば打ち体験、午後:修了式
講師泉北そば打ち普及の会 スタッフ
場所午前:栂文化会館 調理室、午後:栂文化会館 会議室(堺市)

いよいよ最後の講座を迎えました。前半は「そば打ち体験」、後半は修了式でした。

「そば」打ちは2グループに分かれ、先発は「そば」打ち、後発は2年間のシニアカレッジの活動記録のアルバム作りをして交代で受講しました。「そば」打ちの体験では、最初に説明を受けた時かなり難しいと感じました。やはり、自分で「そば」を打ち始めると、説明のようにスムーズにいかない事ばかりで指導のスタッフに手伝って頂き、やっとこ打ち終わりました。折りたたんだ「そば」を切ってみるとこれも大変、同じ太さにはならず、バラバラで太かったり細かったりで難しかったです。

茹でて試食してみると、太い「そば」は硬かったのですが香りは強く感じました。自分で打った「そば」とスタッフの打った「そば」を食べ比べてみると違い過ぎる、皆から驚きの声が上がりましたが自分で打った「そば」は贔屓目で美味しい。打った残りの「そば」はお土産に、疲れましたが貴重な体験でした。

午後から修了式。紙漉き講座で作った各自手作りの和紙の修了書をいただき、感慨深いものがありました。

2年間、良き仲間に出会い楽しく過ごせました、有難うございました。(活動報告書作成3班)

懐かしい写真に手が止まる
一斉にスタート。力が入る
思わず”にやり” 自分にご褒美

11期生3月14日、15日講座報告

開催日2018年3月14日(水)晴れ、15日(木)晴れ
講座名卒業研修旅行
講師1日目
谷脇 幹雄館長(南方熊楠記念館)、玉井 済夫 先生、他(天神崎の自然を大切にする会理事)
2日目
小松 勇二郎氏、小松 裕見子氏、ガイド(紀州語り部 うた加楽衆)
場所1日目
南方熊楠記念館(和歌山県白浜町)、天神崎(和歌山県田辺市)
2日目
熊野古道館(和歌山県田辺市)、熊野古道(和歌山県中辺路)、滝尻王子、牛馬童子口から近露王子社、箸折峠、近露の里、継桜王子、一方杉、野中の清水(マイクロバスと徒歩を交えて)

早春の陽射しが降り注ぐ紀州田辺の地で私たち11期生は充実した卒業研修旅行2日間を過ごしました。

一日目、午前中に番所山山頂にある粘菌をモチーフにした、ユニークな建築の南方熊楠記念館を訪れました。熊楠直筆の書簡や書写ノート、愛用品など貴重な遺品を観覧しながら、谷脇館長の説明を聞き、環境保護の精神を貫いた熊楠の生涯と後世に伝える意志を学ぶことができました。屋上展望デッキから見える田辺湾も絶景でした。廃校校舎を活用した秋津ガルテンでの昼食は地元の野菜や旬の山菜をふんだんに使った懐かしいお袋料理で心も満腹になりました。

午後はバス移動後、ナショナル・トラストの地“天神崎”へ。「天神崎の自然を大切にする会」の玉井先生から自然豊かな天神崎の今とナショナル・トラスト運動の経緯を伺いました。絶滅危惧種のカスミサンショウウオの幼生、卵嚢観察後、ハマダイコン、ウバメガシ、タチツボスミレなど海岸林植物も観察しながら日和山山頂へ。360度の素晴らしい眺望は今も未来の子どもたちに残したい天神崎を物語っています。下山途中にオオキンカメムシにも出会い、天神崎岩礁で戯れ、今夜の宿泊地「かんぽの宿」に到着しました。湯船につかる私たちを柔らかく照らしながら、西の海に沈もうとする太陽が綺麗で、有意義な1日に感謝。夕食後、2年間の講座表を手に、それぞれの思い出講座を順番に仲間たちと語り合っていると、その光景が走馬灯のように頭の中を駆け巡ってきます。

二日目は紀州語り部の小松さん夫妻にガイドしていただきながら、熊野古道中辺路の一部を歩きました。滝尻王子前で熊野古道の歴史や経路を聴き、バス移動後、いよいよ牛馬童子口から近露王子社までの千年の道を歩きます。箸折峠、牛馬童子像など古道にまつわるこぼれ話、シダ類などの草木の話など小松さんのユーモアたっぷりの語りに微笑み、時には歴史の悲劇話に真顔で聞き、最後まで楽しく且つ知的に歩くことができました。山に囲まれたのどかな近露の里でお弁当を食べ、バスで継桜王子へ。“一方杉”と呼ばれる長く太い枝を伸ばした、杉の巨木群が石段を囲むようにそびえ立っていました。沈黙の30秒間、ひんやりとした森の中で見上げると、樹齢800年、参拝者を静かに見つめてきた杉たちの木霊を感じ、空に向かってどこまでも伸ばした幹・枝に吸い込まれそうな思いになります。日本名水百選の1つ“野中の清水”でのどを潤し、「いつかみんなで中辺路を歩きたいなあ。」を締めくくりの言葉として、私たちの熊野古道の旅も終わりとなりました。(活動報告作成2班)

メモ魔の熊楠は細かく記録
カスミサンショウウオの幼生
天神崎の海岸 光が眩い
古人も歩いた山道
見上げると首が痛い大杉
喉を潤す「野中の清水」

11期生3月7日講座報告

開催日2018年3月7日(水) 晴れのち曇り
講座名村野浄水場(大阪広域水道企業団)、大阪市立大学理学部附属植物園 見学
講師各施設担当者
場所村野浄水場(大阪広域水道企業団)(枚方市)、大阪市立大学理学部附属植物園(交野市)

午前中はわが国最大級の給水能力を有する村野浄水場です、村野浄水場は大阪市を除く府内42市町村に供給する水道水の約8割を担う浄水場です。甲子園球場の約6倍の広さが有り、世界的に珍しい立体式の階層系浄水施設を持っている。ビデオによる説明の後実際に淀川の水を使って実験PAC凝集剤を混ぜることで汚れが固まり、砂でろ過することによって、ほとんど水の汚れがなくなることを観察。

そのあと2班に分かれて、実際に施設見学24時間集中管理している浄水中央管理室広大な敷地の中、凝集沈殿池急速濾過池など本来の浄水処理に加えオゾン処理施設粒状活性炭処理施設などの高度浄水処理。そのため安全で美味しく飲める水道水を作り出す事が出来る。最後に、試飲コーナーで一口出来たての水を飲んだが、なかなかのおいしさにビックリ。蛇口をひねれば当たり前のように出てくる水道水に、あらためて感謝。浄水処理で発生した土を「あくあふれん土」園芸用土として、リサイクルにも取り組んでいる。

午後は電車で私市まで移動し、大阪市立大学理学部附属植物園へ広い園内での説明を受ける。サボテンの原種というペイレスキア(砂漠に適合するという珍しい植物)食虫植物、熱帯スイレンのパラグアイオニバス、キバナハス、最近発見されたというウオレミパイン、常緑のセコイア、それにメタセコイア群、アメリカから最初に導入された苗木から成長したというメタセコイア、特に種から育っているという「芽ばえ」。どれがそうなのかわかりづらく、爪楊枝のような大きさ。これがあのように成長するのか不思議である。

続いて光合成しない、菌で成長するラン科のツチアケビ、キクバオウレン、キクザキイチゲ、カタクリの群生地、ルスクスというハナイカダ(別種)のように葉の上に赤い実がなっている珍しい植物等々、大学の研究施設として、自然の地形をうまく活用、自然にとけこんだ森の植物園、森林公園というにふさわしい、素晴らしい植物園であった。ただ冬枯れの眺めだったので季節ごとに訪れてみたいと思った。(活動報告1班)

オゾン発生
メタセコイアの芽生え
サボテンの原種ペイレスキア
ルスクス葉の裏に赤い実

11期生2月28日講座報告

開催日2018年2月28日(水) 曇り
講座名マクロ写真入門
講師阿倉 薫先生(岩湧バグバグギャラリー)
場所ラブリーホール 会議室(河内長野市)

岩湧山の自然を熟知されている先生に、午前中は先生が撮られた岩湧の森と加賀田川沿線の昆虫やアカヒキガエルが太いミミズを食するショッキングな映像や普段見ることのない昆虫の世界を見せていただきました。

午後からは昆虫や貝、紙幣などのマクロの世界を撮る方法を教えていただく。一般的には、一眼レフデジタルカメラにマクロレンズを用意するべきところ、デジカメやスマホ、タブレットに百均ショップで入手できるルーペをクリップで装着という、驚異的大胆な技法。

画像もリアルで、虫の目に浮かぶ大粒の涙?に心動かされ、先生が持参されたサンプル(蛾や昆虫)を自前のカメラやスマホ、タブレットでマクロにして撮る。一万円札のどこにNIPPONGINKOが印字されているか探して下さいと言われ、みんな一斉に一万円札とにらめっこ!アッあった、あった、どこ、どこと賑やかに実習。

レンズを通した小さな大きなマクロの世界。岩湧の森の貴重な動画との面白い対比でした。(活動報告作成1班)

岩湧きの森にムササビが飛ぶ
見えた!NIPPONGINNKO
スマホでもデジカメでも

11期生2月21日講座報告

開催日2018年2月21日(水) 曇りのち晴れ
講座名昆虫の冬越しとコモ開き
講師佃 十純先生(加呂登池自然クラブ)
場所午前:大泉緑地管理事務所、午後:大泉緑地(堺市)

昨年「淡水魚入門」の講座以来の佃先生です。前回の楽しい講座を思い出しつつ今日は、昨年秋に巻いたコモを外したり、また樹皮に隠れている昆虫の冬越しを観察します。

午前中は座学、先生の冬にも生き物が一杯いるんだ。「卵、サナギ、成虫と姿は違うが生きている」ことを知って欲しいとの話しから始まった。コモ巻きは江戸時代から松につく害虫マツケムシ(マツカレハの幼虫)の駆除などの為、秋から樹にコモを巻き、春にコモを外し害虫を退治するのだが益虫も一緒にしてしまう事があり近年はコモ巻きをしない動きもあるが今回は「コモ開きの調査2018冬」としてコモ巻きの生き物を観察する。併せて「大泉緑地の生き物たち」も学びました。

午後からは実習、コモを外す時の注意点を頭に叩き込んで最初は樹皮に隠れている生き物を樹皮を捲りながら探し出した。目が慣れたところで3班に分かれコモを手早く開き大きな袋に入れるのだが、クモの子を蹴散らすがごとく逃げ足の速い虫に悲鳴続出、これを研修室に持ち帰り各班でコモを開けピンセットなどで小さい昆虫を捕まえ資料と先生の目で同定し種類や数を書き込んでいくが、ここでも悲鳴続出先生からカメムシは別の容器に入れてくださいと指示、その強烈な匂いは身を守るためだが、容器に入れておくとその匂いで死んでしまうとの事。

各班で取りまとめた結果を報告しあって終了となったがハートマークのあるエサキモンキツノカメムシやヨツボシケシキスイやナカボシカメムシが見れました。小さなキハダエビグモやゲジゲジなど種々観察出来、またコモを開いた瞬間のワクワク感(童心)を味わう事が出来た面白い講座だった。(活動報告作成1班)

準備OK!外すよ!
早く早く、逃げるよ
ハートが可愛いけど強烈な匂い
エサキモンキツノカメムシ

11期生2月14日講座報告

開催日2018年2月14日(水) 晴れ
講座名信太の森の自然観察
講師田丸 八郎先生(信太の森FANクラブ)
場所信太の森ふるさと館、信太の森(大阪府和泉市)

厳しい寒さが続く中、春の気配が感じられる陽気のもと「信太の森」伝説で知られている信太の森ふるさと館へ、午前中は信太山丘陵の成り立ち、歴史、文化と共に自然保護運動について学ぶ。

信太山と言えば自衛隊駐屯地とか安倍晴明を産んだと言われる「葛の葉」伝説の白狐くらいの認識しかなかったが近場に約50種を超える絶滅危惧種が生息し大阪を代表する生物多様性が豊かなところだったとは(植物、昆虫、野鳥など)。何年か前にはコウノトリも飛来していた。

午後からは田丸先生の案内で伝説の鏡池へ、運よく「カワセミ」が水面に飛び込む姿や小魚をくわえて小枝に止まっているのが見えた。次は惣ケ池湿地へ、上空には「ミサゴ」が滑空し、「シリブカガシ」「ウバメガシ」「エノキ」、「コモウセンゴケ」「コバナノワレモコウ」等の草木、「ニホンアカガエル」の卵塊触るとプヨプヨして「アケビ」の果実みたい。卵塊1個には800個~1000個くらいの黒い直径1ミリ程度の卵があるらしい。

湿地群や草原が点在するこの地は大阪の生物多様性の「ホットスポット」、市民運動で信太山丘陵の野生生物の保全、里山的自然環境の保全を和泉市議会で採択された。自然の保全は大変だけれど未来に向けて子供達のために進めたいですね。(活動報告作成1班)

コモウセンゴケ本当に小さいんです
ニホンアカガエルの卵塊ポヨポヨです
惣ケ池湿地 木道の杭だけが残っています

11期生2月7日講座報告

開催日2018年2月7日(水) 晴れ
講座名植物が動く方法
講師長谷川 匡弘先生(大阪市立自然史博物館 植物研究室 学芸員)
場所大阪市立自然史博物館、大阪市立長居植物園(大阪市)

動物は食物を求め自ら動かなければならないが、植物は大地から水分を吸収し栄養を光合成によって得るので、太陽の光があれば動く必要のない物。その位の知識しかありませんでしたが植物の種子の移動方法の講義を受け考え方が変わりました。

植物の種子には4つの移動手段があります。

風で運ばれるもの

例えば綿毛でふわふわ運ばれるタンポポ、種子が動物に食べられないよう花は低い位置にあるが、種子散布期になると茎が伸びて風を受け易くする。西洋シナノキなどは、種が翼を持ちプロペラでくるくる舞い降りる。種皮、果実など様々な部位を変化させ風で種子を運ぶ。

水で運ばれるもの

海流にのって比重を軽くするハマヒルガオ、雨の水滴に当たり種子が飛ぶチャルメラソウ

動物で運ばれるもの

ダイコンソウなどのひっつきムシ、イカリ状になっているオニルリソウ、アフリカに分布するゴマ科植物のライオンゴロシなどのぶっそうな名のつくもの、粘液を出すチヂミグサ、鳥が運ぶものには種の色が鳥が見えやすい黒と赤が主流だが、トキリマメのようにより目立つ莢が赤、中の豆が黒、豆が2色のトオアズキ、哺乳類が運ぶものドリアンやレイシは最近では、マレーグマやアジアゾウなどが種子散布する事がわかっている。リスやネズミなどが貯食や食べ残した木の実というのもある。又、哺乳類ではないが様々な種類のアリも、その一翼を担っている。

自力でどうにかするもの

フジやシキミ、ホウセンカなどは、種が縮み、弾けて種子を飛ばす。

午後からは、植物園で観察をしました。今年はカメムシの被害が多く、府全域に及びクスノキなども実をつけないものが多いとのこと。また午前中に講義を受けた種子の移動方法にもとずき、園内の植物について興味深くうかがいました。今までの植物の講義を思い出そうと焦ることばかりでした。今日の講義を聞き、植物は静かで周囲の環境をそのまま取り入れて生きているのではなく、どうしても子孫を残していきたいという強い生命力、たくましさがあるのだと感じました。

ブローチ?乾燥した白ツノゴマの果実
2色の豆、トオアズキ、猛毒です
うらら 気持ち良く散歩

11期生1月31日講座報告

開催日2018年1月31日(水) 曇り
講座名堺第7-3区 共生の森づくり
講師第7-3区管理事務所 施設担当者、大阪府 環境農林水産部 みどり推進室 施設担当者
岡 秀郞先生(大阪自然環境保全協会)
場所堺第7-3区(堺市)

午前中は座学、堺第7-3区の概要、共生の森の活動、それによる自然への回帰など。

堺第7-3区は昭和49年2月から平成16年3月まで30年間に渡り府内の産業廃棄物を受け入れ埋立てしてきた大阪府堺臨海部の産業廃棄物埋め立て処分場です。約280ヘクタールあるうち、市民・NPO等の参加のもと森として整備する事が位置づけられた100ヘクタールの区域を「共生の森」として植栽及び草刈りイベントの開催等により森づくりを推進しています。

隣室には初期の埋め立てから現在までの様子や野鳥、植物、動物の写真が展示されており、受講生から埋め立ての方法や地盤沈下、汚水処理などや今後の見通しに質問が飛ぶ。森づくり活動が2004年からになったのは、2次処分地が地表面の利用しか出来ないためだった。

午後は車に分乗しての見学、要所要所で車から降り先生の説明を聞く、道の真ん中にタヌキの「ためフン」同じ場所で繰り返しフンをする習性のことで避けながら進んでいるとタヌキが横切って行くハプニング!各エリアに分けて在来種が植樹されているのも試行錯誤の結果を踏まえてのことしかし鳥や埋め立ての土に混ざった種子はどうしょうも無い。野生のピラカンサの伸びた枝の棘に車が悲鳴、運転手も悲鳴、自然を作ると言う事は図面通りではいかない。でも豊かな森に一歩でも近づければと思いました。(活動報告作成一班)

埋め立ての様子がわかります
タヌキの糞で食べた物がわかります
広くて寒いところでした

11期生1月17日講座報告

開催日2018年1月17日(水) 雨
講座名午前:生き物の賢い体内時計の利用法、午後:部会説明会
講師重吉 康史先生(近畿大学医学部解剖学教授)
場所栂文化会館(堺市)

今回の講座は会員公開講座にもなっているので会員でもある修了生も参加。

体内時計というあまり聞きなれない言葉であるが、ほとんどすべての生物に備わっており、時間の変化を測定して、24時間のリズムを作っているという。朝起きて夜眠るというリズム、体温ホルモン分泌代謝内臓の機能など、ほとんどすべての生理現象にはリズムがある。体内時計によって昼光性動物は日中活動して夜間休息睡眠する。

ところが現在社会はそれを無視している。たとえば、過去にあった、夜行バスの運転士の居眠り運転の悲惨な事故は、体内時計に逆らうことによっておこる、いわゆる社会的時差ボケまた生活習慣病と言われる、高血圧糖尿病動脈硬化等の様々な疾患は、体内時計の乱れによっておこる。

生物に体内時計あるかどうかの証明をどのようににしたのか、受講生に質問を投げかけ考えさせながらの解説。事例として、オジギソウは24時間明るさの環境を変えずに同じ条件で観察、人間は温度差のない洞窟での活動状況、アイアイ(夜行性動物)は昼夜逆転した環境での観察、ミツバチの行動は、蜜の分泌する時間を記憶等々。その体内時計の中枢は、脳の視交叉上核にあり、全身にある体内時計に指令を送って、活動や睡眠の24時間リズムを作っているということも、動物実験によって中枢を取り去り、培養してまたあらたに、移植することによって、リズムを取り戻したということで証明したとの説明。何故?どうして?どこから?疑問を細かく追及する気の遠くなる研究”すごいの一言”重吉先生のユーモアたっぷりの余談雑談を含めながらの、興味深い講座であった。

午後は当カレッジの部会担当理事による部会説明会いよいよ修了も間近、これまで学んだ講座を生かし、より活動的に視野を広げていく、10部会の活動内容の説明を受けた。どの部会も其々の特徴を持ち、会員からも具体内容の質問等もあり、皆興味津々。改めて今後も自然にかかわり、自然を学び、同好の仲間との活動を、続けて行こうと思う。(活動報告作成1班)

体内時計とは
色々な部会があります

11期生1月10日講座報告

開催日2018年1月10日(水) 晴れのち曇り、雪
講座名冬の金剛山、豚汁作り体験
場所金剛山ちはや園地キャンプ場

3週間ぶりの今年初めての講座は冬の金剛山での「豚汁づくり体験講座」、お正月の不規則な生活に体力的に多少の不安があるものの久し振りに皆さんに会える楽しみのほうが勝りワクワク。

今回もまた前発の登山組と、後発のロープウェイ組とに別れて目的地に向かって出発!!登山組はアイゼンやストックを装備し万全の体制で百が辻から入り伏見峠をひたすら登る。この時季雪は少なくても凍っている所もあり、やや慎重に。長い登り坂がひたすら続く。息が上がり何度も休憩をとり、水分補給や服装の調整。みんなでハアハアと息遣いも荒くなりながら景色を見て登っていると漸くキャンプ場が目の前に現れ到着!なんと嬉しい!今回は山頂までではないので一時間程で現場に、思いの外早く着いて「ホッ。」20分ほどしてロープウェイ組が到着。なつかしい顔に出会えて思わず口も頬もほころぶ。

みんなで準備した豚汁の材料を持ち寄って、早速調理開始。“火起こし部隊”の男性諸氏が率先垂範して薪で火を熾し鍋に次々と材料を入れ和気あいあいと料理してくれ、なんと頼もしい。出来上がった豚汁と各自持って来たおにぎり、漬け物等でお昼ご飯。寒い中で食べる豚汁のなんと美味しいこと、一人三杯のノルマ?もこなし食後の珈琲、皆で持ち寄ったおやつ、お汁粉等々焚き火を囲みながらワイワイ。時折降ってくる雪に震えながらも楽しいひと時。後片付けも男性中心にみんなで手際よくススで真っ黒の鍋もピカピカ、火消し隊長の見事な鎮火で無事終了。

あっという間に時間が過ぎ、雪も降り出して下山の準備。ロープウェイ組は山全体を見渡しながら先に下山したが、残念ながら景色は雪が思いの外少なかった様子。登山組は行きと違うコースで文殊尾根を下山。冷たい風を肌で感じ、雪道をキュッキュッと踏みしめ、粉雪から霰そして牡丹雪と変わっていく様を楽しみ、下山途中の木の枝先に付いた氷の粒々。霧氷だ!いつも見られるわけではない、グッドタイミング思わず皆で記念写真。そして足の長さを痛感する高低差のある階段、凍った長い下り坂をへっぴり腰で肝を冷やしながら降りようやく出発地点に全員無事到着!バスを待つ間降りしきる雪で白くなった木々や道路。なんと美しい。辛い所もあった冬山登山。でもそれにも勝る魅力的な冬の金剛山万歳!!(活動報告作成1班)

火起こし、調理任せて下さい
立食い豚汁屋開店 熱々美味い!
登山しましょう 雪景色最高