大阪シニア自然カレッジ

13期生講座報告

13期生7月3日講座報告

開催日2019年7月3日(水) 曇り
講座名大阪湾のウミウシ観察
講師田中 広樹先生(大阪自然環境保全協会)、辰村 絢アシスタント
場所城ケ崎海岸(和歌山市加太)

加太湾の城ケ崎海岸は内湾(大阪湾)と外洋(太平洋)とが接する為、ウミウシが150種も生息する。宮崎県青島の鬼の洗濯板に似た地形だ。

ウミウシは貝殻が退化した巻貝で軟体動物。磯、干潟等様々な環境に生息している。触角が一対あり、動きがゆっくりで牛に似ているからこの名が付いたそうだ。一般に雌雄同体で寿命はほぼ1年。美味しくない餌を敢えて食べて、美味しくない体を作り、外敵に狙われないよう身を守り、絶滅する事無く進化してきた。各自でオカダウミウシともう一種類を見つける事を目標に、磯に降りる。

オカダウミウシをまず見せてもらい、皆さん、カード遊びの「神経衰弱」をするように膝をついて、潮溜りの石の裏を探す。8センチ程のアメフラシ、ヤツミノウミウシ、コネコウミウシ、アカエラミノウミウシ、シロウミウシ、アオウミウシ、ヤマトウミウシやウミウシの卵も見つかる。クモヒトデも人気。浅瀬と深い所、季節により異なったウミウシの種類が生息する。

昼食後、自習組と活動組に分かれ、再び磯へ。ほとんどのウミウシは赤ちゃんの時に貝殻を脱ぎ捨てているが、ブドウガイ、アメフラシ類は体内にある。触ってみた。気付かずに踏まれたアメフラシから本当に紫の液が出てきた!その液が水中に広がる様子は名前の由来のとおり雨雲が立ち込めていく様子と似ていた。ウミフクロウ、ニセハクセンミノウミウシ、クリヤイロウミウシ等が新たに見つかる。そろそろ潮が満ちてきた。楽しませてくれた「海の宝石」は記憶の宝箱に入れておこう。(2班作成)

ひとつひとつ、そっと石をひっくり返し、海の宝石?を探します。
白いリボン状のものはウミウシの卵。寿命は一年くらいと短く産卵後すぐに亡くなる。先生は展示用のウミウシ確保に忙しい。
アオウミウシ(青海牛)
二本のツノは触角で花のようなひらひらは鰓。綺麗でゆっくり動く姿はとてもかわいい!

13期生6月19日講座報告

開催日2019年6月19日(水) 晴れ
講座名午前:深泥池の自然と保全活動の現状、午後:京都府立植物園見学
講師竹門 康弘先生(京都大学准教授)、鈴江先生(植物園協力会)
場所京都深泥池、京都府立植物園(京都市)

本日は日差しが強く蒸し暑い中にもかかわらず、先生は胴まである防水ズボンを履かれ、深泥池について熱く説明されました。深泥池は、京都盆地の北にある周囲1.5km、面積9haの小さな池です。この池には,西日本の平坦地では珍しい浮島があります。氷河期以来の動植物が今も生き続けるとともに多くの水生植物、昆虫、魚類、野鳥等がいます。この池の水生植物群落を保護するため,昭和2年に国の天然記念物に指定され、昭和63年には生物群集全体が対象になりました。

驚いたのはトンボの多さ(60種)で、先生の頭にも長くトンボが休憩。池を覆いつくすほどのジュンサイの葉が池面と空気とを触れさせず、水中が酸欠状態となる。先生がその場で水中の溶存酸素濃度を測定すると、0.07%でほぼ酸素なしの状態だった。ただ、この7月末には計画的にジュウサイを除去する計画があるということで一安心。天然記念物なので手を出せないということもありますが、やはり人の手によって保全していくことの大切さを理解できました。

午後は京都府立植物園へ移動し昼食タイム。ボランティアガイドの方に甲子園球場6個分あるという園内の中から珍しい樹木植物を案内していただきました。トケイソウは個性的な花の形を時計の文字盤に見立てたことからトケイソウ(時計草)の名があり、特徴的な造形美のある美しい花で魅力のある熱帯植物でした。限りある時間で園内を回るにはあまりにも時間が短く、最後にきれいな花、今最盛期のアジサイを見て植物観察が終了となりました。(2班作成)

食虫植物でプランクトンなどを補食する“タヌキモ”。興味津々で触ってみます。
水面を覆う“ジュンサイ”と浮島。美味しいとあの北大路魯山人も認めたジュンサイ。今は天然記念物の為、誰も食すことが出来ない。残念!
バクチノキ
博打に負けてハダカになったと例えられる。樹皮が剥がれ赤褐色になり、痛々しい!

13期生6月12日講座報告

開催日2019年6月12日(水) 晴れ
講座名カメの話、博物館見学
講師竹中 利明先生(施設学芸員)
場所和歌山県立自然博物館(海南市)

自然博物館の大水槽前でゆったりと泳ぐ魚たちを見ながら講義を受ける。館内の大小の水槽には、500種5000点ほどの生き物が展示されている。圧巻は大水槽で、ガラス幅15m、一枚ガラスの厚み35cm、水量450tの大きな水槽に25〜30種、100匹程の黒潮域を代表する魚が入っている。中には大きなロウニンアジ等、開館後30年以上泳ぎ続けている魚もいる。(魚の寿命は何年位なのかな?)小型の水槽には小さな魚や甲殻類等が多数入っていて、ゆっくり観察できた。淡水の生物の水槽も有り、生き物の多様性が感じられた。

海水、淡水を調整し各水槽に水を送っているバックヤード部屋の見学。餌はアジ、サバ、エビ、イカ、キビナゴ等の冷凍魚類の切り身、配合飼料などを与えている事など、興味深く聞いた。日本で産卵するアカウミガメの研究も行われている。怪我などして保護目的に飼育しているカメは先生のペットでもある。

午後は自然博物館から鵬雲胴のトンネルを抜け、紀三井寺緑道を40分余り歩いて紀三井寺へ。紀三井寺の由来は、三つの井戸「吉祥水」「楊柳水」「清浄水」からきている。本堂、楼門、多宝塔、鐘楼は、県、国指定重要文化財となっており、多くの参拝者が訪れる。山門から三つの井戸を探しながら、全員231段の階段を登り本堂にお参り。(結構キツイ!!)登り切った所から美しい和歌浦湾を見渡せ、境内には和歌山の「ソメイヨシノの標本木」も有り、サクラの開花基準になっている。春にはサクラで見事な名所になる。(1班作成)

大水槽(黒潮の海)の魚を観察中。ロウニンアジ、エイ、クエなどの回遊魚が悠々と泳いでいます。
保護されたウミガメ。他の魚や水槽を爪で傷付けるため予備の水槽で飼育されている。
紀三井寺へお参り。231段の階段が待っています!頑張って登りましょう!

13期生6月5日講座報告

開催日2019年6月5日(水) 曇りのち晴れ
講座名金剛山の植物観察③
講師神山 善寛先生(金剛山の植物に親しむ会)
場所金剛山黒栂谷林道(大阪府千早赤坂村)

黒栂谷に向かう林道を進みながら、金剛山の植物観察をした。

橋を渡った所の石垣にヤブへビイチゴがあり、赤い実を採って一粒を頂く。甘くて美味しい。辺りにウツギの白い花を見る。他にも色々なウツギを見たが、赤黒いビロードの様な花が咲くヤブウツギ、真ん中に筒状の花弁と外側に開く4枚の萼があるミツバウツギ、小さい白い花のすぐ下の葉が茎に直結しているマルバウツギ、葉の裏に白い星状毛が密生したウラジロウツギが印象的だった。薄い青色のヤマアジサイも見られた。よく見るガクアジサイは伊豆半島に存在する南方系の種である。スイカズラの花は白色だが2~3日で黄色くなる。花は良い香りがし、いつも花蜂が群がり、花先が黒く見える。手で払うと花蜂が逃げ、花は白くなるがすぐに、また黒くなる。ウラジロマタタビは名のとおり葉の裏が白くて固い。サルナシも同じ種類だが葉裏は白くなく固くない。サルナシはキウィの原種か?湿った所にテンナンショウを見つける。葉が束になった偽茎が紫褐色のまだらな模様でマムシに似ていることからマムシグサとも言う。

今日は、61種類のたくさんの植物を観察することが出来、楽しくて有意義な観察講座会でした。(1班作成)

「あれは、何ウツギでしょうか?」「ウツギ?ミツバウツギ?マルバウツギ?」遠くからでは見分けが難しい。
ひっそり目立たないところで咲いていた“サイハイラン”。和名は武将が兵を指揮する「采配」に似ていることから由来する。
サワギク
果実は冠毛が集めってぼろくずのようなので“ボロギク”の別名がある。

13期生5月29日講座報告

開催日2019年5月29日(水) 晴れ
講座名都市公園の野鳥観察③
講師仲 淳一先生、掛川 良重先生(泉北野鳥の会)
場所恩智川河岸、池島遊水地(東大阪市)

風が心地よい、快晴の中、池島遊水地に向かって歩き始める。左に恩智川が流れ、右に生駒山系が連なっている。

「あつ!ツバメだ!」「いや、あれは、ムクドリでは?」の声に空を見上げる。しばらく歩くと望遠鏡を備え付
け観察している人々に出会う。田起こしの終わった田んぼや水の張られた田んぼが広がっている。田んぼの中に絶滅危惧種「タマシギ」二羽が巣作りをしている様子を双眼鏡で覗く。

ケリイ、ケリイ、と鳴く「ケリ」、「セッカ」「ダイサギ」「アオサギ」「コサギ」等が見られ、川には「ハクセキレイ」「カワラヒワ」が、護岸には「カルガモ」「マガモ」がお昼寝中。「ハシブトガラス」「ハシボソガラス」も健在だ。姿は見せずとも鳴き声だけが届く「ヨシキリ」。夏にはユーラシア大陸に帰るという夏鳥の「オオヨシキリ」は望遠鏡で姿を捉えることが出来た。私たちは23種の鳥を観察出来、探鳥会もなかなか楽しく面白いと思った一日でした。(1班作成)

じっとしていて見えづらいが本日一番の貴重な“タマシギ”の観察です。一妻多夫でメスは産卵後、巣から離れオスが子育てをする。
コサギが捕食中。足の指は黄色で夏には頭に冠羽が現れ、背の飾り羽は先が巻き上がる。
昼食後、木陰で鳥合わせ。23種の鳥が観察でき、今日は“上出来の観察会”だったようです。

13期生5月14日、15日講座報告

開催日2019年5月14日(火)曇り時々雨、15日(水)晴れ
講座名芦生の森自然観察
講師福本 繁先生・鈴木 直道先生(ネイチャーガイド)
場所美山かやぶきの里
京都大学フィールド科学教育研究センター森林ステーション芦生研究林(京都府南丹市美山町)

美山と芦生の森へ初めての一泊研修でした。

バスに乗り三時間程で美山かやぶきの里に到着です。雨も止み、素朴で昔懐かしい茅葺屋根ののどかな風景に癒されながら散策しました。丁度、茅葺屋根の葺き替え作業を見ることもでき、先人たちの技術や知恵を伝え、この日本の原風景を保ち続けて欲しいと思いました。芦生山の家ではネイチャーガイドの方から芦生研究林の解説を聞き、その後は、楽しい食事と親睦会です。

次の日は長治谷までマイクロバスで行き、ネイチャーガイドさん2人に引率され、原生林芦生の森、杉尾峠を目指しトレッキングツアー開始です。途中、大カツラの保存木を観察。オオルリなどの野鳥の声を気持ちよく聴き、ブナやトチの大木、ウスズミザクラ、ハウチワカエデなどの林を歩きました。鹿の食害は深刻で、笹などは消え、鹿が好まないバイケイソウなどが目立ち、そのうえ倒木更新で芽生えた幼木までも食べられていました。モリアオガエルの池では産卵を待つイモリがのんびりと泳ぐ様にクマの冬眠用の大きな穴が開いたトチの木に微笑みました。

芦生杉は雪の重みに耐えられるよう柔らかくて粘り強く、過酷な環境で生き抜く植物の知恵に感心しました。由良川の源流を辿り杉尾峠から日本海が見え冠島、毛島など眺めました。現在、京都大学の研究原生林として管理され、珍しい植物や動物、昆虫などたくさんの生態系が存在し、あまりにも広くて深く、緑で覆われた芦生の森の中での大自然を満喫するトレッキングは貴重で大変素晴らしい体験になりました (1班作成)

ちょうど雨も止み、美山かやぶきの里をのんびりと見学。
たくさんの着生木と共に暮らす威厳のある大カツラの保存木の前で撮影。
いよいよ、長治谷からトレッキングスタート!綺麗な空です。
ここは昔、木地師(椀や盆などの木工品を作る人)が住みかとしていた所で、ろくろやお墓のあとがあります。
モリアオガエルの池。産卵を待つイモリがたくさん泳いでいます。手前にバイケイソウが咲いています。
杉尾峠を目指しラストスパートです。

13期生5月8日講座報告

開催日2019年5月8日(水) 晴れ
講座名琵琶湖の環境と薬用植物観察
講師藤原 務先生(滋賀県庁職員)、山浦 高夫先生(日本新薬山科植物資料館 館長)、スタッフ2名
場所滋賀県庁(大津市)、日本新薬山科植物資料館(京都市)

午前は、滋賀県庁で「琵琶湖における水質・環境保全」「琵琶湖の全層循環」について説明を受けた。

我が国最大の琵琶湖は、近畿1450万人の水源として、また、世界有数の古代湖として、等の様々な価値を持つ国民的資産である。琵琶湖の課題への取り組みは、1972年からの総合開発事業による治水・利水対策を経て、1986年からの湖沼水質保全計画による水質汚濁・公害対策を現在も推進中であり、併せて2000年からマザーレイク21計画が策定され、在来魚介類減少・生態系保全対策にまで拡大している。この間、住民による石鹸運動の展開、工場排水の規制等、県民全体の活動と意識の高揚につながった。

小学5年生を対象に、学習船「うみのこ」による1泊2日の宿泊体験学習を行い、次世代につなげている。現在の主な課題は、外来魚の増加・在来種の減少、水草・外来水生植物の大量発生、等であり、住民・企業・研究機関・行政が一体となって琵琶湖を守り、活かす取組を推進している。

午後は、山科植物資料館で説明を受け、珍しい植物を目の当たりにした。創立100周年を迎えた、日本新薬(株)所属で、3000種以上の薬用・有用植物を植栽している。回虫駆除薬の原料となるミブヨモギ、珍しいキソウテンガイ、ウラジロガシ、等。身に覚えのある多種多様の匂いを堪能する事ができた。現在の新薬は、天然由来ではなく科学的に合成されるので、実用の役割は終えた薬用植物が大切に保存され、一般にも公開され、丁寧に案内していただけるのは、歴史的にも文化的にも大変貴重な取り組みだと思う。(1班作成)

“琵琶湖における水質保全・環境保全”の説明を受ける。
カノコソウ(鹿の子草)鎮静作用、睡眠の改善作用、リラックス効果があり、“命の母”の薬の成分に入っているそうです。
クロバナロウバイ(ニオイロウバイ)。香りの効能は鎮静や精神の安定作用など免疫力を上げる。

13期生4月24日講座報告

開催日2019年4月24日(水) 曇り
講座名鵜殿の自然観察
講師中島 健太先生、伊藤 修身先生(鵜殿ヨシ原研究所)
場所鵜殿(高槻市)

照っていれば日差しを遮るものは何一つ無い、ヨシ原の見学にはもってこいの薄曇り。

ヨシは芽出しの「アシカビ(葦牙)」を過ぎて、「葭(か)」の時期に入り、人の腰辺りの高さに成長した状態で、鵜殿ヨシ原の全体を見渡し、植生を観察するには絶好の季節です。鵜殿は淀川流域最大のヨシの群生地。「セイタカヨシ」と「ヨシ」、似ているススキの仲間「オギ」の違いについて予習し、「セイヨウカラシナ」の群生に迎えられ観察スタート。

ヨシ原は淀川の改修工事で水位が低下することによって衰退し、その後の保全活動の取り組み『水をヨシに近づける』ため揚水ポンプ・導水路の設置と、『ヨシを水に近づける』ため生育面を川の水位に近づける地面の切り下げ工事で、河川敷のヨシ群落の推移は1982年調査5%から20%(2011年)へとヨシ原は辛うじて維持されている。河川敷を歩くにつれ、黄色の「ノウルシ」は花盛り、「トネハナヤスリ」はたくさん芽を出し、これらが希少種に指定されているとは思いにくい程でした。「サワトラノオ」は切り下げ工事による『撹乱品種』(土を撹乱後に芽を出し、2~3年で消失する)であることも興味深く聞きました。

47種ほどの植物の説明があり、特に「カラスノエンドウ」「スズメノエンドウ」「カスマグサ」の見分け方の丁寧な説明を受けました。また、「カナムグラ」や「ゴキヅル」などのツル植物によって「ヨシ」が枯れていく状況の一端も見ることができました。遠くに比叡山・男山・交野山を眺め、かつての淀川と川と共にあった生活・歴史に思いを馳せる学びの多い一日でした。(1班作成)

ヨシ原の中でたくさんの植物の説明を受けます。カサスゲ(傘菅)の観察。菅笠や縄に利用される。
オドリコソウ(踊子草)の群生。皆さん、こんなにたくさんの白色やピンク色のオドリコソウを見るのは初めてで、写真撮影に忙しい。
ノウルシ(野漆)の群生の中をさっそうと歩きます。準絶滅危惧種で花盛りは過ぎ、イボ状の果実も出ていましたが貴重な観察です。

13期生4月17日講座報告

開催日2019年4月17日(水) 曇りのち雨
講座名金剛山の植物観察②
講師神山 善寛先生(金剛山の植物に親しむ会)
場所金剛山伏見林道、ちはや園地(大阪府千早赤阪村、奈良県御所市)

やや曇り空の下、先生の興味深い植物(ミヤマカタバミ、ネコノメソウ各種、スミレ各種など)の説明を聞き、それらを一つ一つ観察しながら、おデコが地面につきそうな急な念仏坂を2時間かけ必死になって登りました。

午後は、本日目玉のカタクリ(ユリ科)とキクザキイチゲ(キンポウゲ科)のお花畑に案内されました。花の広がりもさることながら、カタクリのピンク色の優雅な花とキクザキイチゲの白と薄紫色の可憐な花々に心を奪われ、一方、この花々の保護活動の話には心が揺らぎました。また、他の金剛山の植物の話を聞くたびに先生の博学に驚かされてばかりで、時には本音やジョークも有って楽しい時間を過ごさせて頂きました。

帰りのくだり道は、水曜日恒例の雨。お尻が擦りそうでおっかなびっくり、滑らない様に帰りを急ぎました。次回、もし時間が有ったら、金剛山頂転法輪寺で手を合わせて皆様方の健康と幸せを祈念したいものです。(1班作成)

伏見林道を登り始めますが、まだ息切れはしていません。ロープウェイ運休のため、帰りも徒歩で頑張ります!
カタクリ(片栗)。スプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれ花が咲き終わると地下で休眠。芽が出て7年を要して花が咲く。
キクザキイチゲ(菊咲一華)の群生を見て「わあ~かわいい!」と感激。菊に似た白や青の花を一輪つける。

13期生4月3日講座報告

開催日2019年4月3日(水) 晴れ
講座名自然観察①、開講式
講師武田 敏文先生、正野 明先生、他5名(日本パークレンジャー協会)
場所くろんど園地(交野市)

2年目の最初の講座はくろんど園地での自然観察。

安全に対する注意を受けた後、みんなでストレッチ体操をして、さあ出発だ。説明を聞きながら、園地を歩く。急な階段を山側に上ると月の輪滝に到着。上に獅子窟寺があり修行僧が修行していた滝だ。途中可愛い可憐なシュンラン、センボンヤリなどを観察。洞窟前ではタチツボスミ、シハイスミレが一面に咲いている。

様々な名前の付いた巨石群を見ながら歩くと水の流れでできたポットホールを見つける。川端にはショウジョウバカマが可憐な花を咲かせている。沢渡の道を過ぎ、広場でヤマザクラの大木の下、鶯の声を聴きながら昼食をとる。いよいよカタクリの花を見に行く。

小さな湿地に木のいかだを浮かべたような橋の道があり、ラクウショウ(落羽松)、カタクリ、ミズバショウを観賞する。カタクリは開花するまで7年かかり、今、やっと可憐な花が咲いている。花弁には、蜜標があり虫に蜜があるのを知らせる。スミレやカタクリなどはエライオソームを種子に付着させてアリに巣まで運ばせて、エライオソームを食べた後、種子を巣の近くに捨てる。このように種子は遠くに運ばれる。野草たちは動けないからこそ、子孫繁栄の戦略を考えている。

帰りは傍示の里コースを下っていく。大仏建立のための渡来人たちも通った道だ。今日は仲間と楽しい体験ができた一日でした。(3班作成)

可憐に咲くショウジョウバカマ。葉はロゼット状に広がり袴の様である。花が終わった後もそのままの姿で残り夏には緑色の花が咲いているように見える。
カタクリの花を見つけ、一目散に観察。下を向いて咲く花をのぞき込みます。
ミズバショウとラクウショウの咲く八ツ橋湿地でハイポーズ!大阪でミズバショウが見られることに感激。夏には葉が1m以上になり景色が一変する。