15期生3月29日講座報告
15期生最後の講座。大阪シニア自然カレッジの会員への公開講座とした記念講演を泉ヶ丘のビッグ・アイで開催した。「地域の自然を探究する高校生たち」をメインテーマとして、科学教室で研究に励んでいる高校生の皆さんに取り組んでいる自分で決めた研究テーマについて発表して頂いた。サブテーマは①「石川の魚類の変遷~その要因についての一考察~」②「石川に生息するオオシマドジョウの生態」③「アカハライモリの警戒色の多様性」④「河川の自然浄化と水流との関係について」 ⑤「タイリクバラタナゴの赤色に対する特異な行動」の5つで、どのテーマも身近な自然の中で自ら課題を発見し解決の方法を考え、調査や実験などにより結果を導き出し、考察し展望までまとめ上げている。研究発表を聞いているうち、どんどん話に引き込まれ高校生達の熱意に感動を覚えた。
午後はいよいよ修了式。代表の挨拶の後15期生各人に修了証書が手渡された。九度山での紙漉講座で作った各自手作り和紙の修了証書に思わずにっこり。無事受講生卒業だ。4月からは会員として部会で会いましょう!(S.Y)
発表に聴き入る記念講演の参加者
代表より修了証書の授与。”おめでとう”
修了式も終わり皆でお茶頂いてます。
修了式の記念撮影です。”はい笑って!”
15期生3月22日講座報告
滋賀県の琵琶湖環境部の職員の方に琵琶湖環境問題についての出前講座で琵琶湖保全再生の最前線で関わってこられた取組について熱く語って頂いた。1970年代以降、琵琶湖における課題が変遷してきているそうである。治水・利水問題、水質汚濁の公害、在来魚と外来魚の生態系保全問題と多岐にわたっている。現在はSDGsに基づく滋賀県独自のMLGs(マザーレイクゴールズ)を設定して取組んでおられる。琵琶湖は大阪府民にとっても正に命の水源で関心も高く、多くの質問の声が有りました。
午後は堺市総合防災センターへ移動して、防災についてビデオ映像での学習、震度7の地震体験、消化器での消化体験、心肺蘇生などの応急救護体験、煙が充満する暗闇からの避難体験などを行った。震度7の揺れは、さすがに強烈で予め分かっていて前のバーを握っていても怖く感じた。防災について正しく知り正しく恐れて行動することが大切であることが実感できた。(T.U)
琵琶湖の課題の変遷と取組みを熱く語たる。
消火器で消火体験。落ち着いて出来ました。
いざ!震度7の体験(体験前は余裕の表情ですが・・・)
最後の謎解きを終えて思わず笑みが
15期生3月15日講座報告
今日は甲子園浜での野鳥観察です。浜での観察前に自然環境センターで今日観察が予想される野鳥の予習レクチャを受けた後、先ずは同センターの3階にある野外観察室から観察スタート。
目の前の岩礁やコンクリートブロックの上で休んだり、泳ぎながら採餌や羽繕いしているヒドリガモ、オナガガモ、コガモ、オカヨシガモ、オオバンなどのカモ類やカワウ、コサギ、アオサギ達がいるいる!自然環境センターの方から今日は観察することが少ないウミアイサとホオジロガモが確認されているとの情報を聞いて期待をして海岸へ。赤い細長い嘴とボサボサ頭のオス・メス2組のウミアイサは見つけたが頭がおむすびの形でオスの頬には白い斑点が有るホオジロガモは残念ながら確認出来なかった。
白く黒い横線の体下面を見せて上空を旋回する魚好きのミサゴもじっくり観察し、浜で尾羽を振りながら活発に歩き回るので双眼鏡で追いかけるのが大変だったイソシギも観察。嘴が長い種が多いのがシギ類で嘴を巧みに使って食べ物を探す。嘴が短い種が多いのがチドリ類で採食行動中に急に方向転換をするのは目で食べ物を探しているためです。この動きがお酒に酔って、よろめきながら歩くのに似ており千鳥足と言われるのですが皆さん千鳥足の経験は有りますか?快晴の下、34種類の野鳥観察が出来たました。皆さん千鳥足にならずに帰りましょう。(T.O)
今日一番の人気者ボサボサ頭のウミアイサ
お目当ての鳥は何処に
ヘッドホンのような黒班が有る都鳥と呼ばれたユリカモメ
ミサゴの特徴の白と黒の横線がよく分かります
15期生3月1日講座報告
午前は都市緑化植物園の見学。3班に分かれてボランティアガイドさんに案内してもらった。
名前の通りここは住宅地や周辺の公園の植物が植えられているそうだ。梅が真っ盛りだった。梅の花の多くがダミー(雌しべが無く雄しべしかない)だそうだ。ラクウショウとメタセコイアは似ているがラクウショウは沼地近くで気根が出来て木の上部がこんもりしているがメタセコイアは樹形が円錐形なので樹形で見分けられる。等々身近な植物の蘊蓄をたくさん聞くことが出来た。ここの植物園は椿がたくさん植えられていて金魚葉椿(葉の先が金魚の尾ひれのように広がり切込みを持つ)やヨーロッパで改良された品種も含めて約1150本、500品種の椿が楽しめて、植物園の奥にはハーブ園がありシーズンにはハーブティーも楽しめる。園内の「くすの木デッキ」に、この指たかれのメンバーが待機していて植物園ガイドをしてくれます。
午後は服部緑地にある日本民家集落博物館で日本各地の代表的な民家を自由に見学・散策した。板敷であったり高い天井で窓はなく戸板の開閉で光を入れるなど、特に冬は暗く寒かったであろうなど当時の生活に思いを馳せた。3月で座敷に雛人形が飾られている家もあり生活道具にも懐かしさを感じた。(T.U)
葉先が金魚の尾ひれの形の金魚葉椿
上部がこんもりのラクウショウ、円錐形のメタセコイア、分かるかな?
春うらら 菜の花も真っ盛り
三々五々地図を片手に古民家巡り
15期生2月22日講座報告
今日は国内最大級の大温室である咲くやこの花館で熱帯から乾燥地帯、高山・極地圏まで地球上の様々な約5,500種の植物の観察である。午前の班、午後の班とに分かれて開催中のイベントガイドと園内の植物ガイドを組合せたガイドツアーに参加。イベントガイドでは私達が日頃、食べて飲んでいる熱帯の植物のカカオ、コーヒー、バナナについて特徴や栽培方法などの説明を聞いて生産者の皆さんのご苦労にちょっぴり感謝。園内の植物ガイドでは着生ラン、地生ランの違い、強烈な臭さで人気の「ラフレシア」、花は小さく可愛いが内部にたっぷり貯水して重さが80㎏にもなるサボテン、受粉のため臭いにおいでハエを呼ぶ「クロユリ」、オオコウモリによって受粉する「ヒスイカズラ」などの植物を観賞、観察した。
植物ガイドをしてくれたのは数種類なので、後は各自が思い思いに園内を回ったり、館外に出て鶴見緑地の散策を楽しんだ。鶴見緑地や咲くやこの花館に来るのは初めての人、何十年(?)前の若かりし頃、花博に来て以来の人も多く、鶴見緑地は広くて講座の時間内に回り切れていないのでまた来て楽しまれては如何ですか。(T.O)
中央の薄黄色の苞がバナナの実になります
やっぱりランは華やかですね
受粉のためにハエを臭いにおいで呼ぶクロユリ
餌に群がる鳥たち
15期生2月15日講座報告
今日は大阪中之島にある大阪市立科学館の見学だ。此処は宇宙とエネルギーをテーマにした博物館だそうだ。
午前は展示場見学から始まった。4階から順を追って下りながら見て行くのだが、エレベーターを降りた瞬間目に入る展示物や実験装置の多さに驚いた。所々にガイドさんがいて説明を聞く事も出来て実験も試せる。面白い!小学生の団体も来ていて実験装置の周りは賑やかだ。時間があっと言う間に過ぎてしまった。
午後はプラネタリウムで「オーロラ」の鑑賞。灯りが消え頭上は満天の冬の星空。冬の大三角やダイヤモンドを眺めていると、近くで「グー グー」あれ~!?でも、オーロラの映像はとてもダイナミックで綺麗だった。
最後はサイエンスショー見学。テーマは「酸・アルカリのカラフル実験」。紫芋で色付けした水にレモンやソース、重曹など色々な素材を加えて色の変化を見る。見学者の中に元気な子供さん達がいて、実験されている先生とのやりとりが面白くて何度も笑いが起こった。実験装置で試したり、オーロラにうっとりしたり、愉快なショーで笑ったり、今日も楽しい一日だった。(S.Y)
火星のハート、こんなに沢山あるの?
ロマンチックだね!
磁石の反発で動かそう!「あれ?向きが反対?動かないよ~」
鏡マジック!私浮いているでしょう!
出来上がった色水見て下さい。ここからが酸とアルカリのお勉強です。
15期生2月8日講座報告
入館後まず、2階の展示コーナーで植物の移動のメカニズムを概観してから研修室に移動した。種子とタネは日常同じ意味で使っているが「種子」とは植物の雄と雌が受精しめしべの胚珠から発達した胚を含むもののことで「タネ」とは「受精後胚が発達して形成される普遍的な散布体」だそうだ。生き残るために植物は色々な動く仕組みを持っている。「風に運ばれる」「水に運ばれる」「動物に運ばれるもの」「自力で飛ぶ」の4つの方法の説明を受けた。知っているようで断片的であったが、系統だてて説明を受け納得した。
午後からは、5名ずつ6班に分かれて植物園に出て「タネ」を採集した。「綿毛を作って風で移動するな」「ひっつきむしやから動物にくっついて行くよね」「赤い実・黒い実は鳥が食べるね」など班毎に相談・協力し合って取り組み、1時間はあっという間でした。その後研修室に戻って採集してきた植物を分類し、班ごとに発表・解説しあった。風で動くもの14種、動物で動くもの21種、自力で動くもの3種、水で動くもの3種で合計41種の植物を採集し動く方法を確認できた。動く方法が解明されていない植物はまだまだ沢山有るそうで、動く方法の解明に誰か挑戦してみませんか。(U.T)
班ごとに移動方法を発表(名解説!)
何でしょう?何処で採ってきました?
採集してきた植物を相談しながら分類中です。
腕組みして「うん、なるほど」と「ほんまかいな?」
15期生2月1日講座報告
今日はルーペが必需品となる微小貝の講座である。
微小貝とは字の通り大人の貝(成貝)になっても大きさが5mm以下の貝の仲間です。沖永良部島の砂は珊瑚砂や有孔虫砂で好物砂はほぼ無い砂である。その砂からルーペを使って星砂(有孔虫の殻)探しにトライした。すぐ見つけた人、なかなか見つけられない人それぞれが楽しめた。次はシャーレに入った砂から微小貝を見つけてピンセットで挟み市松模様のシートに並べる。これは結構大変な作業にもかかわらず皆熱心に作業に没頭しましたね。
後半はこの微小貝の楽しみ方や微小貝を通して自然の見方を一歩深めることが重要である事を先生が考案した「微小貝曼荼羅」を使って自然界は多種多様な生命によって成り立っており、世界は小さなものに支えられている事の解説にプラス微小貝の採集の方法や苦労話などもあり笑い声も混じる座学でした。日本では8,000種以上の貝が記録されていて貝類の豊富な国である事と多種多様な微小貝の美と不思議さを実感した。(T.O)
沖永良部島の砂、この中に星砂が有るよ
ウニの殻 大きい穴が口小さい穴が肛門だって
いろんな形の微小貝たち
10円玉に並んだ微小貝その数86個も有るよ
15期生1月25日講座報告
今日は誰もが一度は訪れたことのある動物園の見学だ。でも、最大級の寒波が来るとの予報に、交通機関の乱れを心配したが、殆ど影響無く予定通り講座を開始できた。先ずはズーミュージアム内教室で、天王寺動物園にいる絶滅の危機にある動物たちを、スライドを見ながら詳しく説明を受けた。ホッキョクグマのホウちゃんやキリンのハルカスちゃんの名前は、寄贈主の方からの提案で決まったと聞き、納得!アムールトラの風くんの体調不良の近況やキリンの子育ての失敗談に胸が痛んだ。
終了後屋外の「アフリカサバンナ」ゾーンに移動してガイドウォークを受けた。広々したサバンナを再現したエリア内にはシマウマやエランド親子の姿は見えるが、人気のキリンはいない。寒さに弱い為、今日は室内展示だそうだ。見に行くと、雄のコウヤくんは座っていて、のんびりくつろいでいる姿に思わず笑ってしまった。
午後はフリー見学。皆それぞれ好きな動物を見て回って今日の講座は終了した。
動物園は子供の時だけでは無く、大人になっても楽しい所だと実感した一日だった。(S.Y)
アフリカサバンナゾーン入口で説明うけてます。
ライオン・シマウマ後方にハルカス!此処は都会のオアシスです。
キリンのコウヤくん「今日は寒いので外は嫌だ!」
シロクマのホウちゃん 飛び上がってパンチ!!