17期生10月2日講座報告
菅井先生の軽妙なお話から始まり、「自然観察」は、名前を知ると親しみがわき、分かったつもりになっているが、そこで止まってしまう。そうではなく、いのちの生きている姿を見つめる事。
観察は、自然界の美しさに目を向ける。木は何十年たっても出会え 動かないので観察がしやすい。そして生物の多様性とかかわっている。スザンヌ・シマード作 マザーツリー(母なる木)では、菌根菌を通して木同士が守っているといわれているようです。
だからこの場所で自然の見方を勉強するのに意義があるといわれ、講座生は???先生のお話の中にキーワードが入っていました。講座場所、栂文化会館のある 栂・美木多 の文字が入っているのです。気が付いておおっ!と一気に場が和みました。自然観察の楽しみ方はいろいろで、そこから何を学ぼうとするのか。「知る」、「感じる」、「考える」を通して、日々の人生を豊かに生きることが大事だと学びました。
午後からは西原公園へ。早速、会館のそばのケヤキを見て、枝ぶり、根の張り方、周りのセミの抜け穴や苔から、単に見るのでなく「自然を読む」を体験。階段のひび割れを見て大地の割れ目を想像、アスファルトを見て生物の上にいることを感じ。上を見ると青い空、秋の雲。その向こうには宇宙。
落ち葉やケヤキの並木、クスノキの切り株、桜の皮目を見て、いのちの営みの不思議なことのお話が尽きない、カルチャーショックを感じた講座でしたが、今日のテーマの「自然観察の視点」に相応しい、見方を変えて自然観察を満喫した一日でした。(M.N、K.K)
「自然観察」 原点に戻って・・・
「自然観察」は、生きている姿を見つめる事
午後からはフィールドで自然を感じます
「自然を読む」ことを体験
アスファルトを見て生物の上にいることを想像します
普段は気がつかない事を教えていただきながら、いのちの大切さを学びました
17期生9月25日講座報告
心配していた雨も“晴れ男”さんのパワーで快晴となり、数日前の猛暑も影をひそめ最適な一日でした。
観察前に、植物と動物の関係や葉の構造と種類や名称、山を歩く心得等を聞いて出発!アカマツから始まり、ジャコウソウ、ミズヒキ、イタドリ(スカンポ)の雄花・雌花、カラスゴマ、ゲンノショウコウ、アキチョウジ等。春よりも花が少ない秋と言われてはいましたが、シャッターを切ったり、図鑑とにらめっこしたり、たくさん観察できました。途中で“ケッケッター”とアカゲラの鳴き声に耳を傾け、ヒヨドリバナに蝶、ツリフネソウに蜂がやってきて、虫のお食事を眺めて私たちも昼食を。
午後からは、ヤマホトトギスとアケボノソウを足元の草花にも気を付けながら近づいて、かわいさに感動しました。花の見分け方は、花だけでなく葉や葉の裏側も重要、同じ場所を一年通して観察するとよく分かること、木と草の違い等、先生からたくさん丁寧に教えて頂きました。
わいわいがやがやと、楽しい一日を良い天気の中で美しい花を見て楽しみました。(N.M、K.K)
10時に金剛山登山口に集合、先生から説明中
登山口を3分程歩いたら早速花を見つけた先生が熱心に説明をされた
ツリフネソウ
17期生9月11日講座報告
昆虫とは? その定義は簡略すると、足が6本。体は頭・胸・腹の3部分に区別できる。
目(もく)による分類や進化の過程での変化、多様性などの説明を受け、まだ夏の暑さが残るフィールドに出て、虫取り網、篭を手に昆虫を採取した。
午後からは、①バッタ目担当 ②トンボ・コウチュウ目担当 ③チョウ・カメムシ目担当に分かれ、指導を受けながら特徴を話し合い図鑑と照らし合わせる同定作業に取り組んだ。篭から出し手に取って羽や身体の模様などを観察し、図鑑や堺自然の森に住む昆虫の資料から約60種類の採取した昆虫の同定を終えることができた。
採取した昆虫は、篭やカップから出し自然ふれあいの森へリリース。お勉強させていただいたことに感謝し野原へと返した。(A.N)
【採集、同定した昆虫】
コウチュウ目(9種)
セマダラコガネ、コイチャコガネ、クロウリハムシ、ウリハムシ、ナナホシテントウ、シロテンハナムグリ、セアカヒラタゴミムシ、ナミハンミョウ、コスナゴミムシダマシ
チョウ目(16種)
モンシロチョウ、モンキチョウ、キタキチョウ、ヒメウラナミジャノメ、コミスジ、アサマイチモンジ、ヤマトシジミ、ムラサキシジミ、ムラサキツバメ、ベニシジミ (幼虫)ウコンカギバ属、セスジスズメ、フタトガリアオイガ、ツトガ亜科、ヤガ科、シャクガ科
カメムシ目(14種)
シラホシカメムシ、マルシラホシカメムシ、ハリカメムシ、ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、ホソヘリカメムシ、ニセヒメクモヘリカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、エビイロカメムシ、オオホシカメムシ、アカサシガメ、ツマグロオオヨコバイ、アブラムシ科(コナラ 葉の上にて)、チュウゴクアミガサハゴロモ(幼虫・成虫共に)
バッタ目(10種)
コバネイナゴ、ツチイナゴ、ショウリョウバッタ、イボバッタ、オンブバッタ、トノサマバッタ、セスジツユムシ、クビキリギリス、オナガササキリ、アオマツムシ
トンボ目(4種)
ウスバキトンボ、シオカラトンボ、オオアオイトトンボ、ネキトンボ
17期生7月17日講座報告
潮見表により当日は午前10時11分に最干潮と講師より情報を頂き、貝塚市立自然遊学館で集合。潮位が下がる干潮に合わせて二色の浜へ移動した。風がそよそよと吹く気持ちのいい梅雨の晴れ間に近木川河口で生きもの採集・観察会を実施。植物を専門とする湯浅講師より砂浜植物について講義を受け、ホソバハマアカザ(ヒユ科)・ホコガタアカザ(ヒユ科)・ツルナ(ハマミズナ科)・ヨシ(イネ科)・オカヒジキ(ヒユ科)・トゲヂシャ(キク科)・ハマヒルガオ(ヒルガオ科)・ハマゴウ(シソ科)・ヘラオオバコ(オオバコ科)・ヒメクマツヅラ(クマツヅラ科)などの植物が確認できた。
潮の引いた浅瀬では岩にしっかりと付着する赤縞の入ったタテジマイソギンチャクを観察。たくさんの触手が出ている姿は目視で確認できたが海水が濁っており撮影できず残念。近木川の水位の変化により流れ着いたのか海では生きることができない大きなアカミミガメに「満潮を待ってね」と声を掛け、タマキビガイ・食用ではない小さなナマコのヒモイカリナマコ・足も目も顎も確認できるゴカイ・オスだけにハサミの間接部内側に毛の束が生えているケフサイソガニ・同じくオスだけのハサミに毛のふさが内側外側共に同量生えているタカノケフサイソガニ・ミミズハゼ・しっかり姿を見せてくれたユビナガホンヤドカリなどを多種を採取し、山田講師より成育場所・似ているカニの見分け方など細かい説明に講座生も講師が用意して下さったリストと照らし合わせながらの同定に興味を示した。
午後からは、ヨシ原周辺に生息するカニを沢庵やスルメを餌に手作りの竿で蟹釣り体験。ハマガニ14匹、クロベンケイガニ1匹、アシハラガニ1匹、とても珍しいユビアカベンケイガニ1匹を講座生が釣りあげ、ユビアカベンケイガニは標本として講師が持ち帰るなど嬉しい出来事もあり、とても暑い中での蟹釣り体験だったが子供のように楽しく熱中した~!と講座生からは声が上がり、近木川河口の生物観察を満喫した一日だった。(A.N)
気持ちのいい梅雨の晴れ間となりました
広い空と大きな海 こんなに素敵な大阪湾~
自分たちで採ってきた貝やカニ 知らない事をたくさん学びます
小さな小さな生き物たちとの出会い 名前がわかるとより一層楽しい
初めての蟹釣り体験
今日も一日楽しみましょう~
17期生7月10日講座報告
私達が住む地球。太陽が東から昇り西へ沈む日常の光景は、地球が自転しているからであると一般常識として知識があり、ギラギラと照りつける真夏の太陽を恨めしくも感じ、寒さの中では恩恵をいただき 低い位置から輝く冬の太陽は眩しく目を細める場面もある。そんな四季のある日本で暮らすことが当たり前になっているが、天体について講義を受けたことで壮大な宇宙の中のちっぽけな地球で生活している私達ひとりひとりの命の尊さについて考え、全く想像できなかった空間が現実の世界としてあることを知り、心にゆとりを持った日常がおくれるのではと感じることができた。
先人達がロマンある物語を作り、占星術として人の運勢や世界の今後起こりえる課程や 成り行きまでも占った“星”が、どのようなものなのか知ることで神秘的な宇宙への興味がより深いものとなった。
太陽は地球から1億5,000万㎞(月の400倍)太陽の核は1,600万度。フレアと呼ばれる爆発現象の起きる彩層では10,000度。2024年5月に起きた大規模な太陽フレア現象では地球へも大きな影響を与えGPSの誤差の増大、日本でもオーロラの出現など世間を賑わせた。金環日食の際確認できるコロナは100万度にもなり莫大なエネルギーが存在するが、日本では2035年9月2日に関東方面・長野県・北陸地方で金環日食を見ることができるとの情報をいただいた。
現在の太陽は水素がヘリウムに変換されて核融合反応を起こしているが、太陽にも寿命があり40億年後には太陽系はなくなるというピンと来ない説明にも研究は進んでいるんだと頷き、“月”が何故、常に同じ面だけしか地球から見えないのか?という問いには、原始地球にぶつかってその破片が集まってできた月は重心を地球側に向いており月の自転が27日、地球を廻る月の公転も27日と同じ楕円軌道の周期で周ることで・・・の説明にわかった気がしてそうだったのか~と納得できた。???
私達が夜空で見ている星の輝きはそれは昔々、過去に放たれたもので、たとえばアンドロメダ銀河は250万光年、250万年前の光が地球に届いている。
途方もない数字に驚いている私達に映像を通して講師からのプレゼント。2024年宇宙の旅が始まった。太陽を中心に水星⇒金星⇒地球⇒火星⇒小惑星体⇒木星⇒土星⇒天王星⇒海王星⇒2006年に惑星から外された冥王星団を見た後は、氷の天体星団 ⇒ 私達が住む太陽系から出るとスバルと呼ばれるプレアウス星団⇒天の川銀河⇒アンドロメダ銀河、私達はアッという間に宇宙の果てまでやってきた。どこまでも続く壮大な宇宙を制覇して大満足で地球へ無事帰還。もう、私達も宇宙人のひとりです。(A.N)
講師の周りに集まって 天体望遠鏡について講義を受けます
17期生は知識意欲が豊富!いつも沢山の質問が飛び交います
楽しそうにハサミでチョキチョキ ✄
出来上がったのは、星座早見盤
星の日周運動は1時間に15度ほど 動いているのは天体ではなく地球です
星座早見盤の日時を合わせて、夜空を眺め照らし合わせてみましょう
2024年 宇宙の壮大な旅が始まりました
17期生7月3日講座報告
「森の学校」をテーマに、人と里山との新しい関わり方を学び、里山文化を継承する場としての公園 堺自然ふれあいの森。開発などで生き物の生息地が減少し、人が手入れをしなくなったことによる質の低下、外来種による固有種のかく乱。地球温暖化で生じる里山としての変化などの説明の後、本題である両生類と爬虫類の講義を受けた。
両生類とは・・・幼体⇒えら呼吸で水の中で生活をする、成体⇒肺呼吸、身体の表面で呼吸する皮膚呼吸となり陸で生きることができる。主にカエル・イモリ・サンショウウオ
爬虫類とは・・・肺呼吸。海や川など水の中で生活している生き物は息継ぎが必要。主にトカゲ・ヘビ・ヤモリ・カメなど
両生類や爬虫類が苦手な講座生も、ふれあいの森で生活するヌマガエル・ニホンアマガエル・トノサマガエル・ウシガエル・シュレーゲルアオガエル・ニホンアカガエルの特徴を教えていただき、図鑑を通して聞くことのできる鳴き声に 「この声、知ってる!」 など盛り上がり、カエルの指は何本?という質問にも興味津々。拡大された画像に目をキラキラさせて指を数え 「前4本、後ろ5本」との正解の答えに納得の表情。また、木に登るカエルとぴょんぴょんと土の上を跳ね木に登らないカエルの指の特徴を示す拡大画像にも「そうだったんだー!」 「へぇーー!」と 相づちを打ちながら、カエルが苦手だった事を忘れているようで笑顔になられていた。
そして、この日、講座生1番の盛り上がりを見せたのはオタマジャクシにはくちばしがあり歯がある!というリアルな現実の画像。オタマジャクシがどのカエルの子供なのかを知るためには歯の並びを見なければいけない!と全く知らなかった事の説明を受け歓声も上がった。
午後は、虫取り網を持ってふれあいの森で採取しながらの観察会。間近で見るカエルやカナヘビ、毒蛇のニホンマムシに、怖いながらも見てしまう!カエルも採ったし、今回もとても楽しかった!と蒸し暑く汗が滝のように流れる野外での観察会だったが、皆元気に次週の講座を楽しみに帰宅した。(A.N)
森の中の教室で講義を受けます
アオダイショウの抜け殻で 尻尾の確認
先生、ご機嫌の笑顔 手にしているのは、毒蛇・ニホンマムシ
「ほら!アソコにオタマジャクシ!!」
下から覗いてみたり、写真を撮ったり~ 両生類と爬虫類、お友達になれましたか?(^^)/