大阪シニア自然カレッジ

17期生講座報告

17期生11月13日講座報告

開催日2024年11月13日(水) 快晴
講座名奈良公園の巨樹観察①
講師甲斐野 幸一先生(奈良巨樹の会 グリーンあすなら代表)・スタッフ2名
場所奈良公園

観光地・奈良公園は様々な国の観光客で賑わっていました。この日は温度も上昇し、上着を脱いでTシャツだけになって「これで11月中旬?」この気候は木々の紅葉にも随分影響しているようです。見頃のシーズンだったはずですが、🍁🍂、この日でもまだ半分も色づいていないとのこと。

《自然災害や地球温暖化 気候変動などが木々に与える影響》そして、《命を守るために進化していく木々》など実際その様子を目の前にして学習することになりました。講師からは、ひとりひとりに画用紙が配られ、それぞれの葉っぱ図鑑を作りこの講座の想い出にすることがお題に。説明を受けながら葉っぱやドングリを拾っては、セロテープで貼り付けてメモをしていきます。

飛火野では、明治天皇玉座跡の巨樹クスノキや落雷を受けて木の皮だけになっても力強く生き続けているクスノキを観察。

ゲームを交えながら講師のユーモアあるお話に笑いあり、また、樹木の生き方に驚いたり感心したり。自然観察を通して巨樹の保全についても学んだ授業となりました。(A.N)

17期生11月6日講座報告

開催日2024年11月6日(水) 晴れ
講座名ブナ林の保全
講師土井 雄一先生(和泉葛城山ブナ愛樹クラブ代表)
場所和泉葛城山

金剛生駒紀泉国定公園は、奈良県・大阪府の府県境の生駒山地・金剛山地一帯と、大阪府・和歌山県の府県境の和泉山脈一帯からなる国定公園。

日本のブナ林は、南に行くほど標高の高い場所に分布されるが、和泉葛城山は標高857m。西日本では、1000mを越える標高の地域に存在ブナ林だが、和泉葛城山のブナの生育する環境としては標高が低い場所にあり、学術的に価値が高く、大正12年に天然記念物の指定を受けている。まだ、紅葉は進んでいなかったが、マイナスイオンたっぷりの清々しい秋の風を感じ、ブナとイヌブナの違いなどを葉っぱの葉脈などで勉強しながら観察道を散策した。

午後からはヒノキ伐採(間伐)の授業、お持ち帰り用にヒノキをそれぞれカットするなど滅多に味わうことのできない体験に講座生の皆さんも笑顔が絶えず、チャーターした貸切バスで和泉葛城山を後にした。長いバスの旅でしたがお疲れ様でした。(A.N)

17期生10月23日講座報告

開催日2024年10月23日(水) 曇 少し雨
講座名キノコ入門
講師丸山 健一郎先生(認定NPO法人 大阪自然史センター 関西菌類談話会)
場所烏帽子形(えぼうしがた)公園、ノバティホール南館

キノコ鍋の美味しい季節になりました。午前中は、キノコの採取・観察会で烏帽子形公園散策。採取したキノコは、アルミホイルや紙袋に一種類づつ保存し、形が壊れないようにすること。キノコは一番下部、根っこの部分・つぼまでしっかり採取する。また、針葉樹から出ていたのか?広葉樹だったのか?土から生えていたのか?また、生えていた木材は、白色腐朽菌により朽ちていたのか?褐色腐朽菌によりセルロース・ヘミセルロースを分解した木材なのか?記録方法など専門的なことも教えていただきながら公園の山道をゆっくり進んでいきます。

少し移動する度に、たくさんの種類のキノコを次々と見つけては、講師に「コレは何ですか?」キノコの調べ方を教えていただきながら即座に種名を答えていただく。そして、怖々・・・「毒キノコですか・・・?🍄 😱」

午後からは講座会場で、キノコ入門としては専門的な菌類の分類や菌糸の広がり方など学習し、採取したキノコを顕微鏡で覗きながら観察会。

木材を食べて育つ木材腐朽菌は栽培可能。私達が普段から口にする椎茸やえのき茸や、サルノコシカケなどがこの仲間。コレに反して人工栽培できない種類は菌根菌(きんこんきん)。植物の根に宿り菌糸と根の間で栄養分のやりとりが行われる。身近?なものではマツタケ。季節限定な松茸は、アカマツの根に宿る菌根菌に分類され、今現在、松茸の栽培はできない・・・。

そうだったのか⁉だから、あんなに高いのかー!と納得。採取したキノコには毒キノコもあり、きちんと廃棄処分しました。(A.N)

17期生10月16日講座報告

開催日2024年10月16日(水) 曇り
講座名人と自然公園のつながり
講師日本パークレンジャー協会
武田 敏文先生、石山 泰幸先生、吉原 昭彦先生、松原 秀樹先生
場所むろいけ園地

天気予報では降水確率40%とむろいけ園地の山道が濡れて滑りやすくなることを心配しながらのスタートだったが、全く雨に合うこともなく1日を爽やかに過ごす事ができた。

午前中は、講師より送っていただいた地図を片手に咲いている花は時期的に少ないかな?と思っていたが、想像以上にたくさんの花に出会うことができ、ゆっくりとしたペースで急な坂を登ったり下りたり自然たっぷりの園地をウォーキング。 

午後は、講師が作って下さっていた資料を基に、自然公園の歴史、現実起っているゴミ問題、気候変動が引き起こす環境の変化などの講義を受けた。

また、【in about for】in : 自然の中で、 about : 自然について色々なことを知り、for : 自然のために何かすることがあるのか考えながら自然の中で遊びましょう!という基本的な考え方を示していただいたことで、その概念に共感し、自然カレッジとして活動する意義を改めて考える機会を戴いた感謝する講義となった。(A.N)

17期生10月9日講座報告

開催日2024年10月9日(水) 曇のち晴のち曇
講座名里山の保全と生物多様性
講師田淵 武夫先生 (富田林の自然を守る会 代表)
場所富田林市 奥の谷

低く垂れ込めた厚い灰色の雲が広がり肌寒く感じるかと思えば、急に強い日差しがカーッと照りつけ、眩しいほどの太陽の輝きは猛暑だった夏を思い出させる暑さへと天候が激変する中、午前中はテントの下で鳥の鳴き声に癒やされながら、自然豊かな里山で講師の話に耳を傾けた。

滝谷不動尊から谷間に入った「富田林の自然を守る会」が管理されている『奥の谷』。講師が作られたペーパーベースでの資料に併せてPowerPointをテレビ・モニターの映像にしてわかりやすく説明していただけることで生物多様性とは?里山保全の意義などを学習することが出来た。

午後からは、ヘルメット、スパッツ、アイゼンをお借りし装備を万全にして里山林の散策。昨日の雨で里山の保全のために開拓された登山道は滑りやすくなっていたが、午前中の机上講習での講師の説明を思い起こしながらボランティアの方が杉やヒノキなどを育成し、定期的に間伐した人工林やまだ手つかずの自然林などを散策した。(A.N)

17期生10月2日講座報告

開催日2024年10月2日(水) 晴れ
講座名自然観察の視点
講師菅井 啓之先生(元京都光華女子大学教授・自然環境市民大学講師)
場所栂文化会館、西原公園

菅井先生の軽妙なお話から始まり、「自然観察」は、名前を知ると親しみがわき、分かったつもりになっているが、そこで止まってしまう。そうではなく、いのちの生きている姿を見つめる事。

観察は、自然界の美しさに目を向ける。木は何十年たっても出会え 動かないので観察がしやすい。そして生物の多様性とかかわっている。スザンヌ・シマード作 マザーツリー(母なる木)では、菌根菌を通して木同士が守っているといわれているようです。

だからこの場所で自然の見方を勉強するのに意義があるといわれ、講座生は???先生のお話の中にキーワードが入っていました。講座場所、栂文化会館のある 栂・美木多 の文字が入っているのです。気が付いておおっ!と一気に場が和みました。自然観察の楽しみ方はいろいろで、そこから何を学ぼうとするのか。「知る」、「感じる」、「考える」を通して、日々の人生を豊かに生きることが大事だと学びました。

午後からは西原公園へ。早速、会館のそばのケヤキを見て、枝ぶり、根の張り方、周りのセミの抜け穴や苔から、単に見るのでなく「自然を読む」を体験。階段のひび割れを見て大地の割れ目を想像、アスファルトを見て生物の上にいることを感じ。上を見ると青い空、秋の雲。その向こうには宇宙。

落ち葉やケヤキの並木、クスノキの切り株、桜の皮目を見て、いのちの営みの不思議なことのお話が尽きない、カルチャーショックを感じた講座でしたが、今日のテーマの「自然観察の視点」に相応しい、見方を変えて自然観察を満喫した一日でした。(M.N、K.K)

17期生9月25日講座報告

開催日2024年9月25日(水) 晴れ
講座名金剛山の植物
講師神山 善寛さん(金剛山の植物に親しむ会、元ちはや星と自然のミュージアム館長)
場所金剛山 黒栂谷林道

心配していた雨も“晴れ男”さんのパワーで快晴となり、数日前の猛暑も影をひそめ最適な一日でした。

観察前に、植物と動物の関係や葉の構造と種類や名称、山を歩く心得等を聞いて出発!アカマツから始まり、ジャコウソウ、ミズヒキ、イタドリ(スカンポ)の雄花・雌花、カラスゴマ、ゲンノショウコウ、アキチョウジ等。春よりも花が少ない秋と言われてはいましたが、シャッターを切ったり、図鑑とにらめっこしたり、たくさん観察できました。途中で“ケッケッター”とアカゲラの鳴き声に耳を傾け、ヒヨドリバナに蝶、ツリフネソウに蜂がやってきて、虫のお食事を眺めて私たちも昼食を。

午後からは、ヤマホトトギスとアケボノソウを足元の草花にも気を付けながら近づいて、かわいさに感動しました。花の見分け方は、花だけでなく葉や葉の裏側も重要、同じ場所を一年通して観察するとよく分かること、木と草の違い等、先生からたくさん丁寧に教えて頂きました。

わいわいがやがやと、楽しい一日を良い天気の中で美しい花を見て楽しみました。(N.M、K.K)

17期生9月11日講座報告

開催日2024年9月11日(水) 晴れ
講座名昆虫入門
講師鈴木 真裕先生 大阪公立大学大学院
場所堺自然ふれあいの森

昆虫とは?その定義は簡略すると、足が6本。体は頭・胸・腹の3部分に区別できる。

目(もく)による分類や進化の過程での変化、多様性などの説明を受け、まだ夏の暑さが残るフィールドに出て、虫取り網、篭を手に昆虫を採取した。

午後からは、①バッタ目担当 ②トンボ・コウチュウ目担当 ③チョウ・カメムシ目担当に分かれ、指導を受けながら特徴を話し合い図鑑と照らし合わせる同定作業に取り組んだ。篭から出し手に取って羽や身体の模様などを観察し、図鑑や堺自然の森に住む昆虫の資料から約60種類の採取した昆虫の同定を終えることができた。

採取した昆虫は、篭やカップから出し自然ふれあいの森へリリース。お勉強させていただいたことに感謝し野原へと返した。(A.N)

【採集、同定した昆虫】

コウチュウ目(9種)

セマダラコガネ、コイチャコガネ、クロウリハムシ、ウリハムシ、ナナホシテントウ、シロテンハナムグリ、セアカヒラタゴミムシ、ナミハンミョウ、コスナゴミムシダマシ

チョウ目(16種)

モンシロチョウ、モンキチョウ、キタキチョウ、ヒメウラナミジャノメ、コミスジ、アサマイチモンジ、ヤマトシジミ、ムラサキシジミ、ムラサキツバメ、ベニシジミ  (幼虫)ウコンカギバ属、セスジスズメ、フタトガリアオイガ、ツトガ亜科、ヤガ科、シャクガ科

カメムシ目(14種)

シラホシカメムシ、マルシラホシカメムシ、ハリカメムシ、ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、ホソヘリカメムシ、ニセヒメクモヘリカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、エビイロカメムシ、オオホシカメムシ、アカサシガメ、ツマグロオオヨコバイ、アブラムシ科(コナラ 葉の上にて)、チュウゴクアミガサハゴロモ(幼虫・成虫共に)

バッタ目(10種)

コバネイナゴ、ツチイナゴ、ショウリョウバッタ、イボバッタ、オンブバッタ、トノサマバッタ、セスジツユムシ、クビキリギリス、オナガササキリ、アオマツムシ

トンボ目(4種)

ウスバキトンボ、シオカラトンボ、オオアオイトトンボ、ネキトンボ

ハチ目(2種)

クサアリ亜属、ニホンミツバチ

ハエ目(3種)

ホソヒラタアブ、キリウジガガンボ、オオハナアブ

17期生9月4日講座報告

開催日2024年9月4日(水) 晴れ
講座名地球環境問題と私達の未来
講師巌 圭介先生(桃山学院大学 副学長 社会学部教授)
場所堺市立栂文化会館

8月22日にマリアナ諸島付近で発生した台風10号🌀は停滞状態で奄美大島付近に留まり進行方向は気象予報士も予想がつかず、その背景として上空の偏西風が弱まっている自然現象や人などの活動により起こる気候変動、また、大気中に放出される温室効果ガスによって地球が暖められる地球温暖化も影響している可能性があると気象ニュースで毎日報道され、 暴風・竜巻・豪雨に多大な影響を受けた日本列島となった。

そんな近年、異常気象と言われる炎暑を肌や呼吸で感じ熱中症の不安の中過ごした夏休みが明けた初回講座は、まさに、地球で生きる私達の身近な問題の一つ、地球温暖化の要因となる温室効果ガス削減への取組みをテーマに、講師よりご指導していただきながら簡易的なソーラークッカーを作製。この講座では一番大切な燦々と降り注ぐ太陽光をしっかり浴びゆで卵を作る作業に取り組んだ。🌞

おやつに、太陽エネルギーで調理した固茹での美味しいゆで卵を味わった後は、現代の環境問題として重要視されている産業革命以降、現在までの大気中に含まれる二酸化炭素(CO₂)やメタンガスの総称である温室効果ガスの排出は加速し4倍以上に増加している現在の状況を知る。

ヒトが使えるエネルギーは、3種類 ① 石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料 ② 核分裂・核融合させた核エネルギー ③ 太陽光、風力、水力、バイオマスなどの自然エネルギ―だと学習した。クリーンなエネルギーを作る技術も進んではいるものの例えば水素を作るには、都市ガスを分解するために莫大なエネルギーを必要としその工程にはCO₂が排出されていることも学ぶことで、私達・地球人の未来についても考えさえられる講義となった。

17期生7月24日講座報告

開催日2024年7月24日(水) 曇のち晴れ
講座名こだわりの草木染め
講師水谷 道子先生
場所国営飛鳥歴史公園館、高松塚壁画館、高松塚古墳

1300年前には模様は存在していたが色は一色、今は色華やかな草木染めとなりとても人気のある植物の染色体験講座に参加した。

講師のバックには染め物のハンカチ。その色を出してくれる原材料となる植物は、タンニンの渋を引き出すどんぐり、金色は玉ねぎの皮、ピンク色のビワ、落ち着いた黄色のセイタカアワダチソウ、栗のイガ、赤みはスモモ、アカネ、鮮度・湿度によっても色の出具合は違う。今では輪ゴムを使うがその昔はカラムシの茎の皮を使って巻き付けることで色を付けず白色を出したり形を整えていたそうだ。

講師より模様の基礎となるハンカチの折り方のレクチャーを受け、ぐつぐつと煮込んだ材料の入った鍋に形を作ったハンカチをつけ込み染色に入った。折り目にも抽出液を丁寧に掛けることでムラ無く染まることなど教えていただき初めての草木染め体験に、もう少しこうしたら良かった!染める液の順番を間違えたー!など歓声とともに出来具合を皆で見せ合った。

午後からは、高松塚古墳に隣接した高松塚壁画館で 壁画模写や副葬品のレプリカを見ながら7~8世紀にタイムスリップ。被葬者のお骨は二上山凝灰岩でできた石室の木棺から見つかっていて40代から60代の男性だとわかっているが誰なのかとても気になるところではある。西側の壁には有名な飛鳥美人とされる女子群像。この女性達の服装からわかるのは左前で、719年には唐と同じように右前の令が出されていることから遣唐使が帰国した704年から719年の間に作られたということ。その根拠となる話に飛鳥の古代ロマンに想いを馳せ古代の歴史にとても興味が湧いた。(A.N)