大阪シニア自然カレッジ

7期生講座報告

7期生9月11日講座報告

開催日2013年9月11日(水)
講座名海ほたるの観察
講師山田 浩二先生
場所泉南里海公園 青少年海洋センター

夏休みが明けて久し振りの講座は夕食のお弁当を持って午後出発。

5時から海洋センターで海ほたるについての講座を聴く。地上の蛍が体内で光るのに対して海ほたるは放出した発光物質が体外で光るという違いがある。きれいな海と砂地に生息するという海ほたる、日が沈みかけた頃、桟橋に出て仕掛けを沈め、入るのを待った。

泉北から車で1時間のところでこんな幻想的なシーンが見られるのはうれしい。感激しながら8時ごろ帰途についた。

海に突き出た大阪府立青少年海洋センター
桟橋から餌を入れた容器を海に投入する
入っているかなあ~
闇の中、妖しく光る海ほたる、1ミリほどの光の粒がまるで夜空の星のように散らばり、歓声があがる

7期生7月31日講座報告

開催日2013年7月31日(水)
講座名高山植物観察
講師伊吹山専任ガイド
場所伊吹山

伊吹山らしく深い霧の中での観察会となった。霧を集めた小さな雫が光る草花は青空の下で見るより美しい。若狭湾と伊勢湾を結ぶ風の通り道には遮る山もなく南と北の植物が見られるのがこの山の特徴である。濡れた石灰岩に注意を払いながら下山し、午後は醒ヶ井のバイカモを愛でながら散策し帰路についた。

たくさんの花が咲く登山道でガイドさんの話を聴く。
大古の昔、赤道近くの海底だった伊吹山、石灰岩の道のわきにウミユリの化石、直径約2cm
頂上(1377m)で
有名な醒ヶ井のバイカモ 直径約1.5cmほどの花

7期生7月24日講座報告

開催日2013年7月24日(水)
講座名きのこ観察会
講師佐野 修治先生
場所箕面公園

早朝降っていた雨もあがり、林の中を歩くには最適の天気となった。

今まできのこは植物の仲間に分類されていたが最近どちらかというと動物にちかいことがわかってきたらしい。弱った木にとりつきその木を枯らす殺生菌、その木と共に助け合って繁殖する共生菌、森の落ち葉、枯れ木などに発生し腐らせ土に戻していく腐朽菌の3種がある。どんな環境に発生しているか観察することが大切と教わる。どの菌が多いかを見ればその森の健康状態を知ることができるそうだ。

40種を超える可愛い、きれいなきのこの観察会となった。冬虫夏草の不思議な話には時間も忘れて聴き入るメンバーでした。

講師の話を真剣に聴くメンバー。胞子を飛ばし終えたきのこを選んで採取し観察
イグチの傘を割ってみると・・・
刻々と変色していく・・・
コナサナギタケ
冬虫夏草の一つ。蛾のさなぎに発生している。
ベニイグチ
今日見た中で最高に美しい状態のもの

7期生7月10日講座報告

開催日2013年7月10日(水)
講座名植物観察
講師担当学芸員
場所大阪市立大学理学部付属植物園

梅雨明け10日の言葉どおりの真夏の青空の中の観察会となった。

この植物園は主に樹木の植物園として有名で、5・6月は樹の花が咲くが、今見られる花は少なくなっていて、少し残念だった。

メタセコイア、セコイア、ラクウショウの違いを勉強、何度聞いても忘れてしまうがそのときは覚えたつもりの受講生です。

昼食の後は熱中症に気をつけながら自由散策をし早めに終了とした。

メーンの北米樹木、メタセコイア、ラクウショウ、セコイアの説明を聴く。
ラクウショウ(沼杉)の気根、ここからは絶対芽は出ないそうだ。
セコイア類のマツカサの違い
右がセコイア(対生でない常緑樹)、左がメタセコイア(葉が対生につく、マツカサも規則正しい)
アオノリュウゼツランの花柄(昨年のもの)50年に一度くらい花が咲き株が枯れるという。

7期生6月19日講座報告

開催日2013年6月19日(水)
講座名午前:琵琶湖の治水・水利、午後:薬用植物観察
講師各施設担当者
場所アクア琵琶、山科植物資料館

午前中は何とか持った空も予報どおり午後からは本格的な雨となった。

琵琶湖には流入する河川は100を超えてあるが、流れ出る川は瀬田川一つという特徴から昔から洪水の被害が絶えなかった。主に治水の歴史と雨体験室で小雨から1時間に600ミリという雨の体験もした。

午後は日本新薬(株)所有の薬用植物園で世界各地の様々な薬草や毒草、また生活に密着したスパイスの木など普段あまり見かけない植物を見ることができた。

合羽を着て降雨実験中
植物園での講座
薬の原料となる植物の話を聴く
ごぼうです。大きい!畑では花が咲くまで育てない。
温室の中で説明を聴く。時々葉っぱをかじったり、匂いを嗅いだり、味わったり

7期生6月12日講座報告

開催日2013年6月12日(水)
講座名大阪湾魚の世界、岸和田ガイドウォーク
講師風間 美穂先生、ボランティアガイド
場所泉南里海公園、青少年海洋センター

台風3号はいづこへ?それにしても天気よすぎです!

午前中は資料館の見学と「チリメンモンスター」と呼ばれる ちりめんじゃこの中に紛れ込んでいる小さな生き物、いわし以外の魚の稚魚、かにや貝の幼生などを見つけ出そうというもの。

資料館の3階には1市民の寄贈による素晴らしい動物の剥製がずらりと展示され必見の価値アリです。

午後はボランティアの方と大阪、堺に次ぐ3番めに大きい市である岸和田市の主に歴史的建物ウォークを楽しみました。

ナウマンゾウの骨格標本の説明をうける。
3階にある剥製の一部。珍しいシベリアトラもいる。ライオンやホッキョクグマにも直に触れる! 
先生の「まあ!いいものみつけましたね~!」に乗せられルーペ片手に昼ごはんも忘れて探しています。31種類のモンスターを見つけました。
街歩き中。たくさんの歴史的建造物が保存、残されている。

7期生5月29日、30日講座報告

開催日2013年5月29日(水)、30日(木)
講座名芦生の森・ネイチャーガイドハイキング
講師ネイチャーガイド 三船氏、高御堂氏
場所京都府美山町、京都大学フィールド科学教育センター森林ステーション、芦生研究林

晴れが続いていたのに一転して入梅、いつ降ってきてもおかしくない空を見上げつつ出発。昼前に美山町自然文化村内河鹿荘に到着、昼食後、いつもガイドをお願いしている三船氏と高御堂氏とバスに乗り込み1日目のコース トロッコ道へ。この時期、若葉の緑と樹々の白い花が美しい。ミズキ、ヤマボウシ、ホウ、トチ、タニウツギ、サワフタギ、ヤブデマリ、ナナカマドetc.そこに紫のフジがからむ。托卵する鳥のホトトギス、ジューイチ、ツツドリの声も聴けた。なぜ他の鳥の巣に卵を産むのか?それは体温が低いため自分で温めても孵らないそうだ、納得!4時間ほどの山歩きを楽しみ宿に戻り入浴。夕食後の懇親会もゆっくり、心ゆくまで?楽しんだ。

2日目は640mの長治谷作業所から途中木地師家跡、芦生杉の大木、モリアオガエルの産卵池などをめぐり、由良川の源流を確かめ、765mの杉尾峠まで、少し標高の高い所を歩く。1日目は何とかもった空も2日目は降り出していて完全武装で出発。バスの中から見た下谷の大カツラは長い年月の間に15種もの他の木が着床して生長しているという。長治谷作業所に着くと木のてっぺんからオオルリが美しい声で迎えてくれた。いよいよ雨の森の中へ。ブナの大木の表面を川のように流れ落ちる樹幹流。日本固有種で天然記念物のモリアオガエルも雨の為か産卵の為、木に登っていくものや道端でもうろうろしているものもいて、全員しっかり見ることができた。途中、突然のくさい臭いに三船ガイドが声を上げる。「キイロスッポンタケだ!!」10メートルほど離れたところで群生?しているのが見えた。かなり珍しく命は1日という。それでどれもクニャッとなっていたのか。それにしてもすごい臭いだ。雨が落ち葉を濡らし水が滴る由良川の源流を確かめ杉尾峠を越えて急な坂道を下るとバスが待っていてくれた。雨のお陰で出会えたものもあり森は生きているを実感した2日間だった。宿舎に戻り、帰途珍しいベニハナヤマシャクヤクの保全地を見学して予定通り18時半に帰着した。 

トロッコ道を歩く
芦生杉の伏条更新(接地した枝から根が出る)の説明を受ける
2日目、杉尾峠への道を行く
研究林らしく時にはこんなものも見ます。(これは野生蘭の芽だしの温度の測定らしい)
トチ(橡)の花
おしべが鼻で象の顔に見えるかな?
モリアオガエルの卵塊と藤の花
モリアオガエル
木登りのため指の先に吸盤が見える
アシウテンナンショウ(葉より下に花がつく)
キイロスッポンタケ
キイロスッポンタケの袋、ここから出てくる
ベニハナヤマシャクヤク
河鹿荘の前で全員集合

7期生5月22日講座報告

開催日2013年5月22日(水)
講座名シダ類の植物観察
講師辻井 謙一先生
場所ファインプラザ大阪、光明池周辺

夏を感じさせる青空の下での羊歯観察会となった。

午前中はファインプラザで羊歯植物についての講義。羊歯にも常緑の羊歯、夏や冬の羊歯があるのを知った。だから5月から11月くらいがどの種類の羊歯も見ることが出来るので観察には適しているそうだ。しかしあまりの種類の多さに頭はパンクしそう!先ずは食用の羊歯、身の周りの羊歯から覚えていこう!

林の中で説明を聴く
シシガシラの新旧の葉
先生とベニシダの大株
真上から見た図。これも光を均等に受ける姿

7期生5月8日講座報告

開催日2013年5月8日(水)
講座名磯の生物観察
講師山田 浩二先生、水産技術センター指導員
場所大阪府環境農林水産総合研究所 水産技術センター、豊国崎(多奈川)

五月晴れに恵まれ雲ひとつない朝、マイクロバスで大阪府の南端にある「大阪府環境農林水産総合研究所」に向かう。ここでは大阪湾の魚についてどんな方法で漁をしているのか、また卵を孵化させ、稚魚に育て、海に戻すという栽培漁業というものを勉強した。魚の秘密を聞いていると飽きない。

昼食後は阪湾に残る貴重な自然の磯のひとつ豊国崎で海綿動物、刺胞動物、軟体動物、節足動物、棘皮動物、索動物などたくさんの種類の生物を採集、観察できた。

水産技術センターの稚魚を育てている水槽中には高級魚のキジハタやヒラメが。
美しい海岸で思い思いに獲物?を探す面々。
今の時期、海岸には黄色のそうめん状のアメフラシの卵がいっぱい。本当に不思議なものだ。
先生を囲んで採集した生物の分類と説明を聞く。

7期生5月1日講座報告

開催日2013年5月1日(水)
講座名金剛山の植物観察
講師桝谷 祥子先生
場所金剛山ちはや園地周辺、展望台周辺他

5月というのに暖房が必要なほどの寒い朝となったが、3度目の正直でまずまずの天気でほっと一安心。

しかし麓で8度の表示があったので山頂は5度以下か。盛りは過ぎてはいたがモクレン、コブシ、カタクリ、ショウジョウバカマなどの早春の花も見られ、春の花も沢山見ることができた。面白かったのは普通のネコノメソウの他にヨゴレネコノメ、コガネネコノメがあり名前の付け方に笑いました。また、フタバアオイとミヤコアオイが丁度花を付けており地面の際に咲く珍しい花も見ることができました。

シラネアオイ
植えられたものですがよく育っていて見事な群落に。本当はもっと高山にみられる。
地べたに張り付くような小さな草の説明を一心に聞くメンバー
ヤマトグサ
日本固有種で明治20年、牧野富太郎博士が日本人として初めて学名をつけて世界に発信した植物で全国から見学者が訪れるという。見たのは10センチ内外で、教えられないと発見は難しい。