大阪シニア自然カレッジ

9期生講座報告

9期生9月2日講座報告

開催日2015年9月2日(水) 曇りのち晴れ
講座名星田園地の自然観察
講師武田 敏文先生、他スタッフ3名(日本パークレンジャー協会)
場所星田園地、星田妙見宮(大阪府交野市)

夏休み明け1回目の講座。久しぶりになつかしい賑やかさ。皆の顔も嬉しそうです。天気のぐずつきも何のその。夏休みで少し鈍くなった動きをカバーしつつ、私市駅から天野川沿いに星田園地に入り、森林浴をしながら星のブランコ(日本最大級の人道吊橋)へ。

途中、クライミングウォールがあったり、隣の崖にはハヤブサの巣が。丁度、崖のところに留まっているハヤブサを望遠レンズで見ることが出来た。曇っていた天気も青空に。星のブランコに着いた時は素晴らしい眺め。それにしても、大阪にこんな吊橋があるなんて。全長280m、渡り始めると長い!揺れて空中散歩をしているみたいでした。

昼食後、武田先生やスタッフの方とクイズを楽しみ、七夕伝説の星田妙見宮に。今なら玉虫が見れるかもと教えていただき、目を凝らすといました。木々を飛び交って、羽根が輝いていました。小さくて離れてしか見れないのは残念でしたが。それにしても、今日は皆よく歩きました。

出発前にストレッチ
天野川
右に砂防堰堤が見える
水分補給 大事です
秋海棠
星のブランコ
コンテリクラマゴケ(シダ植物)
青みを帯びた葉が美しい

9期生7月29日講座報告

開催日2015年7月29日(水) 晴れ
講座名高山植物(伊吹山)、醒ケ井梅花藻観察
講師藤井 文雄ガイド(伊吹山もりびとの会)
場所伊吹山山頂付近(滋賀県米原市)、JR醒ヶ井駅付近

前期最終日の講座は、バスで遠出、伊吹山へ。窓から見る伊吹山山頂はガスがかかっていました。伊吹山は約3億年前に噴火した海底火山であったとされており、石灰岩層の山であることなどと他の要因で植物相が豊かで、薬草の宝庫としても知られている。

スカイテラス駐車場でバスを降り、そこから山頂まで植物のガイドをいただきながら、景色を楽しみながら山頂へ。地上より7~8度温度も低く、涼風も心地よくガスも晴れ、素晴らしかったが、人の多さに少し驚き。帰路、梅花藻を見に醒井水の宿駅(JR醒ヶ井駅前)へ。湧水が流れる水路に梅花藻が涼しげに咲いていた。冷たい湧水に手を浸したり、また湧き水飲み場で喉を潤した。

砂利道を行く
クルマバナ
シモツケソウ
山頂 満員御礼
一等三角点にて
梅花藻

9期生7月15日講座報告

開催日2015年7月15日(水) 晴れ
講座名キノコ観察
講師西田 富士夫先生(関西菌類談話会)
場所午前:山城総合運動公園 公園センター(座学)、午後:太陽が丘(野外採集)(京都府宇治市)

よく晴れたドライブ日和。自家用車5台の乗り合わせで、現地集合。前回のキノコ入門に続いて2回目の講座です。

今回は少し遠出ですが、山城総合運動公園の公園センターで、午前中は座学、午後から採取。先生が7月2日に公園内の太陽が丘で観察されたキノコ等の資料を配布していただき、復習も兼ねて映像を見ながら講義を受ける。

午後からの採取は炎天下だったので、熱中症の心配もあり1時間と決めて、太陽が丘へ。広い場所なので3班に分かれて行動。目が慣れてくると次々と発見。大きなキノコも見つかり、暑さもしばし忘れてキノコ狩り。スコップで根元(ツボ)を傷つけないよう採りました。

みんなで採取したキノコを同じ種別に分けて並べ、先生に名前を付けていただきました。 世間で言われてるキノコの俗説?は信用できないことが多いと言われビックリ!採ってきた中に食べられるキノコ(アカヤマドリタケ)もあって、調理法を熱心にメモする受講生も。大きなキノコや初めて見るキノコ45種もありました。

もしキノコがなかったら
キノコあるかな?
ドクベニタケ
キノコ一杯あるよ
1つ1つ説明
キノコの断面から幼虫

9期生7月1日講座報告

開催日2015年7月1日(水) 雨のち曇り
講座名マクロ写真入門
講師阿倉 薫先生(HP:岩湧バグバグぎゃらりー)
場所ノバティホール多目的ホール(河内長野市)

2週続けて、初めての講座です。シニア自然カレッジの2年間が終了しますと、専門部会があり、それぞれの部会に進むのですが、その中に写真部会もあり、今日は写真部会の先輩方も3名も受講に来ました。

まずは、先生のカメラの話からカメラの機能やちょっとした工夫でより良いマクロ写真が撮れるコツ(虫メガネやルーペ、100均が活躍)そして一番大事なことは、手を固定する、(ぶれないように)ゆっくりシャッターを押す どんどん撮ること、先生の号令よろしく片手を上にカメラを持ち、シャッターを押したが手を固定してないので難しかった。昆虫のマクロ写真やムササビの飛んでいる動画を見ながら説明を聞く。

午前は座学。午後から外へと予定していたが雨の為、室内で先生が持参された小さな貝殻、ヤゴやスズメバチ、ラベンダーの花、お札の接写を各自持参のカメラやスマホで激写。撮った画面を見ては、また撮って、お気に入りはなかなか、先生の指摘になるほどと頷くだけ。みんな、カメラやスマホには慣れているつもりだったが、接写を撮りこなすにはまだ時間が、、、

虫メガネ、ルーペを使っての接写は面白かった。お札の細かい線まで撮れます。また、岩湧の森の昆虫マクロ写真も展示。普段、見ている昆虫と違う顔や姿が色鮮やかに目の前に迫って来ました。 

マクロ写真を撮るには
カメラを知る
ルーペを使って
大きく撮るぞ!
撮れました
顔、顔、よく知っている昆虫です

9期生6月24日講座報告

開催日2015年6月24日(水) 晴れ
講座名水田の生き物観察
講師中谷 憲一先生(がたろ先生)
場所午前:大阪市鶴見区民センター、午後:鶴見緑地、自然体験観察園

今回、初めて水生昆虫の講座が決まりました。

私達が幼いころ、どこにでも見ることが出来た水田。そこに生息するさまざまな昆虫。ゲームなどなかった時代の方が見る、触る、聞く、身体で覚えましたね。年齢を重ねても記憶や感触が蘇ります。

午前は、座学。拡大された昆虫の画像を見ながら、午後からの動きが気になります。少しビックリしたのが、ふつうのトンボより羽が大きいウスバキトンボ、毎年初夏の頃に南の国から飛んできます(別名精霊トンボ)。しかし寒さに弱いため冬には死んでしまいます。これを繰り返してるんです。すごいですね。

講義を早めに切り上げ、地下鉄で鶴見緑地へ。 

昼食をとってから、自然体験観察園の水田で昆虫を探しました。男の子?は準備よろしく網を用意、女の子?も負けじとカエルやトカゲと格闘。田園型ビオトープ自然体験観察園にある水田で、アメンボウ、モノアラガイ、スジエビ、トノサマガエル、ヌマガエル、シオカラトンボのヤゴ、サカマキガイ、カワニナ、そして今日一番のクロスジギンヤンマ。

がたろ先生からトンボの交尾やアメンボウの名前の由来をお聞きして、へえ~。昼からの暑さで体力も、へえ~でした。

午前の講義
昼食
自然体験観察園の水田
可愛いトノサマカエル
クロスジギンヤンマ
これは何かな

9期生6月10日講座報告

開催日2015年6月10日(水) 晴れ
講座名農業体験②
講師四日 克彦先生、他、スタッフ数名
場所ゴールドファーム(岸和田市)

梅雨の晴れ間。まさしく!農業体験は、お天気次第。昨日までの雨にドキドキでしたが、曇りから晴れへ。気温も上昇。水分補給を心がけながら体力を考えながら。

前日までの雨でぬかるんでる畦に足を取られながら、スイカのわら敷き、雑草とり、キンゴマの苗植えかえ、マルチの古新聞敷き(雑草が生えないようにする)、ジャガイモの収穫など、体力のある限り奮闘しました。

岸和田ブランドのキンゴマ。今年の出来は今日の仕事次第と四日先生にハッパをかけられ、つい手に力が入りました。1日野外でしたが、土をさわり、体を使って、大変さも体験。

お土産のジャガイモを手にニコニコでした。晴れてよかった。明日は雨だそうです。

丁寧にスイカのツルの下にワラ
キンゴマの苗植えかえ
雑草とり
マルチの間に古新聞、抜いた雑草をおく
やっとジャガイモ収穫
みんなニコニコ

9期生5月27日講座報告

開催日2015年5月27日(水) 晴れ
講座名シダ類植物の観察
講師辻井 謙一先生
場所午前:ファインプラザ大阪(大阪府立障害者交流促進センター)、午後:光明池周辺

シダ類の観察。マイナーな植物という印象が強いですが、食物として、つくし、ワラビ、ゼンマイ、コゴミなど、正月にウラジロ、料理にコシダなどをお飾りとして使用。身近な植物だったんですね。

シダ植物はコケ類と同じ仲間とみられていますが、維管束植物で、シダ植物と言う呼び方は人為的に付けられた呼び方で、維管束植物のうち維管束植物以外の植物の総称です。

午前中はシダ植物の世代交代、シダ植物の各部位の名称、胞子葉、栄養葉、葉の形、持って来て頂いたシダの部位を見たり、さわったり、ルーペで包膜の形や色を見ました。

昼食後、光明池周辺のシダを観察。林の中は日差しを遮って、湿気も余りなく、色んなシダがありました。全部で45種のシダを観察。今回は欠席しがちな方も受講されて有意義でした。

シダの講義
ミズスギ
林の中へ
トウゴクシダ
ハの字形葉
トラノオシダ
ヤマヤブソテツの胞子

9期生5月20日、21日講座報告

開催日2015年5月20日(水)、21日(木) 晴れ
講座名自然観察 芦生の森探索
講師三船氏、高御堂氏(ネイチャーガイド)
場所京都大学フィールド科学教育研究センター 森林ステーション 芦生研究林
(京都府南丹市美山町)

2年目に入ると1泊研修の講座もあります。9期生の仲間意識も高まって、初めての1泊研修は楽しみな講座になりました。

チャーターバスで美山町へ。途中、美山かやぶきの里に立ち寄る。丁度、年2回の防火用放水銃の点検日に当たっていて(5月20日、12月1日)この放水銃の一斉放水を見ようと、カメラを持った人が押し寄せていてビックリ。長居はせず早々にバスへ。

宿泊先の美山町自然文化村内 河鹿荘に昼前に到着。昼食後、ネイチャーガイドの三船氏と高御堂氏とともに2班に分かれて、内杉谷コースを樹木、植物、昆虫などを観察しながら林道を歩く。晴れているのだが爽やかな風が吹き抜け、少し寒いかな。でも、美味しい空気。クロモジの香り。藤のツルの断面を透かしてみたり、ギンリョウソウ、またコウライテンナンショウは三船ガイドの絵付きでレクチャー、オオルリの鳴き声を聞きながら約4時間森を歩く。

お腹も空いて宿に帰着。入浴の後、夕食。そして、帰宅時間を気にする事無く、反省会?夜半に雷雨があり、天気が気になったが、朝にはすっかり上がり、2日目も快調な滑り出し。

今日は下谷ブナノキコース。一般車両が通れないので美山町自然文化村のマイクロバスで出発点へ移動。トチノキの花(雌雄混株・両性花、つまり雌シベ(象の鼻)と雄シベ(白い花糸にオレンジ色の葯)の両方を備えた花です。)漢字では橡と書きます。雌しべが象の鼻に似ています。ミズナラ、テツカエデ、エゾユズリハ、樹々を見ながら歩いていると、突然石が落ちて来ました。バタバタと羽根の音。私達の歩いている直ぐ上でフクロウが巣作りしていたのです。あわてて双眼鏡を覗く、樹の上でじっと私達の様子を見ています。刺激をしてはダメと高御堂ガイド。残念ですが、遠ざかりました。

樹齢150年~200年のブナ、300年~400年の大カツラ、トリカブト、エンレイソウ、イモリ、モリアオガエルの卵、コケむしている大木は触って撫でて、胎動を感じたい。緑深い森の奥、豊かな自然を満喫しました。帰途、三船ガイドお奨めのベニバナヤマシャクヤクの保存地区を見学する。

すごいカメラの列
緑の森へ
フジのツルの断面を透かして見る
熊の皮はぎ防止ロープ
ギンリョウソウ(別名ユウレイタケ)
キンモンガ
トチの花
雄しべが象の鼻
トチノキに触れて
アカハライモリ
エンレイソウ
モリアオガエルの卵(中央)
ベニバナヤマシャクヤク
河鹿荘の前で
大カツラを背に

9期生5月13日講座報告

開催日2015年5月13日(水) 晴れ
講座名午前:淀川資料館見学、午後:水生生物センター見学
講師各施設担当者
場所淀川資料館(枚方市)、水生生物センター(寝屋川市)

2週続けてお休みの後、今日は台風一過の上天気。足取りも軽く、淀川資料館へ。

近畿二府四県に広がる淀川流域について、淀川の名前の由来や繰り返された氾濫の歴史を担当者から説明して頂きました。講義のあと、展示されている資料や飼育されている淡水魚、ニホンウナギ(絶滅危惧ⅠB類)を見る。資料館から出て途中まで担当者に河川敷を案内してもらう。風の強さが日中の暑さを軽減して気持が良かった。前日までの雨で水量はあったが、コガモの親子、アオサギ、コサギ、クサガメ、コイなど目を楽しませてくれた。

水生生物センターへ向かって歩いていたが、丁度、昼時になったので、公園で昼食休憩。満腹になると身体が重くなるのか。暑さもピークで、現地に到着した時はホッとしました。エアコンを入れて頂き室内で講義。センターでは水生生物の自然環境保全の為の調査研究や普及をしている。天然記念物のイタセンパラ(絶滅危惧ⅠA類)の産卵は特異で、イシガイなどの二枚貝に卵を産みつける。イタセンパラを守ろうとすれば、イシガイなども守らなければ。その環境を大事にしなければ、自然のサイクルですね。

淀川の歴史
顔を出したニホンウナギ
餌を探すコサギ
日差しを避けてランチ
暑い!風、強い!
イタセンパラの稚魚

9期生4月22日講座報告

開催日2015年4月22日(水) 晴れ
講座名金剛山の植物観察②
講師桝谷 祥子先生(金剛山の植物に親しむ会)
場所金剛山 ちはや園地周辺

4月に入ってからは、天候の不順で特に水曜日は前日から雨の心配ばかりでしたが、今回は雲は多めですが”晴れ”。

登山組とロープウェイ組に分かれて金剛山駅で合流予定だったのですが、時間がずれたため、ロープウェイ組が一足先に、桝谷先生と植物観察に出発。少人数だったので先生を囲むような感じで道々の野草を観察しました。ナガバモミジイチゴは橙黄色の実がなり美味しいとか、合流した後も、通り過ぎてしまう小さな花や、カタクリ、シラネアオイ等の花の群生など人工的に植えたものもあるが、植栽で種子が紛れて育ったものもある。

今年は雨が多かった為、新芽の出るのが遅れているのが残念だったが、山桜は山肌にまだ点々と咲いていた。

ツボスミレ
ヤマエンゴサク
シハイスミレ
カタクリ(花被片)
カタクリの群生
粘菌ではなく樹液酵母