| 開催日 | 2016年11月1日(火)雨、2日(水)晴れ |
| 講座名 | 芦生の森、ネイチャーガイドトレッキング |
| 講師 | 高御堂氏、三船氏(ネイチャーガイド) |
| 場所 | 京都大学フィールド科学教育センター森林ステーション、芦生研究林(京都府)美山町 |
“京大が守る秘境、芦生の森ピンチ。シカ害で天然林荒廃”衝撃的な記事が、今秋、朝日新聞に載った。
何百年も生き続けてきたブナやトチ、カツラの木はどうしただろう。環境に合わせ、伏条性を示す芦生杉は?京都大学芦生研究林入り口を抜けると、遠くに臨む芦生の森。広葉樹林の間に濃い色をした芦生杉が点在している。なだらかな稜線を示す準平原。600m以上の高地は冷温帯林、それより低地は暖温帯林で構成され、さらに日本海側と太平洋側の移行帯に位置して、実に多様な植物種を観察する事ができる。
まずは大きなケヤキ保存木、続いてカツラ。木々の何百年という歴史と、樹形の力強さに、圧倒される。芦生の厳しい冬を耐え抜く芦生杉は葉を柔らかくして雪をつきにくくしている。芦生杉が示す伏条更新には植物のたくましさが感じられる。数百年も生きた巨樹は、やがて倒れ、朽ちて苔やキノコが生え、ついには土に還る。倒れた巨樹の後に、大きな空がみえる、日当たりの良い空間ができる。次の若い樹木が育つ。自然林の中に生命の循環を見た。しかし鹿は生えた若木を食べ尽くし、鹿の好まない植物のみが残っていく。植物の多様性が失われていく。
途中に柵で囲った部位があった。一つは研究者が研究のため、特定植物を保護。そしてもう一つは鹿を忌避し、鹿害を逃れた環境での植生観察のため。実験域として活用されていた。森にはクマの棲息も知られている。樹皮を剥ぎ、樹木に付いたクマの歯形に棲息を感じる。また大木の大きな穴もクマの越冬穴として知られる。
しかし二十数年もガイドを務める高御堂さんは森でクマに出会ったことはないという。人と動物の共生がうまく謀られているのかもしれない。最近、里でのクマの出現、被害がしばしば報じられている。動物との共生はどのように謀っていけばいいのだろう。









