吟行部会 1月活動報告
1月とは思えないまさに「冬晴」の暖かい一日でした。堺が誇る三国丘高校、泉陽高校の発祥の地でもあり、大寺さんの通称で親しまれている開口神社を参拝し、山之口商店街を通り抜け、さかい利晶の杜へと向かいました。館内の「南海庵」で、簡単な茶の湯体験(椅子に座っての立礼茶席)で美味しいお菓子とお抹茶をいただきました。その後、バスで中百舌鳥へ移動し、産業振興センターで句会をしました。(S.A)
会員代表句
・穂高岳雪を纏いて宙蒼し 白流子
・日脚伸ぶ帰宅の空も薄明かり 尚文
・療養の友に差し入れ日脚伸ぶ たけみつ
・患いの部屋の畳目日脚伸ぶ 洋々志
・日脚伸ぶ空の藍色濃かりけり まさこ
・宝恵籠に金の烏帽子の皓歯かな ゆき雄
・日脚伸ぶ今日で仕上げと編みいそぐ みえこ
・霜溶けて流るる屋根の青見せし 豊年
・餅花の歌遠き日の母の声 都史子
・降る雪に異国の生徒窓辺へと ふじ乃
・餅花やことぶき歌舞伎松竹座 楠子
・初夢と寿ぐほどのこともなし 万未知
・日脚伸ぶ土手に並んだ影二つ 佐都
・初夢の途中のこむら返りかな 行行子
・ひとひらになりて気を惹く冬の薔薇 さんご
当日句
特選
・井戸残す利休生地の冬日和 白流子
入選
・濃きお茶にあの時よぎる阪神忌 ゆき雄
・すつくと立つ晶子の庭の黄千両 都史子
・冬晴に利休を思い立礼茶 万未知
吟行部会 12月活動報告
12月とも思えない暖かな一日でした。吟行は長居植物園、皆さん園内で当日句の句材をさがして散策です。冬季で花は少なかったですが薔薇が見ごろできれいでした。昼食後にヤンマースタジアムにある長居ユースホステルで会場を借りて句会でした。(M.S)
会員の12月度代表句
凍て風に間垣震える能登の道 白流子
枯葉踏み道なき道を探しけり 尚文
寒鴉向かい風にもたじろがず たけみつ
日本海拉致半世紀虎落笛 洋〃子
夕陽浴び真紅に映ゆる実南天 まさこ
角打ちの隅に一句やおでん酒 ゆき雄
昨夜の雨滴とばして寒鴉 みえこ
大根の迷ふこと無しおでんかな 豊年
鈍色の空の侘しさ寒鴉鳴く 河笑流
踏み込めば落葉の下に道ありき 流以
給食のあの味恋し関東炊き 宗孝
軽口をたたき叩かれ芋煮会 都史子。
命継ぐすべ数多あり冬ごもり 楠子
道半ば言いつつもはや歳の暮れ 万未知
寒鴉けふはひとりの夕餉かな 佐都
妻の愚痴うなずきながら剥く蜜柑 行行子
新雪に轍際立つ飛騨路かな さんご
当日句
特選
蒼天に白を極めて返り花 ゆき雄
入選
冬の空メタセコイアが突きぬけり たけみつ
(反省会の注目句。 みかん剥く「つるぎ」車窓にF15 さんご)
吟行部会の11月活動報告
高取町は、西国霊場の一つ花の寺としても知られる壷阪寺やくすりのまち、日本三大山城の高取城で知られる。(高取城は来年の大河ドラマの主人公羽柴秀長ゆかり)今回は近鉄壺阪山駅を起点に城下町から高取城址へ向かう土佐街道を散策。武家屋敷や当地生まれの俳人阿波野青畝ゆかりの生家や句碑を訪ね歩いた。天候にも恵まれ充実した吟行となった。(土佐の名は、奈良県内各地に残る旧国名と同じく、6世紀頃に大和王権によって国造り労役に駆り出された地方の民が故郷に帰れずにやむを得ず当地に定住した名残。)(H)
会員の11月度代表句
[兼題]秋(の)燈、文化祭、菊人形、御堂筋
骨折の癒ゆる妻立ちおでん煮る 白流子
朝寒し着替え悩んで床の中 尚文
薄紅葉媼集いて喜寿の宴 たけみつ
角切りの鹿追う勢子の赤法被 洋々志
立冬の御堂に伎芸天女像 まさこ
しぐるるや芭蕉碑ぬれて御堂筋 みえこ
菊人形色香溢るる勇姿かな 豊年
「桜守」逝く桜紅葉落つ 河笑流
香を纏い目を澄まされし菊人形 流以
母の着し一張羅解く秋燈下 都史子
木造の小さき灯台神の旅 ふじ乃
秋の灯のともらぬ巨大病院跡 楠子
御堂筋歩道のアートも秋思かな 万未知
捨てられて菊人形の一括り 行行子
秋燈を浴びて嵐山浮かび立つ さんご
当日優秀句
小春日に映えし高取なまこ壁 河笑流(佃)
薬草の鄙の街道冬ぬくし ふじ乃(藤原)
吟行部会10月活動報告
吟行部会 10月活動報告
今回は堺ボランティア協会 谷崎さん 永田さん のガイドで環濠エリア、大浜公園、能楽会館を吟行しました。歩き始めた途端に雨、堺事件発生の地 付近から雨は止み旧堺港へ、北側の工場壁面利用の巨大南蛮船壁画を対岸の旧堺燈台より眺め、堺の「黄金の日」の時代へと想像が膨らみました。その後、大浜公園相撲場を見て能楽会館へ。館主 大沢徳平氏より能舞台の仕組みなどを解説頂いた後、皆順番に足袋に履き替え、舞台に上がり床板の感触を確かめたり、面をつけて摺り足で歩く体験をしました。午後からはフェニーチェ堺研修室にて句会を和やかに進行できました。(S.T)
会員代表句
・手が伸びる輝き誇る秋刀魚かな 白流子
・庭草にまみれて芒咲きにけり 尚文
・秋の雨読書も飽きてひとり酒 たけみつ
・三陸の海の色濃し秋刀魚の目 ゆき雄
・新蕎麦に列なす暖簾素通りす みえこ
・山麓の青屋根濡るる秋の雨 豊年
・秋雨に蜘蛛の巣雫湛えおり 可笑流
・新蕎麦や亭主の手元乱れなく 流以
・柿の葉を照り返しをり夜半の月 都史子
・祭りには欠かせぬ義母のさいら寿司 楠子
・日の入りや刈田の向こう遠き峰 万未知
・ぴっぴっぴ刈田拡げるコンバイン 佐都
・天平の屋根より落つる秋の雨 行行子
・刈田から風にのりたる青い香よ さんご
・あちこちに小蛙おどる刈田かな 宗孝
当日句
特選
・灯台を労いつつむ秋時雨 白流子
入選
・海見やる助左衛門に秋の雨 万未知
・爽籟の館守りし翁面 宗孝
・能舞台面摺り足に秋惜しむ 都史子
吟行部会 9月活動報告
残暑を危惧し吟行を少なくして、秋の彼岸入りの日に写経体験会の企画をしました。髙野住職のお話、声を合わせての般若心経の読誦、写経の順で始まりました。さすが吟行部会の皆様、写経が始まるや静寂につつまれ、一心に取り組まれました。出来上がった順に住職にお渡しし、印を頂きお焼香をしました。持ち帰る方、お寺でのお焚き上げを望まれる方も般若心経を手に記念写真を撮りました。(M.N)
会員代表句
- 今日もまた他愛なく過ぎいわし雲 (白流子)
- いわし雲雲のアートにはまりけり (尚文)
- 老いらくの道を照らすかカンナ燃ゆ (たけみつ)
- 秋気澄む父の残せし謡本 (まさこ)
- 松籟の高野三山秋彼岸 (ゆき雄)
- 窓辺には揺るがぬ赤のカンナかな (豊年)
- 飛火野に喧騒さけて寝鹿かな (みえこ)
- 人目引く緋色妖しや花カンナ (河笑流)
- 時忘れ羽まで碧き蜻蛉追う (流以)
- 青北風(あおきた)に白帆の滑る明石の門(と) (都史子)
- 「明日発つ」と母には言えず花カンナ (ふじ乃)
- カンナ咲く幼き日々の通学路 (楠子)
- 渋滞の正体見たり鹿の列 (万未知)
- 一頭の鹿と目が合う屋久の森 (佐都)
- 春日野の牡鹿に夕陽あたりけり (行行子)
- 秋彼岸杜の風舞う父母の墓 (さんご)
- もくもくの透けて涼よぶうろこ雲 (宗孝)
当日句
特選
入選
- 居住まいをただす写経や秋彼岸 (ゆき雄)
- 澄む秋や色即是空我も亦 (ふじ乃)
吟行部会 5月活動報告
日は梅雨を思わせる雨空。時に風速5mほどの風が吹く荒天でした。お目当ての白鷺公園花菖蒲園は「開花はまだ」で、広い花菖蒲園にわずか3~4輪開花しているのみ。写真は「開花したらこんなですよ・・・」と堺市HPから昨年6月上旬写真を借用しました。白鷺公園は5月下旬~6月中旬の花菖蒲、6月下旬~8月上旬の蓮の花の名所で、白鷺駅から僅か5分の近さ。会員の皆様、ぜひ時期に立ち寄られることをお勧めします。(無料駐車場あり)
出雲大社大阪分祀は地元で「初芝さん」と呼ばれて親しまれている大社です。(神社概要はhttps://www.izumotaisya-oosakabunshi.com/)近場でありながら初参詣の方が多く、皆さんその壮大さにビックリでした。(I.K)
会員代表句
- 若夏の星は降る降る八重山(やいま)の夜 (白流子)
- 卯の花や父母を抱きて墓じまい (たけみつ)
- 近江路や代田の人に手を振りし (まさこ)
- 放棄田の中に二枚の代田かな (ゆき雄)
- 麦の穂や束百円の季節買う (みえこ)
- 一枚が蝦(えび)等の遊ふ代田かな (豊年)
- 学び舎の窓が額縁青楓 (可笑流)
- 若夏や石垣巡る風ざわわ (流以)
- 三日月の影を揺らせる代田かな (都史子)
- 山椒魚闇にぬらりと太古より (ふじ乃)
- 到来の筍の皮獣めく (楠子)
- 流れゆく代田ばかりの車窓かな (万未知)
- 若夏や礎(いしじ)に探すおじいの名 (佐都)
- 次々とSL映す代田かな (行行子)
- 山道の行く手に竹の子顔を出し (さんご)
- 姫皮に今年の味はこれ一番 (宗孝)
当日句
特選
入選
- 荒梅雨になほ輝きて金の鵬(とり) (ゆき雄)
- 雨風や丸めて凌ぐ蓮浮葉 (万未知)
(堺市HP白鷺公園花菖蒲開花状況より借用)
吟行部会 4月活動報告
例年より長く咲き誇っていた桜もついに葉桜となり、平常を取り戻してきた4月19日、天王寺動物園へいざ吟行、16名の参加で行って参りました。
春の日差しに恵まれ多くの動物たちが青空の下に出てて気持ちよさそう!やっぱり動物たちも外が好きなんだな~土曜日でもあり園内は子供連れ、園外はテンシバイベントに湧く若者で大にぎわい。
シニアにはまだ慣れない暑さと人の多さで少しハードだったかも…でしたが、それぞれに散策、動物たちの行動に目をみはったり、また癒されたりとふれあいの時間を楽しみました。(M.M)
会員代表句
- ちちははに会いたし墓に白き蝶 (白流子)
- 橋渡るウェディングドレス風光る (尚文)
- 独り行く鈍行の旅風光る (たけみつ)
- ショートパンツ駆ける少女や風光る (洋々志)
- ザック軽く大和三山青き踏む (まさこ)
- 終活に漁る本棚菜種梅雨 (ゆき雄)
•剣道に行く娘の袴桜東風 (みえこ)
- 奉納の剣士演武に蝶舞ひて (豊年)
- 手をかざす空のまばゆさ風光る (河笑流)
- 目も膝もつるつる仏なたね梅雨 (流以)
- 王陵の谷を潤す菜種梅雨 (都史子)
- 木ノ芽時木々の隙間に海光る (楠子)
- うつうつと世間けぶらす菜種梅雨 (万未知)
- 遅桜ぽつんと一軒主なく (佐都)
- 遅桜大宇陀まさに暮れんとす (行行子)
- 立ち漕ぎで追い越す背中風光る (さんご)
- 風光り芽吹く草摘今が好き (宗孝)
【当日句】 特選2句/入選なし
- 百獣の王も形無し目借時 (都史子)
- ああ見えて河馬は凶暴水温む (行行子)
吟行部会 3月活動報告
今回は九度山の語り部の一人「大川 久仁子」さんに九度山駅から真田のみちを通って道の駅~慈尊院~丹生官省符神社等歴史を語っていただきながらの吟行でした。当日は「春に三日の晴れなし」と言われる通り、前日のぽかぽか陽気とはうって変わり曇天の寒い一日でした。慈尊院では表門から入り手水場で清め、願いながらみろく石を撫で弥勒堂をお参りし多宝塔などひと通り説明を受けた後、119段の階段を説明を聞きながらゆっくり登り丹生官省符神社へと。空海はここで出会った猟師(神様が姿を変えていた)に高野山に導かれたとか。歴史探訪の充実した吟行でした。午後からは九度山町役場に隣接する「ふるさとセンター」の会議室をお借りし句会を和やかな雰囲気のもと進行出来ました。(K.T)
会員代表句
- のどかなり母に抱かれし子の寝息 (白流子)
- 寝ながらに季節の移ろい鳥帰る (尚文)
- 摘草やスキップする子駆け出す子 (たけみつ)
- 湖畔に座し周航の歌春浅し (まさこ)
- ハルカスをはるか眼下に鳥帰る (ゆき雄)
- 伝言板まだある駅の長閑さよ (みえこ)
- 川釣りの釣り竿置きて野蒜とる (豊年)
- シベリアの居心地如何鳥帰る (河笑流)
- 駄菓子屋の店番は婆春火鉢 (都史子)
- のどけしや池泉の橋に花嫁御 (ふじ乃)
- 入り彼岸牡丹餅五個の昼餉なり (楠子)
- おつ野蒜これは酢味噌でぬる燗で (万未知)
- 長閑かな友と朝ドラロケ地旅 (佐都)
- 流れ来て流れゆく水土筆摘む (行行子)
当日句
特選
入選
- 九度山の六文銭や風光る (豊年)
- 奉納の乳房あまたや春の風 (行行子)
- 高野目指す巡礼の背に枝垂梅 (白流子)
119階段
慈尊院
吟行部会 2月活動報告
先日来の寒気が少し緩み青空の下、バスで堺の伝統産業、匠の技術を伝える(伝承する)堺伝統産業会館「堺伝匠館(さかいでんしょうかん)」を訪れ 刃物の展示、仕様の説明や堺の地場産品の即売場りを回り、そこから徒歩で妙国寺へ ボランティアガイドの熱心な説明、案内を頂き各自当日句を胸に秘め 妙国寺を後にし駅前で昼食、後の句会場所に移動しました。(M.T)
会員代表句
- リハビリの妻薔薇の芽に語りおり (白流子)
- 寒明けや雨しとしとと硝子窓 (尚文)
- 雨水流れ大地のゆるみて草生す (たけみつ)
- そろそろと農具揃える雨水かな (洋々志)
- 囀りや古墳の杜の円舞曲 (まさこ)
- 囀や仁徳の杜膨らませ (ゆき雄)
- 音もなく大地膨らむ雨水かな (みえこ)
- 山解けて田んぼ潤ふ雨水かな (豊年)
- いばらの芽ほどける日待つ香り待つ (可笑流)
- 厚き手の小さき黒文字うぐいす餅 (流以)
- 鶯餅どこから食べむどこ抓まむ (都史子)
- 薔薇の芽の色に誘はれ旅支度 (ふじ乃)
- 遠き日や父の土産の鶯餅 (楠子)
- お水取り終わるまではと母が言い (万未知)
- 点々と雑草青々雨水かな (佐都)
- 薔薇の芽や洋館の門閉じたまま (行々子)
- 鶯餅懐紙にのりて時ゆるり (さんご)
当日句
特選
入選
吟行部会 1月活動報告
冬とは思えない、抜けるような青空とポカポカ陽気に恵まれ、絶好の吟行日和。まずは水無瀬神宮に参拝して、府下唯一の「名水百選」の清水を味わいました。桜井駅跡公園では、明治天皇御製歌碑や楠公父子訣別の石碑、楠公父子別れの石像などを見て、中世の歴史に思いを馳せました。町ふれあいセンターでの句会は、新春とあって、めでたい気分に浸って、和やかに進行。終了後は大阪・梅田で有志による新年会を開き、今年の健吟を誓い合いました。(Y.W)
会員代表句
- 寒月を眺め急いで内に入る (尚文)
- 寒の月露天の湯気が我を呼ぶ (たけみつ)
- 寒月や湖の水面を漂へり (洋々志)
- 悴めど煌めく星のエール受く (まさこ)
- 鶴啼くや天上天下揺るがせて (ゆき雄)
- 風花や猿さるさるの猿団子 (みえこ)
- 風花や竹葉に乗りて降りてゆく (豊年)
- 寒月に寄り添う星も凜として (河笑流)
- 風花や無人駅過ぐ石油貨車 (流以)
- 吹抜の窓一幅の寒の月 (都史子)
- 寒月やメタセコイアの梢照る (ふじ乃)
- 風花は夢千代の住む町からか (楠子)
- 寒月や無音の庭にひとり立つ (佐都)
- 一脚の凍鶴脚を替えもせず (行行子)
- 風花や風に吹かれてボブディラン (さんご)
当日句
特選
- 寒晴や離宮の水に人集ふ (豊年)
- 石碑から浮かぶ先人冬散歩 (さんご)