大阪シニア自然カレッジ

吟行部会

吟行部会の11月活動報告

開催日2025年11月15日(土)
行き先 奈良県高取町
参加人数15名
兼題

 高取町は、西国霊場の一つ花の寺としても知られる壷阪寺やくすりのまち、日本三大山城の高取城で知られる。(高取城は来年の大河ドラマの主人公羽柴秀長ゆかり)今回は近鉄壺阪山駅を起点に城下町から高取城址へ向かう土佐街道を散策。武家屋敷や当地生まれの俳人阿波野青畝ゆかりの生家や句碑を訪ね歩いた。天候にも恵まれ充実した吟行となった。(土佐の名は、奈良県内各地に残る旧国名と同じく、6世紀頃に大和王権によって国造り労役に駆り出された地方の民が故郷に帰れずにやむを得ず当地に定住した名残。)(H)

会員の11月度代表句
[兼題]秋(の)燈、文化祭、菊人形、御堂筋
骨折の癒ゆる妻立ちおでん煮る 白流子
朝寒し着替え悩んで床の中 尚文
薄紅葉媼集いて喜寿の宴 たけみつ
角切りの鹿追う勢子の赤法被 洋々志
立冬の御堂に伎芸天女像 まさこ
しぐるるや芭蕉碑ぬれて御堂筋 みえこ
菊人形色香溢るる勇姿かな 豊年
「桜守」逝く桜紅葉落つ 河笑流
香を纏い目を澄まされし菊人形 流以
母の着し一張羅解く秋燈下 都史子
木造の小さき灯台神の旅 ふじ乃
秋の灯のともらぬ巨大病院跡 楠子
御堂筋歩道のアートも秋思かな 万未知
捨てられて菊人形の一括り 行行子
秋燈を浴びて嵐山浮かび立つ さんご

当日優秀句
小春日に映えし高取なまこ壁 河笑流(佃)
薬草の鄙の街道冬ぬくし ふじ乃(藤原)

吟行部会10月活動報告

吟行部会 10月活動報告

開催日2025年10月18日(土)
場所環濠エリア、大浜公園、能楽会館
参加人数14名
兼題秋の雨、刈田、新蕎麦、秋刀魚「

 今回は堺ボランティア協会 谷崎さん 永田さん のガイドで環濠エリア、大浜公園、能楽会館を吟行しました。歩き始めた途端に雨、堺事件発生の地 付近から雨は止み旧堺港へ、北側の工場壁面利用の巨大南蛮船壁画を対岸の旧堺燈台より眺め、堺の「黄金の日」の時代へと想像が膨らみました。その後、大浜公園相撲場を見て能楽会館へ。館主 大沢徳平氏より能舞台の仕組みなどを解説頂いた後、皆順番に足袋に履き替え、舞台に上がり床板の感触を確かめたり、面をつけて摺り足で歩く体験をしました。午後からはフェニーチェ堺研修室にて句会を和やかに進行できました。(S.T)

会員代表句 

 ・手が伸びる輝き誇る秋刀魚かな        白流子

 ・庭草にまみれて芒咲きにけり         尚文

 ・秋の雨読書も飽きてひとり酒         たけみつ

 ・三陸の海の色濃し秋刀魚の目         ゆき雄

 ・新蕎麦に列なす暖簾素通りす         みえこ

 ・山麓の青屋根濡るる秋の雨          豊年

 ・秋雨に蜘蛛の巣雫湛えおり          可笑流

 ・新蕎麦や亭主の手元乱れなく         流以

 ・柿の葉を照り返しをり夜半の月        都史子

 ・祭りには欠かせぬ義母のさいら寿司      楠子

 ・日の入りや刈田の向こう遠き峰        万未知

 ・ぴっぴっぴ刈田拡げるコンバイン       佐都

 ・天平の屋根より落つる秋の雨         行行子

 ・刈田から風にのりたる青い香よ        さんご

 ・あちこちに小蛙おどる刈田かな        宗孝

当日句

特選

 ・灯台を労いつつむ秋時雨           白流子

入選

 ・海見やる助左衛門に秋の雨          万未知

 ・爽籟の館守りし翁面             宗孝

 ・能舞台面摺り足に秋惜しむ          都史子

吟行部会 9月活動報告

開催日2025年9月20日(土)
場所大阪狭山市の西山浄土宗報恩寺にて写経体験
参加人数16名と兼題投稿参加1名
兼題「秋彼岸」「鹿」「いわし雲」「カンナ(花)」

残暑を危惧し吟行を少なくして、秋の彼岸入りの日に写経体験会の企画をしました。髙野住職のお話、声を合わせての般若心経の読誦、写経の順で始まりました。さすが吟行部会の皆様、写経が始まるや静寂につつまれ、一心に取り組まれました。出来上がった順に住職にお渡しし、印を頂きお焼香をしました。持ち帰る方、お寺でのお焚き上げを望まれる方も般若心経を手に記念写真を撮りました。(M.N)

会員代表句

  • 今日もまた他愛なく過ぎいわし雲 (白流子)
  • いわし雲雲のアートにはまりけり (尚文)
  • 老いらくの道を照らすかカンナ燃ゆ (たけみつ)
  • 秋気澄む父の残せし謡本 (まさこ)
  • 松籟の高野三山秋彼岸 (ゆき雄)
  • 窓辺には揺るがぬ赤のカンナかな (豊年)
  • 飛火野に喧騒さけて寝鹿かな (みえこ)
  • 人目引く緋色妖しや花カンナ (河笑流)
  • 時忘れ羽まで碧き蜻蛉追う (流以)
  • 青北風(あおきた)に白帆の滑る明石の門(と) (都史子)
  • 「明日発つ」と母には言えず花カンナ (ふじ乃)
  • カンナ咲く幼き日々の通学路 (楠子)
  • 渋滞の正体見たり鹿の列 (万未知)
  • 一頭の鹿と目が合う屋久の森 (佐都)
  • 春日野の牡鹿に夕陽あたりけり (行行子)
  • 秋彼岸杜の風舞う父母の墓 (さんご)
  • もくもくの透けて涼よぶうろこ雲 (宗孝)

当日句

特選

  • くり返し無を書く写経秋彼岸 (佐都)

入選

  • 居住まいをただす写経や秋彼岸 (ゆき雄)
  • 澄む秋や色即是空我も亦 (ふじ乃)

吟行部会 5月活動報告

開催日2025年5月17日(土)
場所白鷺公園 出雲大社大阪分祀
参加人数16名
兼題「若夏」「卯の花」「代田」「筍」

日は梅雨を思わせる雨空。時に風速5mほどの風が吹く荒天でした。お目当ての白鷺公園花菖蒲園は「開花はまだ」で、広い花菖蒲園にわずか3~4輪開花しているのみ。写真は「開花したらこんなですよ・・・」と堺市HPから昨年6月上旬写真を借用しました。白鷺公園は5月下旬~6月中旬の花菖蒲、6月下旬~8月上旬の蓮の花の名所で、白鷺駅から僅か5分の近さ。会員の皆様、ぜひ時期に立ち寄られることをお勧めします。(無料駐車場あり)

出雲大社大阪分祀は地元で「初芝さん」と呼ばれて親しまれている大社です。(神社概要はhttps://www.izumotaisya-oosakabunshi.com/)近場でありながら初参詣の方が多く、皆さんその壮大さにビックリでした。(I.K)

会員代表句

  • 若夏の星は降る降る八重山(やいま)の夜 (白流子)
  • 卯の花や父母を抱きて墓じまい (たけみつ)
  • 近江路や代田の人に手を振りし (まさこ)
  • 放棄田の中に二枚の代田かな (ゆき雄)
  • 麦の穂や束百円の季節買う (みえこ)
  • 一枚が蝦(えび)等の遊ふ代田かな (豊年)
  • 学び舎の窓が額縁青楓 (可笑流)
  • 若夏や石垣巡る風ざわわ (流以)
  • 三日月の影を揺らせる代田かな (都史子)
  • 山椒魚闇にぬらりと太古より (ふじ乃)
  • 到来の筍の皮獣めく (楠子)
  • 流れゆく代田ばかりの車窓かな (万未知)
  • 若夏や礎(いしじ)に探すおじいの名 (佐都)
  • 次々とSL映す代田かな (行行子)
  • 山道の行く手に竹の子顔を出し (さんご)
  • 姫皮に今年の味はこれ一番 (宗孝)

当日句

特選

  • 青鷺の右眼で吾を睨みおり (行行子)

入選

  • 荒梅雨になほ輝きて金の鵬(とり) (ゆき雄)
  • 雨風や丸めて凌ぐ蓮浮葉 (万未知)

吟行部会 4月活動報告

開催日2025年4月19日(土)
場所天王寺動物園界隈
参加人数16名
兼題「風光る」「蝶」「遅桜」「菜種梅雨」

例年より長く咲き誇っていた桜もついに葉桜となり、平常を取り戻してきた4月19日、天王寺動物園へいざ吟行、16名の参加で行って参りました。
春の日差しに恵まれ多くの動物たちが青空の下に出てて気持ちよさそう!やっぱり動物たちも外が好きなんだな~土曜日でもあり園内は子供連れ、園外はテンシバイベントに湧く若者で大にぎわい。
シニアにはまだ慣れない暑さと人の多さで少しハードだったかも…でしたが、それぞれに散策、動物たちの行動に目をみはったり、また癒されたりとふれあいの時間を楽しみました。(M.M)

会員代表句

  • ちちははに会いたし墓に白き蝶 (白流子)
  • 橋渡るウェディングドレス風光る (尚文)
  • 独り行く鈍行の旅風光る (たけみつ)
  • ショートパンツ駆ける少女や風光る (洋々志)
  • ザック軽く大和三山青き踏む (まさこ)
  • 終活に漁る本棚菜種梅雨 (ゆき雄)
    •剣道に行く娘の袴桜東風 (みえこ)
  • 奉納の剣士演武に蝶舞ひて (豊年)
  • 手をかざす空のまばゆさ風光る (河笑流)
  • 目も膝もつるつる仏なたね梅雨 (流以)
  • 王陵の谷を潤す菜種梅雨 (都史子)
  • 木ノ芽時木々の隙間に海光る (楠子)
  • うつうつと世間けぶらす菜種梅雨 (万未知)
  • 遅桜ぽつんと一軒主なく (佐都)
  • 遅桜大宇陀まさに暮れんとす (行行子)
  • 立ち漕ぎで追い越す背中風光る (さんご)
  • 風光り芽吹く草摘今が好き (宗孝)

【当日句】 特選2句/入選なし

  • 百獣の王も形無し目借時 (都史子)
  • ああ見えて河馬は凶暴水温む (行行子)

吟行部会 3月活動報告

開催日2025年3月15日(土)
場所九度山世界遺産巡礼コース(慈尊院、丹生官省符神社など)
参加人数14名
兼題「摘草」「鳥帰る」「長閑」「野蒜」

今回は九度山の語り部の一人「大川 久仁子」さんに九度山駅から真田のみちを通って道の駅~慈尊院~丹生官省符神社等歴史を語っていただきながらの吟行でした。当日は「春に三日の晴れなし」と言われる通り、前日のぽかぽか陽気とはうって変わり曇天の寒い一日でした。慈尊院では表門から入り手水場で清め、願いながらみろく石を撫で弥勒堂をお参りし多宝塔などひと通り説明を受けた後、119段の階段を説明を聞きながらゆっくり登り丹生官省符神社へと。空海はここで出会った猟師(神様が姿を変えていた)に高野山に導かれたとか。歴史探訪の充実した吟行でした。午後からは九度山町役場に隣接する「ふるさとセンター」の会議室をお借りし句会を和やかな雰囲気のもと進行出来ました。(K.T)

会員代表句

  • のどかなり母に抱かれし子の寝息 (白流子)
  • 寝ながらに季節の移ろい鳥帰る (尚文)
  • 摘草やスキップする子駆け出す子 (たけみつ)
  • 湖畔に座し周航の歌春浅し (まさこ)
  • ハルカスをはるか眼下に鳥帰る (ゆき雄)
  • 伝言板まだある駅の長閑さよ (みえこ)
  • 川釣りの釣り竿置きて野蒜とる (豊年)
  • シベリアの居心地如何鳥帰る (河笑流)
  • 駄菓子屋の店番は婆春火鉢 (都史子)
  • のどけしや池泉の橋に花嫁御 (ふじ乃)
  • 入り彼岸牡丹餅五個の昼餉なり (楠子)
  • おつ野蒜これは酢味噌でぬる燗で (万未知)
  • 長閑かな友と朝ドラロケ地旅 (佐都)
  • 流れ来て流れゆく水土筆摘む (行行子)

当日句

特選

  • ゆく春のくずれ土塀や慈尊院 (えみこ)

入選

  • 九度山の六文銭や風光る (豊年)
  • 奉納の乳房あまたや春の風 (行行子)
  • 高野目指す巡礼の背に枝垂梅 (白流子)

吟行部会 2月活動報告

開催日2025年2月15日(土)
場所堺伝匠館から妙国寺
参加人数16名(投句1名)
兼題「鶯餅」「雨水」「囀」「薔薇の芽」

先日来の寒気が少し緩み青空の下、バスで堺の伝統産業、匠の技術を伝える(伝承する)堺伝統産業会館「堺伝匠館(さかいでんしょうかん)」を訪れ 刃物の展示、仕様の説明や堺の地場産品の即売場りを回り、そこから徒歩で妙国寺へ ボランティアガイドの熱心な説明、案内を頂き各自当日句を胸に秘め 妙国寺を後にし駅前で昼食、後の句会場所に移動しました。(M.T)

会員代表句

  • リハビリの妻薔薇の芽に語りおり (白流子)
  • 寒明けや雨しとしとと硝子窓 (尚文)
  • 雨水流れ大地のゆるみて草生す (たけみつ)
  • そろそろと農具揃える雨水かな (洋々志)
  • 囀りや古墳の杜の円舞曲 (まさこ)
  • 囀や仁徳の杜膨らませ (ゆき雄)
  • 音もなく大地膨らむ雨水かな (みえこ)
  • 山解けて田んぼ潤ふ雨水かな (豊年)
  • いばらの芽ほどける日待つ香り待つ (可笑流)
  • 厚き手の小さき黒文字うぐいす餅 (流以)
  • 鶯餅どこから食べむどこ抓まむ (都史子)
  • 薔薇の芽の色に誘はれ旅支度 (ふじ乃)
  • 遠き日や父の土産の鶯餅 (楠子)
  • お水取り終わるまではと母が言い (万未知)
  • 点々と雑草青々雨水かな (佐都)
  • 薔薇の芽や洋館の門閉じたまま (行々子)
  • 鶯餅懐紙にのりて時ゆるり (さんご)

当日句

特選

  • 妙国寺泣きの蘇鉄も春めくや (万未知)

入選

  • 春怒涛蘇鉄は見たり有為転変 (楠子)

吟行部会 1月活動報告

開催日2025年1月18日(土)
場所島郡島本町(水無瀬神宮、史跡桜井駅跡公園、歴史文化資料館)
参加人数15名
兼題「風花」「寒月」「水仙」「鶴」

冬とは思えない、抜けるような青空とポカポカ陽気に恵まれ、絶好の吟行日和。まずは水無瀬神宮に参拝して、府下唯一の「名水百選」の清水を味わいました。桜井駅跡公園では、明治天皇御製歌碑や楠公父子訣別の石碑、楠公父子別れの石像などを見て、中世の歴史に思いを馳せました。町ふれあいセンターでの句会は、新春とあって、めでたい気分に浸って、和やかに進行。終了後は大阪・梅田で有志による新年会を開き、今年の健吟を誓い合いました。(Y.W)

会員代表句

  • 寒月を眺め急いで内に入る (尚文)
  • 寒の月露天の湯気が我を呼ぶ (たけみつ)
  • 寒月や湖の水面を漂へり (洋々志)
  • 悴めど煌めく星のエール受く (まさこ)
  • 鶴啼くや天上天下揺るがせて (ゆき雄)
  • 風花や猿さるさるの猿団子 (みえこ)
  • 風花や竹葉に乗りて降りてゆく (豊年)
  • 寒月に寄り添う星も凜として (河笑流)
  • 風花や無人駅過ぐ石油貨車 (流以)
  • 吹抜の窓一幅の寒の月 (都史子)
  • 寒月やメタセコイアの梢照る (ふじ乃)
  • 風花は夢千代の住む町からか (楠子)
  • 寒月や無音の庭にひとり立つ (佐都)
  • 一脚の凍鶴脚を替えもせず (行行子)
  • 風花や風に吹かれてボブディラン (さんご) 

当日句

特選

  • 寒晴や離宮の水に人集ふ (豊年)
  • 石碑から浮かぶ先人冬散歩 (さんご)

吟行部会 12月活動報告

開催日2024年12月21日(土)
場所真田山旧陸軍墓地(日本初の軍用墓地)大阪市天王寺区玉造本町14-83
参加人数15名
兼題「冬至」「枯葎(かれむぐら)」「ポインセチア」「数え日」

JR玉造駅から徒歩15分の地に旧陸軍将兵の墓石が整然と林立しています。明治初期に設置された日本で最も古く大規模の墓地です。維持会の方から案内と説明を受け、長い年月の戦争の経過も学ばせていただきながらの見学でした。見学終了後、近隣のビストロで食事、そして句会を開催しました。(M.M)

各人の選出句 15人

  • 明日の種子抱くもありて枯葎 (白流子)
  • 立ち位置を探し押し入る枯葎 (尚文)
  • 数え日の山仕舞い終え山降りる (たけみつ)
  • 閑かさを独り占めして寒椿 (洋々志)
  • 残照や我が住む街の枯葎 (まさこ)
  • 明石の門凪いで光りて冬ざるる (ゆき雄)
  • 巡り来てポインセチアの鉢二つ (河笑流)
  • 今の俺ポインセチアの赤を着る (豊年)
  • どんよりと子午線の街けふ冬至 (都史子)
  • 父祖の地の海の光や蜜柑山 (ふじ乃)
  • 年新た昭和でいえば百年目 (楠子)
  • 数え日の何することもなく過ぎて (万未知)
  • 片思いポインセチアの並ぶカフェ (佐都)
  • 赤信号ポインセチアと待ちにけり (行々子)
  • ポインセチアいくつ飾れば戦火止む (さんご)

当日句

特選

  • ざくざくと陸軍墓地に枯葉踏む (洋々志)
  • 朽ちし墓碑の奥はタワマン冬ざるる (ゆき雄)

吟行部会 11月活動報告

開催日2024年11月16日(土)
場所天王寺、新世界界隈
句会会場北畠会館
参加人数14名
兼題「熊手」「小春」「七五三」「大根」

俳句の季節では「冬」ですが、当日は秋の延長の暖かさ。吟行の場所は新世界界隈。ここでもインバウンド状態で、外国語が飛び交う中、串カツ屋や、射的場がならぶ中を部会員は句種を求めて、うろ付き回りました。その後、昼食は各自テンシバのお店で。途中雨も降りましたが短時間で上がり、再集合後にチンチン電車で北畠に移動し、広い北畠会館のホールで句会を行いました。(Y.M)

会員代表句

  • 茜背に老婦は大根背負い行く (白流子)
  • 池一周頑張り歩く小春かな (尚文)
  • 大根菜間引いて食す握り飯 (たけみつ)
  • 母に似た小春の庭の暖かみ (洋々志)
  • 小春日の猫の駆けづる一日愛ず (まさこ)
  • ぽこぽこと神官の沓小六月 (ゆき雄)
  • 肩上げを下ろし仕舞の七五三 (みえこ)
  • 小春日の階段に座の読書人 (豊年)
  • 穭田は生命力を持て余し (河笑流)
  • 日短かに背中押されてつく家路 (流以)
  • 禅寺の二畳茶室や小六月 (ふじ乃)
  • 変顔やこれも記念か七五三 (万未知)
  • 小春日やそろそろ昼にしませうか (行行子)
  • 緑地フェス老若弾む小春の日 (さんご)

当日句

特選

  • 長い列通天閣の冬ダイブ (さんご)
  • 神の留守何でもありの新世界 (行行子)
  • 時雨など取るに足らぬと新世界 (流以)