18期生 2月18日講座報告
本日の講座は、大阪府立花の文化園に集合。全員そろってゲートをくぐると、パンジー・ビオラなど色とりどりの花が迎えてくれた。準備された研修室に入り講座が始まった。
植物園の役割は、植物の多様性の保全、絶滅危惧植物の域外保全、種子の保存など。多様性の保全は自生している場所での保全(生息域内保全)は非常に困難になり、植物園などに移植して保全(生息域外保全)をするようにしているが、栽培技術の保持・継承が必要とされるとのこと。また種子を保存する技術・設備を持つのは東京の新宿御苑と沖縄の美ら島の2か所との説明には驚いた。植物の多様性は、水環境、資源の提供、気候変動の緩和、精神的な癒し効果など、私たちが安心して暮らすためにも必要との視点も学んだ。
花の文化園は、大阪府の絶滅危惧種を守る活動もしている。自生地で存続が難しい植物を保護し、増殖し、元の自生地に戻す「野生復帰」も目指しているとのこと。ちなみに、大阪の絶滅危惧種247種、絶滅86種、準絶滅危惧種92種、情報不足23種とのこと。もう一つの役割は「地域野生植物保全拠点園」として、紀伊半島(大阪、奈良、和歌山、三重)の特定植物の保全を行っている。広大な地域だが、自生地調査を一人(森さん)で担っている、「絶滅危惧種は人材」との説明には驚かされた。講義の最後に、地域の植物に詳しい人からの、貴重な植物の情報が必要との窮状を訴えられた。
講義の合間には、樹木の葉の付き方、葉の形、肌触りなどで種類を特定(同定)する実習もあり、多くを学んだ講義であった。 午後からは、園内の展示室にある紀伊半島に自生するジュロウカンアオイ、ホロテンナンショウ、ホンゴウソウ、ウエマツソウの「生息域内保全」のパネルの前で、保全の苦労を聞き感銘した。その後、園内のガイドウォークをしていただいた。植栽された花・樹木、早春に咲くセリバオウレン、バイカオウレン、ユキワリイチゲなどのコーナーでは、説明に耳を傾ける人、じっと眺める人、写真を撮る人、それぞれの楽しみ方で園内を歩いた。暖かい日差しにも助けられ、楽しく、有意義な講座を終えた。 (M.A)
講座風景
春になると先ず咲くマンサク
紀伊半島に自生する絶滅危惧植物
この葉は何? このチャートを使えば分かります! 【木の葉の答え】
キンモクセイ
トキワマンサク
キャラボク センペルセコイア
左上:大阪府と和歌山県の県境でのみ自生するイズミカンアオイ 右上:ユキワリイチゲ 左下:セリバオウレン 右下:バイカオウレン
18期生 2月 4日講座報告
今日の講座は資料館2階の展示室の見学から始まった。ナウマンゾウ・キシワダワニ・モササウルスなど古代生物の標本を見ながら詳しく解説して頂いた。また、近辺の地層や地質のパネル、アンモナイトの化石などもあり、午後からの実習に期待が膨らむ。その後、資料館は工事中なので、座学と実習をする為に近くの公民館に移動した。
座学では、化石とは?・・「生き物の体の一部や生活のあとが地層の中に残されたもの」だと学び、よく知っている石のように堅い物ばかりではなく、ミイラ化された物や凍って保存された物、動物の足跡などもある事を知った。
午後からの実習は「化石クリーニング」。泥層の中にある化石を見つける作業だ。先生が準備した水漬けの割れた泥層をバットに取り、竹串・ピンセット・筆・ルーペなどを使って取り出す。目標は植物の葉・種・実などだが、湿った泥層は柔らかくて竹串で突いただけでもポロポロ割れる。そっと扱わないと、形を残したまま取り出すのは難しい!そんな中でも、「ナツツバキの実や!」、「イヌカラマツノの葉らしいよ!」などの声も上がり作業に力が入ってきます。とても小さい化石だけれど、古代の植物だと思うと重みを感じられますよね。
最後は保存方法を学び、紙に包みケースに入れてお持ち帰り。保存頑張って下さい!! (Y・S)
展示室のシンボルナウマンゾウ。大きいね!
水中恐竜モササウルスの下顎
左:キシワダワニ 右上:ナウマンゾウの歯 右下:アンモナイト
座学風景と実習風景
ルーペを使ったり素手で割ったり探し方いろいろです。
上:左イヌカラマツ葉 右ナツツバキ実 左下:イヌカラマツ葉 右下:イヌマンサク種子
18期生 1月28日講座報告
今日の講義の主な目的は「いろいろなタネと果実を知ろう」
内容は【動けない植物の移動方法*なぜ動かないとダメなのか*移動方法の多様性とタネ・果実の多様性*風で運ばれる*水で運ばれる*動物に運ばれる*自力でどうにかする】である。
先ずはタネと果実の違いは、果実は「子房(めしべの基部)」が成熟した部分でタネを包む殻や果肉のこと。タネは子房の中にある「胚珠」が成長、成熟したものである。
これをイチゴで説明すると私たちが食べている赤い部分はイチゴの茎が膨らんだ部分で偽の果実で、表面の粒々は種ではなく「痩果(そうか)」という果実で、この中に種子が入っている。リンゴもイチゴと同じで「花托(花の土台部分)」を食べていて芯として捨てている部分が果実でその中に種子がある。と説明を聞いて「えっ!」と驚きの声があがった。
風で運ばれる:種子は軽いものが多く葉、苞葉、翼、毛、種についている翼などで移動する。
水で運ばれる:水流や河川の氾濫で運ばれたり、雨粒などの水滴が当たり、種が飛ばされる。
動物に運ばれる:動物に付着する(棘や鉤や粘液質、泥などで)。動物に食べられアリに巣まで運ばれてアリが 不要な部分を捨てる。動物に貯蔵されて食べ残されてその場で発芽する等。
自力でどうにかする:果実や種子が自動的に弾き飛ばされる。その他振動散布や重力散布などがあるそうです。
午後はグループに分かれて長居植物園で実のついた植物や果実を採取してそれぞれ動く方法に分類した理由を発表。並べた植物を皆で囲んで発表者の説明と先生の説明で今日の聞いた講義を確認しました。採取した植物の中に先生も「珍しい」と言う植物もあり、「風で運ばれる」13種類 「水で運ばれる」3種類 「動物に運ばれる」16種類 「自力でどうにかする」3種類 合計35種類ありました。ちなみに「自力でどうにかする」はブラシノキ、イスノキ、タネツケバナでした。
動く方法が不明な植物はまだまだ多くあるそうなので散策の時に見た植物の動く方法を考えるのも楽しいかも! 今日は自然の楽しみ方を学んだ1日でした。(T・O)
本日は展示室から講座がスタート
今日の資料はスライドです。右下:ゴマ科の植物で動物に付着して移動するライオンゴロシ
左:フタゴヤシ(オオミヤシ)ヤシ科の植物で世界最大の種子 重力散布
発表を真剣に聞く受講生
先生からの質問にも答えます
18期生 12月3日講座報告
午前の講義は、「ミャクミャク」の目は何個ある?で始まった。鳥を知るのは観察が大切と、鳥類の特徴・見分けるコツを色々な側面で説明された。
①凄い「ものさしどり」:身近にいるスズメ・ムクドリ・キジバト・ハシボソガラスより大きいか・同じか・小 さいか。
②くちばしの形を見る。くちばしの形で食べ物が決まるので、見られる場所もわかる。
③歩き方も見てみよう。チョコチョコ歩き、ピョンピョン歩きなどを観察しよう。
④鳴き声も色々。日常的な鳴き声の「地鳴き」、繁殖期の「さえずり」。昔から鳴き声の特徴を「聞きなし」と表現し鳥に親しんできた。スマホで鳴き声を聞かせてもらい、楽しんだ。
⑤幼鳥・成鳥で羽の色が変わる、夏と冬でも色が変わるなど、難しいこともある。
などの説明の後、双眼鏡の使い方、図鑑の紹介、野鳥観察の注意事項で午前の部を終えた。
午後は大泉緑地に移動した。大泉池に着くとすぐに講師が空を見上げ、「オオタカが飛んでます」で観察会が始まった。講師より、池をゆっくりと見ることを勧められ、「よく潜っている鳥、潜らない鳥がいます。それぞれの鳥の行動の特徴をよく観察しましょう。」と30分程水面の野鳥を観察した。その後、潜らないのはヒドリガモ・ハシビロガモ、潜る鳥の大きいのはホシハジロ、小さいのはカイツブリとの説明があった。
それから落ち葉を踏みながら林の中に入り観察を続けた。鳥は見つからなかったが、講師が指さす木の上に小さな穴があり、キツツキの一種コゲラの巣の跡との説明があった。その後、別の池に移動し、よく泳ぐヒドリガモと比べるともたもたと泳ぐ鳥を観察した。この鳥はオオバンと言ってカモとは別の種との説明があった。この池でもじっくり観察の時間をとり、オオバン、バン、コガモなどを観察した。再度、林の中を歩き、講師が木の上を差し「ツグミがいます」との声で皆が見上げた。見つけた人、見つけられなかった人がいた。「ツグミは今は木に実があるので木の上にいるが、もう少しして木の実が地面に落ちると地面を歩き回ります」との説明を聞きながら、観察会を終えた。
午前の講義、午後の観察会とも、「鳥類入門」講座にふさわしく、分かりやすく、野鳥観察に興味を持てる知識を得ることができた講座であった。
最後に、講座スタッフ(野鳥部会員)が望遠カメラで撮った写真を添付します。(M.A)
講座の状況
視線の先には、カワウ・ヒドリガモ・カイツブリなど
木の上のツグミは何処に?
上:オオバン 左:頭上のトビ 右:コガモのメス
枯れ木に作ったコゲラの巣穴
18期生 11月26日講座報告
昨日の雨が上がり、薄曇りの奈良県庁前で説明を受け、観察会が始まった。今回は前年とは変わってコースを北エリア中心に巡るそうだ。先ずは歩道脇の桜の葉の観察。しかし人や自転車等が傍を通るのが気にかかり、早々と次に移動する。
しばらく歩くと最初の巨樹イチョウが目の前に現れた。黄葉が絨毯の様に広がり、頭上からはヒラヒラ舞い落ちる葉がとても綺麗で幸せな気分になった。「幹を触ってごらん」の先生の声に、手のひらを当てるとしっとりとして温かさが伝わり生命力の強さを感じた。
その後エノキ、スダジイ、ツバキ、イロハモミジ、イヌシデ、センダン等を観察しながらアラカシの木の下に。この木の下で輪になって眺めると、枝は高い所からしか出ていない。何故?下の枝は鹿の食害でこの姿になった聞き、なるほど納得だ。
東大寺近くの鐘楼のある場所で昼食を済ませ、杉の巨樹の観察。幹周りを計測すると5.38mこの近くでは1番大きいそうだ。ムクロジの観察では複葉の葉の説明を受けて丸い実を受け取る。中の種は数珠に使われ、皮は石鹸代わりになるそうだ。ここでペットボトルを使って石鹸の実験。水とムクロジの皮を入れて振ると泡立ってくる。面白い!液体洗剤の出来上がりです。
大きなムクノキやセンダン等を観察しながら最後は東屋での言葉遊び。配られた文字カードで作られた文は?「晴の日には葉をひろげ」「雨の日には根をのばし」「曇の日には枝をのばし」の三つだった。この言葉のように、休むことなく一生懸命生きている巨樹達に元気を貰い、秋色の奈良公園での観察会は無事終了。お疲れ様でした。 (Y.S)
黄葉の絨毯の上は人も鹿も気持ち良さそう!
上:幹に手をあてて!これって温かいのなかな? 下:この辺りを測るのですか? 3.31mです。