18期生 4月 15日講座報告
本日は曇り空の中、JR北信太駅に集合し、「信太の森ふるさと館」向かった。「ふるさと館」では田丸講師と相談し、午前中に屋外の観察会、午後に座学とし、早速「惣ヶ池」に向かって出発した。途中、「惣ヶ池遺跡」の碑がある「惣ヶ池公園」では、この地帯は「信太千塚古墳」があり、古い時代からの言い伝えが残されていること、「信太山」という山は無く、一帯の呼び名であることなどの説明があった。
平安時代に作られた人工池「惣ヶ池」に着くと、アケビの花、カラスノエンドウ・スズメノエンドウ・カスマグサ、この地帯が洪積台地であることを示すヒメウズ、古くは海岸地帯であったことを示すウバメガシなどの説明があった。エノキ、ムク、コナラなどの雑木林を抜けると「惣ヶ池湿地」着いた。
「惣ヶ池湿地」は、1998年頃から整備された大阪府下唯一の湿地、貴重な動植物が生息する、都市に近い湿地、などの説明があった。新しく造られた木道から、絶滅危惧種のコバナノワレモコウを観察した。周辺ではゼンマイ、山ツツジ、スミレなどを観察した。圧巻は湿地から少し上がった斜面に群生する山ツツジ。自生しているツツジ林の下草を刈るなど保護活動をしていると話された。整備中の「信太山丘陵里山自然公園」の木造の管理棟を見学し、「ふるさと館」へ戻った。
午後の座学では、午前中に歩いた「信太山丘陵」の地形、そこで営まれてきた古代からの歴史、丘陵・湿地の自然保護活動の経緯など熱い説明を聞いた。里山自然公園に認定されても、その自然を守るためには多大な人の力が必要なことを理解した。また、里山自然公園の実現にはまだ道半ばであるが、若い人の参画の機運もあるとの説明に、希望を感じた。続いて紹介された「惣ヶ池湿地」の春・夏・秋・冬のスライドは「きれい!」「かわいい!」と楽しんだ。
講座を終え、帰り際に「ふるさと館」の職員さんにサクラソウの苗をプレゼントされ、田丸講師、職員さん感謝しながら会場を後にした。 (M.A)
惣ヶ池湿地(惣ヶ池の上流に位置する) 木道からコバナノワレモコウを観察(花は秋とのこと)
左上:アケビの花 右上:新緑のコナラの林は気持ちが良い 右下:満開の山ツツジを観察 左下:お目当ては紫色のスミレ
ウグイスの巣がありました(今は空き家)
この一帯は「ツツジの丘」と呼ばれる
絶滅危惧種のサギソウ(夏)
花が咲いたコバナノワレモコウ(夏〜秋)
18期生 4月 1日講座報告
ネイチャーフォトとはカメラを用いて自然を撮影した物で、今日はカメラの仕組みやマクロ撮影の方法などを学びます。一般的には一眼レフカメラにマクロレンズを用いますが、最近はスマホカメラの性能が向上して一万画素以上の物もあるそうです。
先ずは先生の歴代カメラの紹介から今お使いのカメラまでを見せて頂き、撮影時の手作り小道具などの映像を交えながら講義は始まりました。映像ではアケボノソウの蜜腺に止まるアリの姿や、卵を抱いているエサキモンキツノカメムシなどの接写写真が可愛くて、また小さな粘菌の写真や動画での粘菌の変形体が移動している姿に驚きました。
最初の実習は、持参したカメラやスマホを使って10円玉や千円札の細部を写す練習です。レンズの前にルーペを付けて写すのですが、最近のスマホは10倍どころか30倍ズームの物もありルーペ無しでも簡単に細部の写真が撮れていました。凄い!
午後からの屋外での観察は雨のため中止になったので、外から採ってきた草花を対象に接写やマクロ撮影の撮影会です。先生には一人一人丁寧に指導して頂き、中には持参したカメラの使い方の質問をする光景も見られました。
その後は先生のお宝動画鑑賞会です。交尾中のビロードハマキ、クビアカツヤカミキリの戦い、など普段見られない映像がいっぱい!
レンズを通しての小さな虫たちの世界。私達も撮れるかも?頑張りましょう! (Y・S)
座学風景
上:ツノホコリを食べるカタツムリ 下:粘菌の変形体
上:クビアカツヤカミキリの戦い
左下:卵を抱いているエサキモンキツノカメムシ
右下:交尾中のビロードハマキ・雄の中に雌が入っている
撮影会風景
18期生 2月18日講座報告
本日の講座は、大阪府立花の文化園に集合。全員そろってゲートをくぐると、パンジー・ビオラなど色とりどりの花が迎えてくれた。準備された研修室に入り講座が始まった。
植物園の役割は、植物の多様性の保全、絶滅危惧植物の域外保全、種子の保存など。多様性の保全は自生している場所での保全(生息域内保全)は非常に困難になり、植物園などに移植して保全(生息域外保全)をするようにしているが、栽培技術の保持・継承が必要とされるとのこと。また種子を保存する技術・設備を持つのは東京の新宿御苑と沖縄の美ら島の2か所との説明には驚いた。植物の多様性は、水環境、資源の提供、気候変動の緩和、精神的な癒し効果など、私たちが安心して暮らすためにも必要との視点も学んだ。
花の文化園は、大阪府の絶滅危惧種を守る活動もしている。自生地で存続が難しい植物を保護し、増殖し、元の自生地に戻す「野生復帰」も目指しているとのこと。ちなみに、大阪の絶滅危惧種247種、絶滅86種、準絶滅危惧種92種、情報不足23種とのこと。もう一つの役割は「地域野生植物保全拠点園」として、紀伊半島(大阪、奈良、和歌山、三重)の特定植物の保全を行っている。広大な地域だが、自生地調査を一人(森さん)で担っている、「絶滅危惧種は人材」との説明には驚かされた。講義の最後に、地域の植物に詳しい人からの、貴重な植物の情報が必要との窮状を訴えられた。
講義の合間には、樹木の葉の付き方、葉の形、肌触りなどで種類を特定(同定)する実習もあり、多くを学んだ講義であった。 午後からは、園内の展示室にある紀伊半島に自生するジュロウカンアオイ、ホロテンナンショウ、ホンゴウソウ、ウエマツソウの「生息域内保全」のパネルの前で、保全の苦労を聞き感銘した。その後、園内のガイドウォークをしていただいた。植栽された花・樹木、早春に咲くセリバオウレン、バイカオウレン、ユキワリイチゲなどのコーナーでは、説明に耳を傾ける人、じっと眺める人、写真を撮る人、それぞれの楽しみ方で園内を歩いた。暖かい日差しにも助けられ、楽しく、有意義な講座を終えた。 (M.A)
講座風景
春になると先ず咲くマンサク
紀伊半島に自生する絶滅危惧植物
この葉は何? このチャートを使えば分かります! 【木の葉の答え】
キンモクセイ
トキワマンサク
キャラボク センペルセコイア
左上:大阪府と和歌山県の県境でのみ自生するイズミカンアオイ 右上:ユキワリイチゲ 左下:セリバオウレン 右下:バイカオウレン
18期生 2月 4日講座報告
今日の講座は資料館2階の展示室の見学から始まった。ナウマンゾウ・キシワダワニ・モササウルスなど古代生物の標本を見ながら詳しく解説して頂いた。また、近辺の地層や地質のパネル、アンモナイトの化石などもあり、午後からの実習に期待が膨らむ。その後、資料館は工事中なので、座学と実習をする為に近くの公民館に移動した。
座学では、化石とは?・・「生き物の体の一部や生活のあとが地層の中に残されたもの」だと学び、よく知っている石のように堅い物ばかりではなく、ミイラ化された物や凍って保存された物、動物の足跡などもある事を知った。
午後からの実習は「化石クリーニング」。泥層の中にある化石を見つける作業だ。先生が準備した水漬けの割れた泥層をバットに取り、竹串・ピンセット・筆・ルーペなどを使って取り出す。目標は植物の葉・種・実などだが、湿った泥層は柔らかくて竹串で突いただけでもポロポロ割れる。そっと扱わないと、形を残したまま取り出すのは難しい!そんな中でも、「ナツツバキの実や!」、「イヌカラマツノの葉らしいよ!」などの声も上がり作業に力が入ってきます。とても小さい化石だけれど、古代の植物だと思うと重みを感じられますよね。
最後は保存方法を学び、紙に包みケースに入れてお持ち帰り。保存頑張って下さい!! (Y・S)
展示室のシンボルナウマンゾウ。大きいね!
水中恐竜モササウルスの下顎
左:キシワダワニ 右上:ナウマンゾウの歯 右下:アンモナイト
座学風景と実習風景
ルーペを使ったり素手で割ったり探し方いろいろです。
上:左イヌカラマツ葉 右ナツツバキ実 左下:イヌカラマツ葉 右下:イヌマンサク種子
18期生 1月28日講座報告
今日の講義の主な目的は「いろいろなタネと果実を知ろう」
内容は【動けない植物の移動方法*なぜ動かないとダメなのか*移動方法の多様性とタネ・果実の多様性*風で運ばれる*水で運ばれる*動物に運ばれる*自力でどうにかする】である。
先ずはタネと果実の違いは、果実は「子房(めしべの基部)」が成熟した部分でタネを包む殻や果肉のこと。タネは子房の中にある「胚珠」が成長、成熟したものである。
これをイチゴで説明すると私たちが食べている赤い部分はイチゴの茎が膨らんだ部分で偽の果実で、表面の粒々は種ではなく「痩果(そうか)」という果実で、この中に種子が入っている。リンゴもイチゴと同じで「花托(花の土台部分)」を食べていて芯として捨てている部分が果実でその中に種子がある。と説明を聞いて「えっ!」と驚きの声があがった。
風で運ばれる:種子は軽いものが多く葉、苞葉、翼、毛、種についている翼などで移動する。
水で運ばれる:水流や河川の氾濫で運ばれたり、雨粒などの水滴が当たり、種が飛ばされる。
動物に運ばれる:動物に付着する(棘や鉤や粘液質、泥などで)。動物に食べられアリに巣まで運ばれてアリが 不要な部分を捨てる。動物に貯蔵されて食べ残されてその場で発芽する等。
自力でどうにかする:果実や種子が自動的に弾き飛ばされる。その他振動散布や重力散布などがあるそうです。
午後はグループに分かれて長居植物園で実のついた植物や果実を採取してそれぞれ動く方法に分類した理由を発表。並べた植物を皆で囲んで発表者の説明と先生の説明で今日の聞いた講義を確認しました。採取した植物の中に先生も「珍しい」と言う植物もあり、「風で運ばれる」13種類 「水で運ばれる」3種類 「動物に運ばれる」16種類 「自力でどうにかする」3種類 合計35種類ありました。ちなみに「自力でどうにかする」はブラシノキ、イスノキ、タネツケバナでした。
動く方法が不明な植物はまだまだ多くあるそうなので散策の時に見た植物の動く方法を考えるのも楽しいかも! 今日は自然の楽しみ方を学んだ1日でした。(T・O)
本日は展示室から講座がスタート
今日の資料はスライドです。右下:ゴマ科の植物で動物に付着して移動するライオンゴロシ
左:フタゴヤシ(オオミヤシ)ヤシ科の植物で世界最大の種子 重力散布
発表を真剣に聞く受講生
先生からの質問にも答えます