18期生 9月 16日 講座報告
今日の講座はウミホタルの観察です。ウミホタルは夜行性の動物プランクトンで日中は砂泥の中に隠れて過ごし夜になると砂から出て活発に活動をしますので、ウミホタルの採取と青白く発光するのを観察するのは日没後、暗くなってからです。
先ずは、全員で持参したペットボトルや紐、重り、ビニールテープ、餌などでウミホタルのトラップ作り。スムーズに作業が進む人、手間取る人など工作の授業と同様にワイワイ!ガヤガヤ!そしてトラップが完成しました。(出来栄えは写真を参照)
次にウミホタルの構造や生態について講義して頂いた。
卵は海中に直接産み落とされずに母親の殻の中で保護されながら脱皮をして海へ出ていく。卵は1度に30~40個を産み寿命は6か月程度。雑食性で魚などの死骸を食べる。最大の特徴は発光物質を口の近くにある上唇腺から放出して青紫色に体外(細胞外)で発光する。理由は①主に身の危険を感じた時:魚などの捕食者に襲われた時は強烈に発光して捕食者から逃げるため。②求愛のための発光の二つである。
暗くなる前に採取場所の青少年海洋センターの浮橋へ移動して自作のトラップを海へ沈めてウミホタルが入るのを期待しながらワクワク、ソワソワ。先生が「沈める時間は長い方がウミホタルはたくさん採れる」と話していたのに、待ちきれずに10分程で引き上げて見ても空振りが多い?引き上げて見ただけではウミホタルがいても光りません。そうです刺激を与えないと発光しません。トラップを振ったり、海水をまいて踏んでみたりすると綺麗な青白い発光を見ることが出来きて、あちらこちらで「きれい!」と感動の声が上がりました。今夜は雨のため海水温が低くなってウミホタルの活動が抑えられたようで、数は少なかったが初めて見たウミホタルの発光が印象に残る素敵なnight講座でした。(T・O)
ウミホタルのトラップ作り。上手く出来たようです。
ウミホタルとは?座学風景です。
薄暗い中での実習、仕掛けを沈めてウミホタルを待っています。
指先で光るウミホタル。
18期生 7月 22日 講座報告
今回は滋賀と岐阜の県境に位置する標高1,377メートル「花の百名山」の伊吹山で高山植物観察と醒ヶ井の梅花藻鑑賞です。
伊吹山には約1,300種類の多様な植物があり「高山植物と薬草の宝庫」であり、古事記や日本書紀にも登場し日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の伝説が残る山で積雪11m82㎝を記録し世界記録としてギネスに認定されている近畿・東海地方においてトップクラスの人気がある山です。
2班に分かれて、山頂までお花畑が広がって美しい西ルートをガイドさんの解説を聞きながら山頂へ。近年、シカの食害や豪雨災害などで植物が大きく減少していた伊吹山ですが、再生への取り組みのお陰で今年は植物が回復してきていました。
ルリトラノオ(葉は対生)とクガイソウ(葉は輪生)の違い、ホタルブクロ(がく片上に反り返る)とヤマホタルブクロ(がく片の間は丸くふくらむ)の違い。シモツケ(木本)でシモツケソウ(草本)。イブキフウロは花びらの先が3つに分かれている、などなど詳しく解説して頂いたが頭の中が混乱状態。私は名前や特徴を覚えるのは二の次にして景色や自然を満喫しました。ガイドの方から「夏だけでなく春や秋もいろんな植物を楽しめるのでまた来てください」とのお声が有りました。
観察終了後は醒ヶ井へ移動して梅花藻を鑑賞しました。7月下旬から見頃になるが花は小さく数も少ないようで少し期待外れだったかな。今日は8時に集合して19時半頃解散と長時間の講座となりましたが無事に終了しました。お疲れ様でした。(T・O)
西登山道コースで山頂へ
ガイドさんからシモツケソウ群落の説明を
山頂で記念写真 左上:クガイソウ 右下:ルリトラノオ
全員の笑顔写真とコオニユリとイブキフウロ
醒ヶ井の夏の風物詩 梅花藻
18期生 7月 8日 講座報告
今回は「きしわだ自然資料館」へ行き、講義・実習・見学の多彩な講座を行った。
最初は「大阪湾の生き物から見る環境と生物多様性」という講義を柏尾講師から受けた。大きなテーマのため何かに焦点を当てて話したいとして、なんと『ウミウシ』が取り上げられた。6月にウミウシ観察を体験したので、偶然に驚いた。「イズミヨツマタミノウミウシ」など次々と紹介されるウミウシは「イズミ・・・」という名前のものが多い。
ウミウシ研究は1890年に大阪湾で始まり、日本で発見されたウミウシ約1300種だが、150種は大阪湾で見つかったとのこと。それで「イズミ」と付くのが多いのかと納得。大阪湾は人口護岸、砂浜・干潟、岩礁、深いところという多様な環境のためウミウシ類の多様性が見られるとのこと。最後に最近捕獲したという「アオミノウミウシ」という美しい(?)・かわいい(?)姿を観察した。カツオノエボシという猛毒をもつクラゲを食し、その毒を外敵から身を守るため身体に取り込むとの説明があった。自然界はなんと不思議なことが多いことか‼
午後からは渡邊講師の指導で「チリメンモンスター」という実習をした。「チリメン」とか「シラス」という商品名で売られているカタクチイワシの稚魚を捕る時に、海面の上の方に浮遊している小さな生き物が網に掛かる。どんな生き物がいるかを調べると生態系が分かるとのこと。精製していない前のチリメンに含まれる小さな生き物の種類の説明を受け、資料(材料)を配られ、カタクチイワシ以外の生き物を取り出した。それらを「魚のなかま」「エビ・イカのなかま」「タコ・イカのなかま」「その他」に分かれた台紙に貼り付けて、出来上がり。海の中の生き物の多様性を知ることができた。
館内の見学会も行った。1階の展示室には里山・河川・海(大阪湾)・ウミウシなど岸和田市近郊の生き物を見ることが出来た。2階の展示室は最近「種」が特定された「プログナソドン」(モサザウルスの一種)の展示が充実していた。この恐竜は岸和田市蕎原(そぶら)で見つかったもので、説明に力が入っていた。3階は多数の動物のはく製が展示されている。巨大なホッキョクグマ・ヒグマ、里山のイノシシ・シカ、多くの野鳥等々。これらの展示物は岸和田市に住む個人からの寄贈とのこと。自然保護の必要性を訴える資料として資料館として大切に保存している、との説明を受けた。多くのことを学んだ講座であった。 (M.A)
ウミウシの講義
生きているアオミノウミウシ2匹。少し姿が違いますね。
チリメン(カタクチイワシ)な中から、モンスターを取り出す
出来上がったチリモン・コレクション
プログナソドンの説明を聞く(2階展示室)
3階展示室の剥製
18期生 6月24日 講座報告
今日は普段馴染みが薄いシダ類の講座である。
「シダ(羊歯)」と言ったらどんなシダが浮かびますか?「ワラビ」「ゼンマイ」「クサソテツ(コゴミ)」「ウラジロ」「コシダ」などですが、日本には約700種類以上有るそうです。特徴は種子を作らずに胞子で増え、根・茎・葉の区別があり維管束(水分や養分を運ぶための管)を持っている点です。
はい前置きはここまでとして、講座は雨を避けようと野外でのシダ観察からスタートしたのですが、思惑が外れて雨中の観察となった。しかし先生の熱のこもった説明と、濡れた鮮やかな緑の葉の表や裏の胞子を見てシダへの関心度が少しアップ。
昼からの講義では説明付きの写真資料を使って解説を聞いて、それから見本のシダでそれぞれのシダの特徴を確かめました。葉の裏の胞子を拡大して観察するのは新しい世界が広がります。今日はベニシダ・トウゴクシダ・サイゴクベニシダ・エンシュウベニシダ・オオイタチシダ・ヤマイタチシダ・コシダ・ウラジロ・イノモトソウ・オオバイノモトソウ・クマワラビなど約15種のシダを解説頂いたが理解するのは難しかった。シダは雑種が出来るので専門家でも識別に苦戦するそうです。
「シダを知るには最初から図鑑で調べるよりは、まず何回もシダをよく観察し目を肥やして自分なりの鑑定力をつけるのが大事です」と先生からのアドバイスです。
まずは散策の途中などでシダを見つけたら観察することから始めましょう。(T・O)
講座風景 雨に負けずにシダ観察
エンシュウベニシダの表・裏 シダとカタツムリ ノキシノブ
コシダはどれかな!
サイゴクベニシダは分かりますか?