大阪シニア自然カレッジ

18期生講座報告

18期生 10月 7日 講座報告

開催2026年 10月 7日 (水)  快晴
講座名こだわりの草木染
講師水谷 道子先生 (水谷草木染)
場所水谷草木染研究所・高松塚壁画館・高松塚古墳

 例年使っている講座会場が工事中のため、今回は先生の工房で講座を行うことになりました。
建物に入ると、壁面いっぱいにサンプルが掛けられていて、鮮やかな色合いの布がとても素敵です。
水谷先生は古代の手法での草木染めをされており、身近な植物の葉・茎・根・実等を刻んだり炊いたりして布に染色されています。
 配られたビッグサイズのハンカチを前に、模様の付け方・染色素材と発色の付いてのレクチャーを受け、同じ模様の人達でのグループ分けをして作業が始まりました。三角形や四角形や紡錘形に布を折り折りたたみ、染めない部分を平板や輪ゴムを使って絞めていきます。この時色滲みが無いようにきつく絞めることがコツだそうです。
 屋外には染料が準備されています。アカネの赤色・玉ねぎの金色・セイタカアワダチソウの黄色・ビワのピンク色・スオウの紫色・栗イガの茶色等が鍋で煮込まれています。布をつけ込んだりお玉で染料をかけたりして、折り込んだ内部にまで染み込むようしっかりとかけていきます。次の色に入れる前には水洗いをしてから次の染料に漬けます。最後は絞めていた道具を外して水洗いして完成。仕上がった作品を手に笑顔で記念撮影です。

 午後はバスで高松塚古墳に移動。高松塚壁画館では担当者の方にガイドをお願いして、壁画模写や副葬品のレプリカなどを見ながら詳しく説明して頂きました。すぐ傍の高松塚古墳に行こうと外に出ると、女子中学生の団体が次々古墳に向かっていました。混雑を避けるため今回は下から眺めるだけにして終了しました。
 古代の草木染めと古墳見学、古の風を感じた一日でした。    (S・Y)

工房の中、講座が始まります。
布折りの手順の説明
染める前の布の状態と仕上がり模様
グループごとで折り方が違います。
お鍋に漬けて染めています。じっくり漬けないと色が入りません。
高松塚壁画館での見学と外観。道から見上げた高松塚古墳の外観です。
出来上がり上々!綺麗ですね!!
サンプル以上の出来栄え、素敵です!!

18期生 9月 30日 講座報告

開催2026年 9月 30日 (水)  曇り 
講座名粘菌観察
講師川上 新一 先生(和歌山県立自然博物館)
場所ノバティホール・烏帽子形公園(河内長野市)

 午前の座学では「粘菌とは?」の話から始まりました。粘菌は変形菌とも呼ばれ、「菌」という名がついていますが菌類でも動物でも植物でもなく、アメーバ動物の一種とされています。世界で1,000種ほど、日本では600種ほど確認されています。
 粘菌のライフサイクルは、胞子➔発芽➔粘菌アメーバ➔遊走子➔接合子➔小さな変形体➔変形体➔子実体形成➔子実体、となり、今回は変形体や子実体を観察するのが目的です。

 今日のフィールド烏帽子形公園は離れている為、座学は軽く予習程度で済ませてフィールドに移動し粘菌探しが始まりました。駐車場近くの広場には朽ち木や積もった落ち葉等も多く、あちこちから先生を呼ぶ声が聞こえます。「これ、違いますか?」「う~ん?これはキノコです」「残念、菌類ですね!」など、なかなか見つける事が出来ません。そんな中「おめでとう!これはシロウツボホコリの未熟子実体のようですね。」との先生の声に歓声が沸き、次々写真を撮る姿が見られました。その後も粘菌探しは続いたのですが、成果は変形体らしき物とシロウツボホコリの2種に留まりました。

昼食後は映像を見ながら、いろいろな種類の特徴や見分け方などの詳しい説明をして頂きました。また先生持参の標本を、顕微鏡を使っての観察もあり、今日の収穫シロウツボホコリと変形体も観察出来て楽しい時間でした。粘菌の観察に最適な季節は梅雨時から夏が良いようで、次回は季節を変えてカラフルな粘菌に会いに行きたいと思っています。    (S・Y)

現地の朽ち木についたシロウツボホコリの未熟子実体➔➔
持ち帰ったシロウツボホコリ
粘菌探し
顕微鏡での観察・ヘビヌカホコリの標本
持ち帰った変形体らしき物、薄い灰色の生物見えますか?
粘菌座学風景

18期生 9月 16日 講座報告

開催2026年 9月 16日 (水) 雨のち曇り  
講座名「ウミホタル観察」
講師山田浩二先生  (貝塚市立自然遊学館)
場所淡輪公民館・せんなん里海公園(岬町)

 今日の講座はウミホタルの観察です。ウミホタルは夜行性の動物プランクトンで日中は砂泥の中に隠れて過ごし夜になると砂から出て活発に活動をしますので、ウミホタルの採取と青白く発光するのを観察するのは日没後、暗くなってからです。
 先ずは、全員で持参したペットボトルや紐、重り、ビニールテープ、餌などでウミホタルのトラップ作り。スムーズに作業が進む人、手間取る人など工作の授業と同様にワイワイ!ガヤガヤ!そしてトラップが完成しました。(出来栄えは写真を参照)

次にウミホタルの構造や生態について講義して頂いた。
 卵は海中に直接産み落とされずに母親の殻の中で保護されながら脱皮をして海へ出ていく。卵は1度に30~40個を産み寿命は6か月程度。雑食性で魚などの死骸を食べる。最大の特徴は発光物質を口の近くにある上唇腺から放出して青紫色に体外(細胞外)で発光する。理由は①主に身の危険を感じた時:魚などの捕食者に襲われた時は強烈に発光して捕食者から逃げるため。②求愛のための発光の二つである。

 暗くなる前に採取場所の青少年海洋センターの浮橋へ移動して自作のトラップを海へ沈めてウミホタルが入るのを期待しながらワクワク、ソワソワ。先生が「沈める時間は長い方がウミホタルはたくさん採れる」と話していたのに、待ちきれずに10分程で引き上げて見ても空振りが多い?引き上げて見ただけではウミホタルがいても光りません。そうです刺激を与えないと発光しません。トラップを振ったり、海水をまいて踏んでみたりすると綺麗な青白い発光を見ることが出来きて、あちらこちらで「きれい!」と感動の声が上がりました。今夜は雨のため海水温が低くなってウミホタルの活動が抑えられたようで、数は少なかったが初めて見たウミホタルの発光が印象に残る素敵なnight講座でした。(T・O)

ウミホタルのトラップ作り。上手く出来たようです。
ウミホタルとは?座学風景です。
薄暗い中での実習、仕掛けを沈めてウミホタルを待っています。
指先で光るウミホタル。

18期生 9月 2日 講座報告

開催2026年 9月 2日 (水)  晴れのち曇り  
講座名外来種問題について
講師大門  聖 先生
場所堺市立栂文化会館・西原公園 (堺市) 

 座学では最初のテーマ「外来生物について」から始まった。外来生物とは本来その土地にいなかったのに、人の手によって別の地域から運ばれてきた生き物の事で、植物・動物・昆虫などが含まれる。外国からやってきたものは2200種以上、現在も増加中で殆どは植物が占めているそうだ。
 「なぜ外来生物がダメなのか」
① 外来生物が増えることにより、在来種との競合や捕食により生物多様性が失われること(ソウシチョウ・カダヤシなど)
②農作物や林業、水産業への被害など経済損失も大きいとされていること。(クビアカツヤカミキリ・ブルーギルなど)
③アレルギーや毒など人の健康に影響をもたらす種もいること(セイタカアワダチソウやセアカゴケグモ)などがある。
 「被害を防ぐには」
 国には外来生物法という法律があり特定外来生物の持ち込みに対しての規制を行っているが、侵入・定着した場合は防除活動によって被害を防ぐ必要があるそうだ。私達でも出来る被害予防の三原則は、入れない・捨てない・拡げないこと!正しい知識を身につけ、命を尊びながら責任を持って適切に管理・防除をしていくことが大切だそうだ。
「常に身近な自然に興味を持つことが大事です。」との先生の言葉に胸を打たれた。  

午後は公園での観察。建物を出てすぐ傍の側溝でセアカゴケグモを発見。巣は枯れ葉に紛れて分かりにくい!こんな近くに危険な生物がいることに驚いた。その後セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシが付いたセイタカアワダチソウやワルナスビなどの外来生物も観察できた。
暑い公園での観察は早めに切り上げ、今日の講座は終了した。先生の経験を交えた解説が、とても分かりやすく楽しい時間だった。先生感謝です!     (S・Y)        

座学風景
シタベニハゴロモ(外来生物)を先生の標本でかんさつしています。
左:タイワンウチワヤンマ (もともと台湾、中国南部に分布していて北上してきた侵入種)
右上:セアカゴケグモ(特定外来生物)
右下:ウスバキトンボ(世界の熱帯や亜熱帯に広く分布していて日本には春から夏にかけて渡ってくる。寒さに弱く冬を越すことなく殆どが死滅する。自力で移動するので外来種ではありません。)
上:ワルナスビ(外来生物)
下:外来種昆虫捜索中??

18期生 7月 22日 講座報告

開催2026年7月 8日(水) 快晴   
講座名高山植物観察と梅花藻鑑賞
講師伊吹山もりびとの会 湯浅先生・冨岡先生
場所伊吹山・醒ヶ井(米原市) 

 今回は滋賀と岐阜の県境に位置する標高1,377メートル「花の百名山」の伊吹山で高山植物観察と醒ヶ井の梅花藻鑑賞です。

 伊吹山には約1,300種類の多様な植物があり「高山植物と薬草の宝庫」であり、古事記や日本書紀にも登場し日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の伝説が残る山で積雪11m82㎝を記録し世界記録としてギネスに認定されている近畿・東海地方においてトップクラスの人気がある山です。
 2班に分かれて、山頂までお花畑が広がって美しい西ルートをガイドさんの解説を聞きながら山頂へ。近年、シカの食害や豪雨災害などで植物が大きく減少していた伊吹山ですが、再生への取り組みのお陰で今年は植物が回復してきていました。
 ルリトラノオ(葉は対生)とクガイソウ(葉は輪生)の違い、ホタルブクロ(がく片上に反り返る)とヤマホタルブクロ(がく片の間は丸くふくらむ)の違い。シモツケ(木本)でシモツケソウ(草本)。イブキフウロは花びらの先が3つに分かれている、などなど詳しく解説して頂いたが頭の中が混乱状態。私は名前や特徴を覚えるのは二の次にして景色や自然を満喫しました。ガイドの方から「夏だけでなく春や秋もいろんな植物を楽しめるのでまた来てください」とのお声が有りました。

 観察終了後は醒ヶ井へ移動して梅花藻を鑑賞しました。7月下旬から見頃になるが花は小さく数も少ないようで少し期待外れだったかな。今日は8時に集合して19時半頃解散と長時間の講座となりましたが無事に終了しました。お疲れ様でした。(T・O)

西登山道コースで山頂へ
 ガイドさんからシモツケソウ群落の説明を
山頂で記念写真 左上:クガイソウ 右下:ルリトラノオ
全員の笑顔写真とコオニユリとイブキフウロ
醒ヶ井の夏の風物詩 梅花藻

18期生 7月 8日 講座報告

開催2026年7月 8日(水) 晴   
講座名大阪湾の魚
講師柏尾 翔  先生(きしわだ自然資料館学芸員)
渡邊 克典 先生(きしわだ自然資料館アドバイザー)
場所きしわだ自然資料館 (岸和田市) 

 今回は「きしわだ自然資料館」へ行き、講義・実習・見学の多彩な講座を行った。

 最初は「大阪湾の生き物から見る環境と生物多様性」という講義を柏尾講師から受けた。大きなテーマのため何かに焦点を当てて話したいとして、なんと『ウミウシ』が取り上げられた。6月にウミウシ観察を体験したので、偶然に驚いた。「イズミヨツマタミノウミウシ」など次々と紹介されるウミウシは「イズミ・・・」という名前のものが多い。
 ウミウシ研究は1890年に大阪湾で始まり、日本で発見されたウミウシ約1300種だが、150種は大阪湾で見つかったとのこと。それで「イズミ」と付くのが多いのかと納得。大阪湾は人口護岸、砂浜・干潟、岩礁、深いところという多様な環境のためウミウシ類の多様性が見られるとのこと。最後に最近捕獲したという「アオミノウミウシ」という美しい(?)・かわいい(?)姿を観察した。カツオノエボシという猛毒をもつクラゲを食し、その毒を外敵から身を守るため身体に取り込むとの説明があった。自然界はなんと不思議なことが多いことか‼

午後からは渡邊講師の指導で「チリメンモンスター」という実習をした。「チリメン」とか「シラス」という商品名で売られているカタクチイワシの稚魚を捕る時に、海面の上の方に浮遊している小さな生き物が網に掛かる。どんな生き物がいるかを調べると生態系が分かるとのこと。精製していない前のチリメンに含まれる小さな生き物の種類の説明を受け、資料(材料)を配られ、カタクチイワシ以外の生き物を取り出した。それらを「魚のなかま」「エビ・イカのなかま」「タコ・イカのなかま」「その他」に分かれた台紙に貼り付けて、出来上がり。海の中の生き物の多様性を知ることができた。

 館内の見学会も行った。1階の展示室には里山・河川・海(大阪湾)・ウミウシなど岸和田市近郊の生き物を見ることが出来た。2階の展示室は最近「種」が特定された「プログナソドン」(モサザウルスの一種)の展示が充実していた。この恐竜は岸和田市蕎原(そぶら)で見つかったもので、説明に力が入っていた。3階は多数の動物のはく製が展示されている。巨大なホッキョクグマ・ヒグマ、里山のイノシシ・シカ、多くの野鳥等々。これらの展示物は岸和田市に住む個人からの寄贈とのこと。自然保護の必要性を訴える資料として資料館として大切に保存している、との説明を受けた。多くのことを学んだ講座であった。  (M.A)

ウミウシの講義
生きているアオミノウミウシ2匹。少し姿が違いますね。
チリメン(カタクチイワシ)な中から、モンスターを取り出す
出来上がったチリモン・コレクション
プログナソドンの説明を聞く(2階展示室) 3階展示室の剥製

18期生 7月 1日 講座報告

開催2026年7月 1日(水) 曇りのち雨   
講座名薬用植物観察
講師施設担当者
場所山科植物資料館(京都市山科区) 

 本日は、京都市山科区にある日本新薬山科植物資料館にて「薬用植物観察」の講座が行われました。同館は1934年、回虫駆除剤サントニンを含有するミブヨモギの「山科試験農場」としてスタートし、国産の回虫駆除剤開発に成功した歴史を持ちます。現在は、植物を原料とする医薬品や機能性食品素材をはじめ、世界各地から収集された3,000種を超える薬用・有用植物が栽培されています。
 午前の座学では、医薬品の原料となったミブヨモギ、アカメガシワ、ウラジロガシ、マロニエについて詳しい解説をしていただきました。また、近年同社が手がけている機能性食品(サプリメント)の原料であるマンゴスチン、ガルシニア、バコパなどの説明もあり、午後からの観察に向けて期待が高まりました。

 昼食後は3班に分かれ、見本園での観察を行いました。一般的な植物園とは異なり、実際に手で触れ、香りを嗅ぎ、口に含んで味を確認できる点が同館の大きな魅力です。ミブヨモギの葉を指で揉んで香りを確かめたり、ステビアの葉と甘草の木の皮の甘さを比べたりしたほか、亜麻布(リネン)の原料となるアマの茎の繊維を確認するなど、五感を使った楽しい観察となりました。最後に訪れた温室では、サプリメント原料のマンゴスチンやガルシニアに加え、カカオの花やキソウテンガイの雌花といった珍しい植物も観察することができました。
 あいにく小雨の降る屋外での観察となりましたが、実際の植物を前に詳しい解説を伺うことで、薬をより身近に感じられる充実した一日となりました。 (Y・S)

座学風景
栽培されているミブヨモギです。
アマの茎の細い繊維。紡いで亜麻糸➔織ってリネン
紅花と藍。どちらも染料として使われています。
小さなカカオの蕾と花。実の中の種からチョコレートが出来ます。
キソウテンガイの雌花が一つだけ残っていました。バニラの実はインゲン豆に良く似ています。

18期生 6月24日 講座報告

開催2026年6月24日(水) 雨    
講座名シダ類の植物観察
講師山住 一郎先生 (近畿植物同好会 会長)
場所ファインプラザ大阪・光明池緑地(堺市南区) 

 今日は普段馴染みが薄いシダ類の講座である。
「シダ(羊歯)」と言ったらどんなシダが浮かびますか?「ワラビ」「ゼンマイ」「クサソテツ(コゴミ)」「ウラジロ」「コシダ」などですが、日本には約700種類以上有るそうです。特徴は種子を作らずに胞子で増え、根・茎・葉の区別があり維管束(水分や養分を運ぶための管)を持っている点です。
 はい前置きはここまでとして、講座は雨を避けようと野外でのシダ観察からスタートしたのですが、思惑が外れて雨中の観察となった。しかし先生の熱のこもった説明と、濡れた鮮やかな緑の葉の表や裏の胞子を見てシダへの関心度が少しアップ。

 昼からの講義では説明付きの写真資料を使って解説を聞いて、それから見本のシダでそれぞれのシダの特徴を確かめました。葉の裏の胞子を拡大して観察するのは新しい世界が広がります。今日はベニシダ・トウゴクシダ・サイゴクベニシダ・エンシュウベニシダ・オオイタチシダ・ヤマイタチシダ・コシダ・ウラジロ・イノモトソウ・オオバイノモトソウ・クマワラビなど約15種のシダを解説頂いたが理解するのは難しかった。シダは雑種が出来るので専門家でも識別に苦戦するそうです。

「シダを知るには最初から図鑑で調べるよりは、まず何回もシダをよく観察し目を肥やして自分なりの鑑定力をつけるのが大事です」と先生からのアドバイスです。

まずは散策の途中などでシダを見つけたら観察することから始めましょう。(T・O)

 講座風景 雨に負けずにシダ観察
エンシュウベニシダの表・裏 シダとカタツムリ ノキシノブ
コシダはどれかな!
サイゴクベニシダは分かりますか?

18期生 6月17日 講座報告

開催2026年6月17日(水) うす曇り    
講座名ウミウシの観察
講師 田中 広樹 先生(大阪自然環境保全協会 代表理事)
場所 城ケ崎海岸(和歌山市加太)

 今日はウミウシ観察です。南海加太線加太駅で、おなじみの田中講師と合流し、観察場所の城ケ崎海岸に向かった。40分弱歩き、到着。きれいな東屋に座り、青い海、友ヶ島、淡路島の景色を見ると、歩き疲れも解消した。
 田中講師の、「城ケ崎はウミウシ観察に最も適した場所。ここへ電車で来れる皆さんは恵まれています。」の説明に受講生の期待は膨らむ。さらに、潮が引き始めた海岸(岩場)を見ながら、「潮だまりの石をひっくり返して、よく眺めるとウミウシがいます。一人50個の石を見ると、一匹は見つかります。目標は『アオウミウシ』を見つけること!アカエラミノウミウシも見つかります。」の説明にテンションが上がってきた。
 いざ出発。急な階段を下りて岩場へ。荷物を置き、容器を持って、足場の悪い中を潮だまりに行き、石をひっくり返し眺める。「チッチャイのが動いてる!」「これがオカダウミウシです!2mm程度ですが大人です。ゴカイを食べます」の説明。次々と「ここにもいる!」と続く。講師より「オカダウミウシがこんなに沢山見れるのは、非常に珍しい事、ウミウシ研究者も羨ましがります」、との説明が続いた。
 続いて、「これがアカエラミノウミウシです」と1cm程の生き物の説明があった。これも次々と見つかり、歓声があがる。

昼食を終えた頃にはさらに潮が引き潮だまりが広がった。大き目の潮だまりにタコが泳いでいるのを発見。恐る恐る捕まえ、皆で観察の後、放った。
 「青いものが見つかった」との声に、皆で集合。「これがアオウミウシです」の説明に大歓声。しばらくすると「ここにもいます」の声に、さらに大歓声。さすが海の宝石!きれい!
目標達成を潮に、採取したウミウシを大き目の容器へ移し、説明があった。
 成果は7種類、約30匹だった。(写真参照)

 100回以上のウミウシ観察会を行っている田中講師の指導で、快適な観察日和にも恵まれ、楽しい観察会が体験できた。帰りは足取りも軽く、加太駅に戻った。(M.A)

大阪湾を見ながらの講義です
潮だまりで石をひっくり返します
捕まえられたタコです
アオウミウシ(実物はもっと鮮やかな青色です)
アオウミウシ(3㎝程度)2匹、黒いのはクロシタナシウミウシ
オカダウミウシ(2㎜程度の大きさ)
観察会の成果です
アカエラミノウミウシの姿が分かります

18期生 6月10日 講座報告

開催2026年6月10日(水) 快晴    
講座名深泥池と植物園
講師竹門康弘 先生(大阪公立大学国際基幹教育機構 客員研究員)
  京都府立植物園協力会 ガイド2名
場所深泥池(京都市北区)・京都府立植物園(京都市左京区)

 午前中は、京都市北区にある「深泥池(みぞろがいけ)」を訪れました。 地下鉄北山駅から徒歩10分ほどの場所にあるこの池は、暖温帯に位置しながらも、低層湿原(熱帯・暖温帯で発達しやすい)と高層湿原(寒冷地で発達しやすい)の両方の特徴を併せ持つ、世界でも極めて珍しい湿原です。その学術的価値の高さから、日本では唯一「生物群集」として国の天然記念物に指定されています。
 池に到着すると、水面は見事なジュンサイの葉に覆われており、その先にはハリミズゴケが堆積してできた「浮島」が姿を現しました。最も厚い場所では1メートル以上にもなるというこの浮島には、最近では5頭の鹿が夜を過ごしているという驚きのエピソードも伺いました。
 流入河川がないため、水質は酸性・貧栄養に保たれており、それゆえにモウセンゴケやタヌキモといった食虫植物が多く自生しています。また、キイトトンボやチョウトンボ、コシアキトンボなどが飛び交う中、先生から「日本一小さいハッチョウトンボもその辺にいるよ!」と声をかけていただき、身近にある貴重な動植物の豊かさを肌で実感するひとときとなりました。

午後は、北山駅近くにある「京都府立植物園」へと移動しました。 1924年(大正13年)に開園した日本最古の公立植物園であるこちらでは、2名のガイドさんに案内をしていただきました。
 今回は「観覧温室」を中心に解説をお願いし、普段はお目にかかれない、見たことも聞いたこともないような世界各地の珍しい植物をたくさん観察することができました。 ラフレシア: 世界最大の花 ・ホヤ・インペリアリス: まるで陶器のような質感の花 ・ダイマチク(大真竹): 世界最大の竹 ・キソウテンガイ(奇想天外): 生涯に2枚しか葉を出さない奇妙な植物 ・メコノプシス・ベトニキフォリア: 美しい青いケシの花 等。
 ガイドさんの解説に耳を傾けながら、約1時間たっぷりと色彩豊かな花の世界に浸ることができました。
 初夏の爽やかな気候にも恵まれ、行く先々で新しい発見と出会いがある素晴らしい一日となりました。(S.Y)

深泥池に到着。池の緑と空の青がとても綺麗だ。
オオバナイトタヌキモは外来種なので見つけると廃棄します。
木道を歩いて池の奥に。
温室の屋根の上のモニュメントは鳳凰だそうです。
珍しい青色の花。今年は沢山咲きました
キソウテンガイの雌花と雄花