大阪シニア自然カレッジ

13期生4月24日講座報告

開催日2019年4月24日(水) 曇り
講座名鵜殿の自然観察
講師中島 健太先生、伊藤 修身先生(鵜殿ヨシ原研究所)
場所鵜殿(高槻市)

照っていれば日差しを遮るものは何一つ無い、ヨシ原の見学にはもってこいの薄曇り。

ヨシは芽出しの「アシカビ(葦牙)」を過ぎて、「葭(か)」の時期に入り、人の腰辺りの高さに成長した状態で、鵜殿ヨシ原の全体を見渡し、植生を観察するには絶好の季節です。鵜殿は淀川流域最大のヨシの群生地。「セイタカヨシ」と「ヨシ」、似ているススキの仲間「オギ」の違いについて予習し、「セイヨウカラシナ」の群生に迎えられ観察スタート。

ヨシ原は淀川の改修工事で水位が低下することによって衰退し、その後の保全活動の取り組み『水をヨシに近づける』ため揚水ポンプ・導水路の設置と、『ヨシを水に近づける』ため生育面を川の水位に近づける地面の切り下げ工事で、河川敷のヨシ群落の推移は1982年調査5%から20%(2011年)へとヨシ原は辛うじて維持されている。河川敷を歩くにつれ、黄色の「ノウルシ」は花盛り、「トネハナヤスリ」はたくさん芽を出し、これらが希少種に指定されているとは思いにくい程でした。「サワトラノオ」は切り下げ工事による『撹乱品種』(土を撹乱後に芽を出し、2~3年で消失する)であることも興味深く聞きました。

47種ほどの植物の説明があり、特に「カラスノエンドウ」「スズメノエンドウ」「カスマグサ」の見分け方の丁寧な説明を受けました。また、「カナムグラ」や「ゴキヅル」などのツル植物によって「ヨシ」が枯れていく状況の一端も見ることができました。遠くに比叡山・男山・交野山を眺め、かつての淀川と川と共にあった生活・歴史に思いを馳せる学びの多い一日でした。(1班作成)

ヨシ原の中でたくさんの植物の説明を受けます。カサスゲ(傘菅)の観察。菅笠や縄に利用される。
オドリコソウ(踊子草)の群生。皆さん、こんなにたくさんの白色やピンク色のオドリコソウを見るのは初めてで、写真撮影に忙しい。
ノウルシ(野漆)の群生の中をさっそうと歩きます。準絶滅危惧種で花盛りは過ぎ、イボ状の果実も出ていましたが貴重な観察です。