大阪シニア自然カレッジ

石ころ部会 9月活動報告

開催日2026(R8)年9月25日
場所男里川河口(阪南市、泉南市)                       
参加人数  19人

 9月の長雨も小休止。久々の秋晴れの下、部会員19名と地質学の佐藤氏が南海本線樽井駅前に集合。今回の目的は男里川河口の石ころ観察である。駅前から「紀州(旧)街道」を歩くこと15分で男里川に出る。「兎砥橋」(うどばし)を渡って川沿いを更に15分歩くと目的地、男里川の河口に到着する。海風(川風)が心地よい。干潟のあちこちにアオサギやコサギ、海鵜などの姿が見られる。ここの干潟は今や大阪府内では貴重となった自然干潟であり、当地は生物多様性の高い海域として環境省指定の地域でもある。佐藤氏より河口周辺の地質に関する説明を受けて活動開始となるが、見渡せば泥岩や砂岩ばかりであることから、今回は泥岩、砂岩以外の石ころ拾いに注力することとなった。石ころの観察、学習や歓談に時を忘れる。干潟のカニ釣りや貝類、鳥類、植物などの観察にも未練は残るが、炎天下で体力も消耗し、干潟を後にした。

見たもの、学んだこと

  • 男里川周辺の地質: 男里川は和泉山脈を源流に、泉南台地を下り大阪湾に注いでいる。和泉山脈は約7000万年前に形成された和泉層群の地層である。男里川流域の上流、中流部は和泉層群(泥岩、砂岩、礫岩)、下流は大阪層群(砂、シルト、粘土)で構成され、河口付近は干潟や砂州となっている。
  • 今回確認できた石ころ: 予想通り、砂岩、泥岩、礫岩が殆どであったが、チャートや溶結性凝灰岩も確認できた。花崗岩もあったが、当地の防潮堤や護岸に花崗岩が使われていることや、丸みがなく角ばっていることから、男里川の石ころではないようだ。
  • 砂岩の観察:今回は泥岩と互層をなした砂岩の上下関係を全員でみて判定した。級化層理(粗い粒と細かい粒の上下関係)でみれば粗い粒が沈んだ後で、その上を細かい粒が徐々に堆積する。いちまいの泥岩層で見れば、明瞭な境界面が見える方が上、少しぼんやりした境界の方が下である。
  • このチャートは何処から来たのか?:丹波帯に含まれるチャートのようである。丹波帯は和泉層群が堆積する以前に付加体として形成されたものであるが、河川の浸食により当地まで運ばれたものであろう。チャートは非常に硬く、割れ難く、風化し難いことから遠方からの旅路を河川礫として生き残ったのであろう。
  • 溶結性凝灰岩判定の決め手:一見、砂岩と見間違えるが、砂岩のような粒子がないことと、火山灰中の軽石が柔らかくなって潰れたようなレンズ状のすじがあることから判断した。この溶結凝灰岩は泉南流紋岩類の一部である。泉南流紋岩類は8000万年から9000万年前の大規模火山噴出物であり、和泉山脈北麓に分布する。
男里川の石ころ観察
男里川で拾った石ころ
溶結凝灰岩と砂岩の観察