大阪シニア自然カレッジ

12期生12月5日講座報告

開催日2018年12月5日(水) 晴れ
講座名奈良公園の巨樹観察②
講師甲斐野 幸一先生、グリーンあすならスタッフの方々
場所春日奥山遊歩道北部、若草山

前夜の雨で足元が悪い為予定していた春日奥山遊歩道南部から北部・若草山コースに変更。二回目の甲斐野先生の講座は春日大社本殿バス停近くのナギの巨樹の説明から出発。

今年の紅葉は夏の高温、台風の影響できれいではないが、イチョウなどの乾燥に強い木は鮮やか。川沿いを登っていくとナギの木が多い。神木、鹿が食べない、陽の当らない所でも成長する、ナギの近くでは他の植物が成長しない、硬くねじれているので加工しにくいなどナギにとっては増えるのに良い条件ばかりとの事。

遊歩道脇に根に空洞のあるモミの大木、100年位前に道路を作る時根を切られた。登っていくと大きな切り株が、この杉もモミの木同様道路が作られた時土を削られ、急斜面に立っていたが自分の重みに耐えられなくなり今年の春倒れてしまった。これら木の気持ちを考え代弁すると「木は怒っています」と甲斐野先生。茂った木々の中で日光を取り入れる事ができるよう、葉が重ならないように上に伸びているツブラジイの大木。種子のついた枝を残し遠くへ飛ばす為の風を待っているケヤキ、どの木々も子孫を残すため工夫して生きている。

若草山山頂から見ると歩いてきた照葉樹の原始林の地形がよくわかる。神域として千年以上も保護され倒木更新をくりかえしながら生物多様性を維持してきた原始林。現状は増えすぎた鹿による食害で倒木更新が出来ない、ナギ、樒、ナンキンハゼなど鹿の食べない木々の繁殖、ナラ枯れの被害拡大など多くの問題を抱えている。数百年も生きている巨木、寿命が全うできる環境を維持できることを願いながら本日の講座を終わった。

根を切られ空洞ができたモミの大木  最近は地衣類がつきだした。
自重に耐えられなくなり倒れたスギの切り株 。直径2m、幹回り約6m、樹齢460年
若草山より眺めた春日山原始林