大阪シニア自然カレッジ

10期生11月16日講座報告

開催日2016年11月16日(水) 晴れ
講座名奈良公園の巨樹観察
講師酒井 二郎先生、重栖先生(グリーンあすなら)
場所春日奥山遊歩道南部~首切地蔵~滝坂の道

春日奥山遊歩道登り口からしばらく進むとイチイガシの巨木が我々を出迎えてくれた。古くから御神木として神社の境内に植えられている。その名の通り、カシ類の中で一番大きくなるという。昔、修羅(巨石運搬用木ぞり)に使われたというのも納得である。 地上高くそびえるツブラジイ。光合成が効率よくできるよう、葉は重ならないように生えているが見て取れる。その実は美味しくシカやイノシシが真っ先に食べてしまうので落ちているのを見つけるのも難しいらしい。

妙見宮を過ぎるころからムクロジの木が目立つ。特に谷筋に多く存在するが、そこではシカに実を食われることなく実生が成長できたことを物語っている。昔の奥山は紅葉ではなく黄葉であったという。今はモミジも加わり、この時期照葉樹林の中で赤や黄の美しい彩を添えてくれる。滝坂の大杉(幹回り8m)や春日杉の大木群をはじめ、樹齢400年を超える数多くの巨樹・巨木群を見てくるといつのまにかその大きさに感動しなくなってくるのも不思議なものである。倒木更新しながら1200年にわたって保護されてきた原生的な照葉樹林の森・春日山。

しかしナギ・ナンキンハゼの繁殖やナラ枯れ被害の拡大等、この原始林にも早急の対応が迫られる課題も多い。それでも天気に恵まれたこの日さわやかな外気を身に感じながら春日奥山の散策を大いに満喫できた一日だった。

カシの木で一位の「イチイガシ」
ナラ枯れで切断された「イチイガシ」大きな空間ができ、周囲に実生が成長している
ムクロジの黄葉
ナラ枯れした木(ツブラジイ?)
杉の巨木を背にして“ちょっと細身に見える?”
首切り地蔵休憩舎にて