| 開催日 | 2025年11月26日(水)~27日(木) 晴れ |
| 講座名 | 西はりま天文台一泊研修 |
| 講師 | 施設担当者 |
| 場所 | E―ディフェンス スプリング8・SACLA 西はりま天文台 兵庫県立人と自然の博物館 |
9時半、三国ヶ丘駅集合、バスは兵庫県に向け出発です。淡河SAで早めの昼食後、Eディフェンスに到着。西川先生の講義で、阪神淡路大震災を経験し、建物の壊れ方は実物大でないと正確な検証ができないことがわかり、「実大三次元振動破壊実験施設」が作られたとのこと。実験棟ではガスエンジンから油圧を使い震度7以上のエネルギーを建屋に与えて実験しますが、巨大な建物のテストを行うだけあって、見たこともないほど太いワイヤーやシャックルに驚きながら、最新の免振・制震システムの話も伺いました。
次のスプリング8では、池邉先生の楽しい説明を聞きながらの日本が作った最先端の高エネルギーX線を活用・実験する施設見学。佐用の固い地盤を生かし直径500mのスプング8,その後長さ700m(世界的にコンパクトで省エネだそうです)のSACLAが作られています。SACLAではほぼ光速の電子線を作ることで0.063nmの解像度を誇る分析能力があり、米国のPS(0.12nm)の半分、水素原子(0.1nm)より小さな分析が可能です。スプリング8ではもう少し粗い解像度ながら、それぞれの特徴を生かし62か所のビームラインの実験室にて大学・企業などが様々な成果を出しており、半導体・エネルギー・医療・環境分野などに生かされて、美容関連・リュウグウ(小惑星)・パーキンソン病・光合成・ミノムシの糸の繊維など聞き覚えのある解析・活用も多々あるようです。理屈はさておき(笑)最先端の研究に触れることができワクワクした時を過ごせました。
初日の最後は西はりま天文台で、今見える土星は輪が細く、15年周期であることなど事前に知識を学びました。なゆた望遠鏡は口径約2mの反射望遠鏡で、一般の人が見ることができる世界最大だそうで、当日の三日月からはっきり見えるクレーター(写真が撮れました)、串刺し型の土星、水色の海王星、アンドロメダ座の二重星アルマク、プレアデス星団(すばる)などを観察しました。好天に恵まれ、屋外でも美しい星々が見え、デネブ(白鳥座)、リゲル・ベテルギウス(オリオン座)、おうし座・カシオペア座など1等星と星座を交えて説明を受け、感動できた観察会になりました。
2日目は早朝から頑張って山側に行き、日の出と雲海を待ちます。昨夜に続き、天候がよく素晴らしい雲海が広がり、そして、雲海の向こうからうっすら太陽が昇り赤い日の出も見ることができました。朝から感動!幸せな気分になりました。
兵庫県立「人と自然の博物館」に移動し、2班に分かれDNA抽出実験と展示見学です。抽出実験はブロッコリーを細かく刻み、界面活性剤を加えてすりつぶして、ろ過・加温抽出後にエタノールを加えて冷却・析出すると、白いDNAがフワフワと出てきました。簡単な実験で科捜研の女になれた気分でした。博物館には震災、地層、恐竜、動物、植物、鳥、昆虫、きのこ、霜柱…と、非常にたくさんの見ごたえのある展示があり、公立博物館最大級といわれるのは納得できるものでした。昼食後、博物館の自由見学の後、バスにて帰路につきました。バスの中では多くのみなさんがお休みになるほど充実し、楽しめた2日間でした。






